スタンダードはおろかモダン一線級、レガシーでもおもちゃ感覚で使われている《弧光のフェニックス》のフロンティア運用について。
今回はデッキ構築にあたって、思考を整理する目的で書いていくためあしからず。

○フロンティアにおける《弧光のフェニックス》の強み、弱み
とにかく除去耐性が高いクロックを粘り強く用意できることが強みで、ブン回った時の爆発力もなかなか。
フロンティアでは《流刑への道》が無く《封じ込め》の採用率も高くないため低マナで追放されず、《致命的な一押し》や《反射魔道士》では除去にならないことを考えると相当な除去耐性。

一方で、キャントリップスペルを唱えるだけのターンが発生する都合上、スタンダードと同じく赤単に弱め。また、フロンティア特有の弱点として《墓後家蜘蛛、イシュカナ》の前になすすべがないところが挙げられる。

想定有利不利は、赤単×コントロール○コンボ○。

○スタンダート、モダンのデッキリスト雑感
参考リスト
http://www.izzetmtgnews.com/archives/73290

除去はスタンダード、モダンともに10枚程度。
残りはキャントリップと最低限のフィニッシャー。

モダンは一枚一枚の必要マナが低いためか土地が極限まで減らされており、マナ軽減のカードも無し。アグロ一直線の赤単と、多少コントロールプランもとれる青赤がある。青赤は5c人間やドレッジ、ブリッジヴァインなどに強いためか《氷の中の存在》が、赤単は赤赤が苦にならなくドローとディスカードどちらも有効に働く《騒乱の歓楽者》が特徴。

一方で、スタンダードはキャントリップカードが基本的に2マナなため土地が若干多め。さらに、マナ軽減として《ゴブリンの電術師》が採用されている。

スタンダード、モダンともにリソース兼フィニッシャーが採用されている。

○スタンダード採用カード
・キャントリップ、ルーティング
《選択》、《航路の作成》、《苦しめる声》、《発見//発散》、《急進思想》
・除去
《ショック》、《溶岩コイル》、《標の稲妻》、《幻惑の旋律》
・フィニッシャー
《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《ミラーリ予想》、《つぶやく神秘家》
・その他
《ゴブリンの電術師》、《潜水》、《一瞬》

○モダン採用カード
・キャントリップ、ルーティング
《信仰無き物あさり》、《選択》、《血清の幻視》、《手練》、《思考掃き》、《航路の作成》、《イゼットの魔除け》、《苦しめる声》、《魔力変》
・除去
《稲妻》、《はらわた撃ち》、《稲妻の斧》、《癇しゃく》、《イゼットの魔除け》、《炎の突き》、《氷の中の存在》
・フィニッシャー
《僧院の速槍》、《氷の中の存在》、《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《騒乱の歓楽者》
・その他
《最大速度》、《危険因子》

○デッキの方向性
まず、スタンダードとモダンどちらに寄せるか。
これは明確で、スタンダード。
モダンで採用されているような一マナキャントリップがフロンティアではほぼイリーガルなため致し方無し。マナ軽減クリーチャーと20枚以上の土地は必須。

次にカラー。
モダンと比べ唯一勝っている点の《宝船の巡航》、《時を越えた探索》を使わない理由が無いため、フェッチランドは10枚前後採用することが望ましい。
青は確定で、エスパーかグリクシスだとフェッチランドが綺麗だが、この手のデッキでは白に強いカードが少ない上、ショックインランドがすくないためグリクシスが妥当か。
イゼットも可。

簡単にマナベースを組むと
・グリクシス
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
2《溢れかえる岸辺》
1《蒸気孔》
2《湿った墓》
1《山》
2《島》
1《沼》
17 R12 U15 B13 +自由枠3,4枚

・イゼット
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
2《蒸気孔》
4《尖塔断の運河》
4《島》
3《山》
21 R17 U18

採用カードによってある程度変わるためグリクシスは完全には決めなかったが、こう見ると《僧院の速槍》を入れてがっつり攻めるなら一ターン目の赤が安定するイゼットの方が良さげ。一応グリクシスでもフェッチランド12枚にして土地からのダメージを気にしないのであれば、1ターン目《僧院の速槍》もできなくは無いが。

○フロンティア採用圏内カード
・キャントリップ、ルーティング
《選択》、《航路の作成》、《巧みな軍略》、《発見//発散》、《収まらぬ思い》、《急進思想》、《苦しめる声》、《安堵の再会》
・除去
《乱撃斬》、《稲妻の一撃》、《削剥》、《稲妻の斧》、《癇しゃく》、《極上の炎技》、《致命的な一押し》、《集団的蛮行》、《コラガンの命令》
・フィニッシャー
《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《氷の中の存在》、《僧院の速槍》、《騒乱の歓楽者》、《黄金牙、タシグル》、《ヴリンの神童、ジェイス》
・その他
《宝船の巡航》、《時を越えた探索》、《遵法長、バラル》、《立身//出世》、《秘蔵の縫合体》

