ここ1年くらいmtgに触れておらず、リハビリがてらパイオニアの思考整理ついでにだらだらと書いていたメモ帳が一段落ついたので放出、コピペして貼り付けました。
回したやつと回してないやつがあったり色々適当で、相性云々は特に適当なのでふんわり見てください。



結論としては、


5c《ニヴ=ミゼット再誕》 ジャンドフード → →マナトラブルのしづらさ、軸の太さ多さ、先後の返しやすさ、メイン不利の相手にサイド後改善できるなどデッキパワー高め。直対は5c《ニヴ=ミゼット再誕》の方が若干強そう。

イゼットフェニックス 青黒コントロール →普通。上のうち片っぽに強いけど後手が弱かったりライフゲインが乏しかったりと致命的な欠陥がある。

《睡蓮の原野》コンボ →上4つ全部に強いけど勝手に爆発したり普通のクリーチャーデッキがきつい。

オーラ スピリット →マナトラブルはする、軸が少ない、飛び道具がない、サイド後不利相手に改善しないと弱い。というか、上4つがクリーチャーデッキに強すぎてデッキパワーが高くないクリーチャーデッキを今使うべきではない。

バーン →5c《ニヴ=ミゼット再誕》ジャンドフード2つに弱いもののそれ以外には強く、マナトラブルのしづらさ、圧倒的速度、サイド後不利相手にも改善できるなどデッキパワー自体は高め。不利相手もメインのキープや先後で結構勝てる。好き。


みたいな感じになりました。


ちなみに、内容が20000文字を越えて投稿制限かかったので分割しました。
前編が5c《ニヴ=ミゼット再誕》スピリットジャンドフード、後編がイゼットフェニックス青黒コントロールオーラ《睡蓮の原野》コンボバーン。

以下個別

●5c《ニヴ=ミゼット再誕》

禁止改定で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《時を解す者、テフェリー》の両翼をもがれたものの、環境に残り続けるミッドレンジ。

環境に残り続けているとはいっても禁止の影響は大きい。
《時を解す者、テフェリー》はデッキの軸である5マナアクションを通すためのキーカードであったし、盤面に出た《創造の座、オムナス》や《ニヴ=ミゼット再誕》を再利用することによって大きなアドバンテージを得ることもできた。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はユーティリティランドを採用できない本デッキでは貴重なマナフラ受けで、定着してしまえばほぼ確実な勝利をもたらしてくれる他、マナジャンプの役割までこなしてくれた。

2種のカードが担っていた役割は多岐に渡り、代替カードは存在しないため(デッキが消滅してしまうほどではないものの)デッキパワーは以前と比べると格段に落ちてしまった。

とはいえデッキの根幹は揺るがず、《森の女人像》の固さと安定性から《ニヴ=ミゼット再誕》によるアドバンテージへ繋げる構造はスクリューもフラッドも抑え非常に強力。


《森の女人像》《創造の座、オムナス》でライフを保ちつつ《ニヴ=ミゼット再誕》で締める動きが強く働くアグロ全般や、《ニヴ=ミゼット再誕》でそのまま圧殺できるミッドレンジ全般に有利。

イゼットフェニックス相手はメイン有利のサイド後五分。
メインは《ニヴ=ミゼット再誕》は《稲妻の斧》+α、《創造の座、オムナス》は《稲妻の斧》でしか除去できずカウンターもない。そして、どちらも定着してしまえば《弾けるドレイク》+《最大速度》以外にケアする展開はなくなってしまう。
《殺戮遊戯》で《弾けるドレイク》を抜くか、ゆっくりライフゲインをしていくか、《星界の騙し屋、ティボルト》でバウンスや《稲妻の斧》をめくっても良い。
サイド後はカウンターが増えるため脅威が通りづらくなるが、ハンデスや《不屈の追跡者》でカウンターに対して強く当たれるため不利になることはないだろう。

スピリット相手はメイン不利のサイド後微有利。
メイン戦は軽いアクションが少なく《霊廟の放浪者》《高尚な否定》によってアクションを阻害されつつライフをすぐ詰められてしまうが、サイド後は豊富な低マナインスタント除去でゲームを長引かせることが容易。
ゲームが長引く展開やクリーチャーを残さない展開は《神秘の論争》《高尚な否定》に対して強く、こちらの脅威が通る展開に繋がる。
以前は《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のおかげで長引いた後がより強く、サイド後は大幅に有利だった気もする。

大振りなアクションを咎めてくる青系コントロールや、《ニヴ=ミゼット再誕》のアドバンテージがゲームの大勢に影響しない《睡蓮の原野》コンボに不利。



〇リストを眺めていて気になったカードの感想

・《空を放浪するもの、ヨーリオン》
一時期、《海の神のお告げ》や《古き神々への拘束》と合わせて《空を放浪するもの、ヨーリオン》を相棒に採用した《ニヴ=ミゼット再誕》が主流だった。
ゲーム外部からの追加リソースを高く評価し、《ニヴ=ミゼット再誕》や《創造の座、オムナス》など《空を放浪するもの、ヨーリオン》が機能するカードが元から採用されていた点が理由だろう。

この考えには否定的で、《ニヴ=ミゼット再誕》によるアドバンテージが肝の本デッキにおいてメインに《海の神のお告げ》や《致命的な一押し》といった不純物を採用することは理に適っていないし、《白日の下に》《ニヴ=ミゼット再誕》を引く可能性が下がる点もいただけない。
そもそも、今のパイオニアにおいて相棒をゲーム外から加えるターンを序盤で作ることが許容されるとは思えず、《ニヴ=ミゼット再誕》や《創造の座、オムナス》を明滅させる動きはウィンコンデイションの盤面をさらに強くするだけであり、不利盤面を返すためのものにはなり得ない。

ミラーにおいてのみは《空を放浪するもの、ヨーリオン》を有する側が優位に立てるものの、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《時を解す者、テフェリー》を失ったこのデッキにミラーをそこまで意識する余裕があるかが疑問だ。


・《突然の衰微》
バーンの《乱動する渦》、スピリットに対して《霊廟の放浪者》に阻害されずロードを除去できる、ジャンドフードの置物+《波乱の悪魔》に対して裏目がないなど除去性能がとても高いカードである。
インスタントなのもあり、どちらかというと対アグロ用。
《悪ふざけの名人、ランクル》《騒乱の落とし子》《弾けるドレイク》《創造の座、オムナス》を除去できない点は×。

その他よく見る2マナ除去として《戦慄掘り》と《木端+微塵》がある。
《戦慄掘り》は範囲は広いがアグロ相手ではソーサリーが足を引っ張る。
《木端+微塵》はそこそこの範囲と最後にライフを詰める展開が評価されているかもしれないが、後者は《ニヴ=ミゼット再誕》のアドバンテージで勝つコンセプトと噛み合っていないため弱そう。

アグロ相手はメインをキープ基準の違いとタップインの多さから落としやすく、サイド後をまず落とさない構築にすることが大事だと考えている。
そのため、《致命的な一押し》と4枚ずつ採用しアグロ相手の取りこぼしを減らした方が良いように思えるが、世論的にはだいたい2~3枚。


・《苦渋の破棄》《完全なる終わり》
パーマネント除去枠かつ貴重なオルゾフカラー、《完全なる終わり》が1枚採用されていることが多い。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の禁止で強力なライフゲインカードを失ったもののいまだに《創造の座、オムナス》は存在し、ショックインやトライオームのタップインの都合上1マナの軽さはライフ3点をゆうに超えるので《苦渋の破棄》の方が強そう。


・《思考消去》
2マナドロップでキープ基準になり、諜報とハンデスによって想定通りにゲームが進みやすくなるカード。
《時を解す者、テフェリー》の+能力と合わせた実質ドローロックのような使い方はできなくなったが、依然としてデッキに合っているだろう。
なお、採用されているところはあまり見ない。