ぱっと洗い出した感じこんなところ。
イゼットでもカードは足りそうだが、《先頭に立つ者、アナフェンザ》や《ゲトの裏切り者、カリタス》といったキラーカードに対しての有効打が薄いのがきつそう。さらに不利マッチと予想される赤単にメイン除去が《乱撃斬》と《稲妻の一撃》では、果敢で躱されそうでちょっと頼りない。

赤のパワーカードが少ないため、青黒タッチ赤のグリクシスにすれば土地からのダメージも少なくでき、《致命的な一押し》で赤単や墓地対策二人組にも強く立ち回れそう。

あと、ワンチャン《農場//市場》なんかもありかもしれない。これはショックインランドが揃った来期に期待。

○カードの取捨選択
グリクシス仮定
・キャントリップ、ルーティング
赤マナを要求するスペルはマナベース的に無し。
脳内での優先度は《選択》>《航路の作成》>《収まらぬ思い》≧《巧みな軍略》>《急進思想》>《発見//発散》。
《選択》
1マナなため最優先。
《航路の作成》
一番広い選択肢からカードを捨てられるためルーティングスペルの中ではさいつよ。
《収まらぬ思い》
使用感が本当にわからないためとりあえず試してみたい。ダメだったら《巧みな軍略》。
《急進思想》
カードパワーだけで見るとかなり低いが、墓地から唱えられることと手札のカードを能動的に捨てられるカードがなんだかんだ少ないため必要そう。
《発見//発散》
これ使うくらいなら《巧みな軍略》使いそう。

・除去
赤の除去を抜きで考えると4《致命的な一押し》4《集団的蛮行》2《コラガンの命令》当たりが良さげ。《致命的な一押し》と《コラガンの命令》は単純なカードパワーで。《集団的蛮行》はデッキ全体のシナジーを考えるとなかなか。
あまり考えること無し。サイド後の《才気ある霊基体》が若干つらいかなあと思いつつ、どうせ《ゲトの裏切り者、カリタス》用に《致命的な一押し》残すしいいかという。
ちなみに《喪心》は肝心の墓地対策二人組が伝説なので無し。

・フィニッシャー
とりあえず、赤が重いフィニッシャーは無し。
《弧光のフェニックス》
デッキコンセプト、4枚。
《氷の中の存在》
2マナと軽いフィニッシャーだが除去耐性ほぼ無いため厳しい。
ただ、ドレッジや《墓後家蜘蛛、イシュカナ》に強いのでサイドにはありより。
《黄金牙、タシグル》
《致命的な一押し》、《喪心》、《闇の掌握》、各種火力で死なない除去耐性と軽いマナコスト、マナフラ受けの能力とそこそこ優秀。2枚くらい入れてもいいかも。
《ヴリンの神童、ジェイス》
何でも死ぬがうっかり裏返ったら最強。リソース兼フィニッシャー兼ルーティングのイカれクリーチャー。本当に何でも死ぬのでサイドの方が強いが、能力がすべてかみ合ってるため悩ましい。枠があったらメイン。

・その他
《宝船の巡航》、《時を越えた探索》
1マナ3枚ドローと2マナ7枚見て2枚加える。どちらも強いが、デッキ的には前者の方が強い。《弧光のフェニックス》がデッキボトムにいっても困る。
《遵法長、バラル》
マナ軽減枠、主要スペルが2マナなため採用。3か4かは微妙なところだが、ルーティングカードがそこそこあるため被ったら捨てれば良さそう。
《立身//出世》
《ヴリンの神童、ジェイス》を4枚採用するなら併せて採用したいカード。
地味に1マナで《遵法長、バラル》を出せるのは強い。
《秘蔵の縫合体》
わからない、とりあえず無しで検討。

○デッキ構築
とりあえず雑に整理したカードを並べる。

4《遵法長、バラル》
4《ヴリンの神童、ジェイス》
4《弧光のフェニックス》
2《黄金牙、タシグル》
14クリーチャー
4《選択》
4《致命的な一押し》
4《航路の作成》
4《収まらぬ思い》
4《急進思想》
4《集団的蛮行》
2《コラガンの命令》
2《立身//出世》
4《宝船の巡航》
32呪文
1《山》
3《島》
2《沼》
1《蒸気孔》
2《湿った墓》
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
3《溢れかえる岸辺》
20土地 R13 U17 B15

これで6枚オーバー。悩んでいた《ヴリンの神童、ジェイス》と《立身//出世》を抜くとぴったり。
なんならこれ《山》いらないような気はするので一人回しして土地は微調整。


サイドボードは適当に考えるとして今日はここまで。
地道に調整していきたい。

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