・《神秘の論争》
《時を解す者、テフェリー》がいなくなった今、かなり特殊なカード。
以前は《白日の下に》を阻害してくる《時を解す者、テフェリー》をカウンターする動きと、カウンターデッキに対してこちらの《時を解す者、テフェリー》を無理やり通す動きが魅力的だった。
しかし、今は消したい相手も通したいカードもなくなってしまったため、採用するのであれば3マナPWや《不屈の追跡者》などの3マナ脅威を多くデッキに採用したい。

5~6マナある相手に対して3マナ要求のカウンターでは2枚目のカウンターや素直に3マナ払われて処理されてしまうため、5マナアクションを通すために使うことはできない点は意識するべき。


・《死の飢えのタイタン、クロクサ》
墓地をリソースに変えられる1枚、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が消えマナフラへの耐性が大きく落ち、ユーティリティランドも採用できないマナベース的には若干欲しいか。
しかし、赤赤黒黒を捻出する手間や墓地の溜まりにくさ、盤面に影響を与えず複数枚採用はできないことを考えると、ミラー以外で機能することは稀そう。
サイドボードにマナフラ受けを取るのであれば、《不屈の追跡者》が圧や手の増え方的に丸め。


・《殺戮遊戯》
《裏切りの工作員》、《ボーラスの城塞》、《出現の根本原理》などのこのデッキの弱点であるいわゆる必殺技を処理できる点は唯一無二。
ミラーの《ニヴ=ミゼット再誕》、イゼットフェニックスの《宝船の巡航》、コントロールの《時を越えた探索》にも機能し、リソースゲームで負けることはまずなくなる点も良い。
欠点はやはりアグロ、ミッドレンジ相手へ腐るところだがデッキ構造上その両者には元々強く、1枚手が腐る程度であれば《ニヴ=ミゼット再誕》のリソースで勝てるため入れ得感がある。
ちなみに、《睡蓮の原野》コンボ相手は1枚抜いても基本負ける。《思考消去》で手を見てから手の中で強いカードを抜くか、《見えざる糸》を抜いて総マナ量をワンチャン足りなくさせるかが良い。


・《運命の神、クローティス》
いまいちなぜメインに採用されているかがわからない。
《屑鉄場のたかり屋》、《弧光のフェニックス》、《大釜の使い魔》どれも《影の評決》や《絶滅の契機》で対処できるうえ、そもそも対処する必要がない場合もある。
2点ゲインは盤面に影響を与えない置物を置く行為に見合ったリターンと思えないし、《創造の座、オムナス》やその他カードで十分ライフゲインもできる。
マナジャンプは《寓話の小道》が絡まない限り不可能で、信心7を稼いで顕現することもない。
3tに着地し《時を越えた探索》《宝船の巡航》を止め、アドバンテージ勝負で負けなくする役割は強いのでサイドに採用するならわかるが、トップから引いてくる展開ではその役割は果たせないため採用に値するかと言われると微妙だろう。


・《秋の騎士》《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》
セレズニアコンビ。

《秋の騎士》は4点ゲインと《帰化》モードがバーンに強いと評価され採用されていそうだが、バーン以外に役に立たないうえに4点ゲインを選んだあとに残る2/1のサイズが脆弱でバーン相手でも役に立たないことがある。
《突然の衰微》をしっかり4枚採用した方がよっぽど強く見える。

《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》は見た目ジャンドフードにしか機能せず、概ね4/4土地サーチのフレンチバニラだろう。
ジャンドフード相手も《古き神々への拘束》で除去されるので微妙。


・《影の評決》《絶滅の契機》
《白日の下に》からのシルバーバレット全除去、パイオニアの全体除去は《至高の評決》などの確定除去よりも追放除去の方が《弧光のフェニックス》《屑鉄場のたかり屋》《無私の霊魂》などの関係上強い。
追放除去のうち《影の評決》がサクリファイスエスケープすら許さない点から最も強く、その補填として《絶滅の契機》は優秀である。


・《ケイヤの誓い》
1マナ重いソーサリーの《稲妻のらせん》、それ以上でもそれ以下でもなく見た目すごい弱い。


・《魔性》
ジャンドフードの《フェイに呪われた王、コルヴォルド》《ボーラスの城塞》をインスタントタイミングで除去できるカード。
ジャンドフード相手はフードギミックを《突然の衰微》《影の評決》でボロボロにできるため、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》《ボーラスの城塞》を丁寧に処理することが大事。
一応《苦渋の破棄》などのパーマネント除去や《殺戮遊戯》での対応もできるが、サイドに追加で1枚採用するのもアリ。



〇適当に組んでちょっと回したリストと感想

4《森の女人像》
1《嘘の神、ヴァルキー》
3《創造の座、オムナス》
3《ニヴ=ミゼット再誕》
1《狼の友、トルシミール》
1《ハイドロイド混成体》
3《思考消去》
3《突然の衰微》
3《成長のらせん》
2《戦慄掘り》
1《苦渋の破棄》
1《絶滅の契機》
1《殺戮遊戯》
1《先駆ける者、ナヒリ》
4《白日の下に》
1《影の評決》
33
2《インダサのトライオーム》
2《ラウグリンのトライオーム》
2《ゼイゴスのトライオーム》
2《ケトリアのトライオーム》
1《サヴァイのトライオーム》
2《草むした墓》
1《神聖なる泉》
1《繁殖池》
1《血の墓所》
2《水没した地下墓地》
1《陽花弁の木立ち》
1《根縛りの岩山》
4《寓話の小道》
1《平地》
1《島》
1《沼》
1《山》
1《森》
27
60

4《致命的な一押し》
1《突然の衰微》
3《不屈の追跡者》
2《神秘の論争》
2《ドビンの拒否権》
2《概念泥棒》
1《ラグドスの復活》
15


以前と比べマナジャンプとライフゲインが減ったため、《成長のらせん》と《創造の座、オムナス》を追加。

《ニヴ=ミゼット再誕》の当たり兼マナフラ受けとして《ハイドロイド混成体》を採用。
対コンボ以外の後半戦で良く機能する1枚。


《自然の怒りのタイタン、ウーロ》がいなくなりアグロ、ミッドレンジ相手の負けが増えたのと、メイン戦で5マナアクションを捌かれたときにマナフラッドして負ける展開が増えた。
《時を解す者、テフェリー》に関しては対コントロールメインの滑り勝ちは減ったものの、相手に出されて《白日の下に》が機能しなくなる展開も無くなったためどっこいどっこいと言える。

禁止の影響を大きく受けたとはいえ、周りも消えたので環境内と比較してデッキパワーは高め。


ストリクスヘイブンには多くの多色カードが収録されているが、デッキに入るカードがあるかと言われると微妙。
《消失の詩句》は《苦渋の破棄》の枠で、1マナ軽い代わりに単色限定で《ニヴ=ミゼット再誕》や《波乱の悪魔》、《夢の巣のルールス》などを除去できず意外と使えなさそう。
《ロアホールドの命令》は《稲妻のらせん》+αの組み合わせがアグロに強く、《狼の友、トルシミール》と違ってゲインがフィズらない点やドローモードのマナフラ受けとして評価できるためアリ。




●スピリット

《至高の幻影》《天穹の鷲》のロードを《霊廟の放浪者》《無私の霊魂》《鎖鳴らし》《呪文捕らえ》で守るアグロデッキ。
青白とバントの2種が存在し、メインの主な違いは《集合した中隊》を採用するかどうかで、青白の場合はその枠が《高尚な否定》になっている。


クリーチャーが飛行でまとまっている点と、《霊廟の放浪者》《呪文捕らえ》《高尚な否定》といったカウンターがメインに採用されている点が強み。

アグロデッキにしては全体のマナ域が高く、ダブルアクションや後手を返すことが難しい。
飛び道具の無いアグロデッキにおいてこの2点は致命的で、ピン除去で1枚ずつ丁寧に処理される展開やアグロミラーで負けやすく、不利デッキへの滑り勝ちもしにくくなってしまう
そもそも環境のパワーカードである《致命的な一押し》《思考囲い》、インスタントの飛行ブロッカーである《サメ台風》に構造上弱いのもあってデッキパワーの低さを感じる。

唯一と言っていいこれらを返す手段は《集合した中隊》で、小道サイクルの追加によってマナベース負担も軽くなったため青白二色にする理由はあまりなさそう。


アクションが大振りな5c《ニヴ=ミゼット再誕》、4c《創案の火》、《睡蓮の原野》コンボに有利。ただし、《高尚な否定》をメインに採用しない場合は相手の脅威を妨害できず負けてしまう展開も多々ある。
緑単信心相手は先手後手で大きく変わるが、こちらの飛行クロックによってPWがまず定着しないため概ね有利。

ライフゲインが無くテンポも負けるバーン、《波乱の悪魔》が定着してしまうと盤面が一掃され《致命的な一押し》《思考囲い》もあるジャンドフードに不利。
《致命的な一押し》《サメ台風》《神秘の論争》でゲームの主導権を容易く取られてしまう青黒コントールにも不利。

黒単相手は《スカイクレイブの亡霊》が来るまでは《騒乱の落とし子》《漆黒軍の騎士》に触るカードがなく不利だったが、ともに触れるようになったため五分くらいに落ち着いていそう。

イゼットフェニックス相手はメイン微有利サイド後不利の不利。
ロードが定着しゲームを速やかに終わらせられるかが鍵で、ロードが定着せずゲームが長引く展開は《弧光のフェニックス》《宝船の巡航》の前に負ける。
早期に《弧光のフェニックス》がリアニメイトする展開は常に苦しいが、1マナキャントリの弱さからそうそう無いのが救いである。
メインに関しては《稲妻の斧》しかロードに触るカードが無いため多少有利に振る舞えるものの、サイド後は3点火力の増加や相手のキープ基準の変化から不利と言える。



〇リストを眺めていて気になったカード

・《幽体の船乗り》
《霊廟の放浪者》に次ぐ1マナスピリット界の二番手、ちなみに能力を起動する展開はほぼほぼ負け展開かつその1枚で返せるほど1枚が強いデッキでもないのでインクの染み。
唱えたいターンは1tのクロックと3~4tのダブルアクションのみで、トップしてきたときは常に弱い。
潤滑油のために仕方なく採用するとしても2枚が限界そう。


・《高尚な否定》
スピリットが使えるカウンターの中で最も強く、このカードがないと勝てるところにすら勝てなくなってしまうためバントでも4枚必要そう。
《集合した中隊》と合わせて非クリーチャーが8枚であったとしても、クリーチャーを30枚近く採用できるため問題はなし。

ただし、アグロデッキのカウンターは扱いが難しく、序盤に重ね引いてしまうと自分の展開がしづらくなるのに加え、ピン除去への耐性も下がってしまう。
もちろんゲーム中に1、2枚は引きたいカードではあるものの、《呪文捕らえ》《鎖鳴らし》などのカウンター内蔵クリーチャーもあるのに60枚に純正カウンターを7~8枚も入れる意味はないだろう。


・《瑠璃池のミミック》
タップインが気になる点と更地時の《集合した中隊》では意味がない点は不安だが、マナフラ受けとクリーチャーの嵩増しとしては十分機能する。
2枚引くと色とタップインのテンポ的に苦しそうなので多くて2枚。


・《鎖霊》
タップ能力はあるものの、1:2交換なのでかなり微妙。
半ばただの2/2/2飛行としか扱われないが、オーラに対してのみは強力。


・《厚かましい借り手》
ほぼ対《サメ台風》のカード。
本当に《サメ台風》に弱すぎるデッキなので、75枚に3~4枚採用し1ゲームに1枚は引かないとゲームにならなそう。


・《疎外》《敬虔な命令》《スカイクレイブの亡霊》
《疎外》は主にバーン相手の除去。
バーン相手の負け方は1マナクロックと除去でテンポ良く攻められ最後に火力を本体に撃ち込まれるパターンがほぼほぼなので、範囲の広い2マナ除去よりも1マナである《疎外》の方が強い。
そもそも《大歓楽の幻霊》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》に関しては本体スペックが低く、3/2/3で止まるため急いで処理する必要性もあまりない。

《敬虔な命令》が勝っている相手は黒単の《騒乱の落とし子》やジャンドフードの《波乱の悪魔》。
なお、《スカイクレイブの亡霊》で触れるためこのカードの枠を割く必要は以前と比べて薄い。

《スカイクレイブの亡霊》は《集合した中隊》から出るかつサメトークン以外ほぼ全てに触れる万能除去で、どちらかというとメイン向け。
このカードがあるので《解呪》系のカードを取る必要も無いだろう。


・《蔓延するもの》
1/1/3とサイズとテンポが良い壁。
しかし、緑のカードを《集合した中隊》しか取らないメインのマナベースでは序盤に唱えづらいうえに普通に除去されるので、リスクリターンに見合っているかと言われると微妙。



〇適当に組んでちょっと回したリストと感想

4《霊廟の放浪者》
1《幽体の船乗り》
4《至高の幻影》
4《天球の見張り》
2《鎖鳴らし》
2《無私の霊魂》
4《呪文捕らえ》
4《天穹の鷲》
3《スカイクレイブの亡霊》
2《瑠璃池のミミック》
4《高尚な否定》
4《集合した中隊》
38
4《神聖なる泉》
4《連門の小道》
4《枝重なる小道》
4《樹皮路の小道》
2《繁殖池》
2《寺院の庭》
1《島》
1《平地》
22
60

3《陽光鞭の勇者》
3《疎外》
1《スカイクレイブの亡霊》
4《厚かましい借り手》
2《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
2《神秘の論争》
15


単体スペック自体は低く、2tに出す《天球の見張り》とも相性が悪い《鎖鳴らし》と、《影の評決》《絶滅の契機》の台頭によりすっかり破壊不能が信頼できなくなった《無私の霊魂》は2枚。

《陽光鞭の勇者》は3マナ以下のクリーチャーの中でバーンにトップクラスに強い1枚。
3/2/3のサイズは《大歓楽の幻霊》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》《ギトゥの溶岩走り》を一方ブロックでき、除去られたとしても次のターンに4/4/4cip4点ゲインとなる。
後半余った土地を永遠のコストにできるマナフラ受けとしても優秀。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》はピン除去に強いカードが《集合した中隊》以外に欲しいと思ったので採用。


やはり後手を返す力や不利な展開を返す力に乏しく、ちょっとでもこちらを意識したカード選択やプレイをしている場合勝つことは難しいと感じた。
特に除去連打の展開に関しては顕著で、捌かれたのちの受けが《集合した中隊》以外でしかどうにかできないうえに《集合した中隊》にアクセスする手段もない。

ユーティリティランドがないため良くマナフラし、潤滑油がないため良く4マナまで伸びず縮こまる点もいただけない。


何かしらの改善ができるとすれば青単氷雪で《隆盛するスピリット》を採用し、全体的なマナ域を下げる構築。
序盤の展開を強くしつつマナフラ受けにもなる《隆盛するスピリット》に加え、《不詳の安息地》も採用できるのは◎。
1マナクロックが増えるため《執着的探訪》も採用でき、先手時の押し付けや潤滑油として機能してくれるだろう。

しかし、その場合は《呪文捕らえ》《スカイクレイブの亡霊》を採用できず受けの展開に不安があるのと同時に、そもそもカードが若干足りなさそう。




●ジャンドフード

スタンダード、ヒストリックで大暴れをしていたコンボじみたミッドレンジ。
1マナマナクリから《ボーラスの城塞》を早出ししそのままゲームを終わらせるターボ《ボーラスの城塞》型と、《パンくずの道標》の食物ギミック、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》を採用したジャンドフード型が混在している。

前者は《ボーラスの城塞》にインスタントタイミングで対処される他、マナクリーチャーをテンポ良く除去されるだけでも苦しくなるためデッキの構造は脆弱。
後者はデッキの軸が《魔女のかまど》+《大釜の使い魔》、《パンくずの道標》+食物生成カード、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》と3つあり、それぞれ《波乱の悪魔》とも相性が良い点もあって攻め方やアドバンテージの取り方が多角的で良い。


デッキの軸のうち2つがライフを担保してくれることに加え、《大釜の使い魔》による無限ブロッカーと《波乱の悪魔》によるクリーチャー除去が強く働くためクリーチャーデッキ全般に有利。

コントロール相手は《魔女のかまど》《パンくずの道標》に干渉してくるかが大きく、現在主流の青黒コントロールは干渉できないため見た目有利そう。
しかし、ジャンドフードはゲームが長引くデッキではあるため、その時点で相手のゲームレンジ上で戦うことにはなる。
そもそも《パンくずの道標》を引けない展開は若干不利な気もするし、エンチャントアーティファクトに干渉してきた場合は明確に不利な気がする。

5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手はわからず。
こちらのフードギミックは半ば機能せず、《ニヴ=ミゼット再誕》のサイズアドバンテージともにきついため不利な気もするが、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》《ボーラスの城塞》はかなり強く機能する。

ゲームを速やかに終わらせる能力が乏しい構造上《睡蓮の原野》コンボに不利。

イゼットフェニックス相手は《弧光のフェニックス》《弾けるドレイク》の飛行クロックが止まらなく、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》にも干渉してくるため不利。
《パンくずの道標》によるリソースゲームも《宝船の巡航》で追いつかれてしまう点もきつい。


マナ域の全体的な低さ、《金のガチョウ》による初速の担保、《パンくずの道標》によるマナトラブルの解消と安定性が高い中ブン回りも強く、デッキパワーは感じる。



〇リストを眺めていて気になったカードの感想

・《悲哀の徘徊者》
サクリ台、壁、脱出によるマナフラ受けと役割は多い。パワー3と打点が高い点もコントロール相手に良い。
しかし、前述の通りこのデッキの軸は《魔女のかまど》《大釜の使い魔》《パンくずの道標》《波乱の悪魔》であり、序盤に複数枚引いた時は本来やりたい動きができず強くない印象である。
4枚採用して良いものか気になるカード。


・《古き神々への拘束》
《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》や《フェイに呪われた王、コルヴォルド》、《墓掘りの檻》に触れる第Ⅰ章、《パンくずの道標》や3+3の動きで6マナ以上伸ばしたいデッキでの第Ⅱ章、《波乱の悪魔》が最強クリーチャーとなる第Ⅲ章と効果すべてがデッキと噛み合っている。
《フェイに呪われた王、コルヴォルド》のサクリ先としても優秀。


・《湧き出る源、ジェガンサ》
おそらくそこまで普段使いをするカードではないけれど、アグロ相手のサイド後のような《パンくずの道標》を減らすマッチアップにおいて5/5のサイズとゲーム外部リソースが活きてくる。
《ボーラスの城塞》をサイドに落とせば相棒指定できるため、特に採用しない理由もなさそう。


・《発生の器》
ギミックのカード全てが手に入り、《大釜の使い魔》《悲哀の徘徊者》は墓地に落ちても良いことを考えると結構良さげな潤滑油に見える。
1マナ設置2マナ起動の分割3マナと若干重いのが気がかりだが、試してみたい1枚。


・《思考囲い》
コンボパーツをかき集めなければいけないデッキ構造とは噛み合っていないのが懸念点。
サイド後はともかくメインではキープ基準にしていいものか怪しく、メインには数枚でとどめ4tまでのダブルアクション用にした方が良さそう。


・《初子さらい》
メインボードに入る除去枠でデッキ自体には一番噛み合っている。しかし、4c《創案の火》やスピリット、《悪ふざけの名人、ランクル》などを考えると《致命的な一押し》を優先して取りたい。
また、サイド後にサクリ台を減らすようなインアウトをする場合いまいちなカードにもなる。



〇適当に組んだので今度回すかもリスト

4《大釜の使い魔》
4《金のガチョウ》
4《波乱の悪魔》
3《悲哀の徘徊者》
3《フェイに呪われた王、コルヴォルド》
4《魔女のかまど》
3《発生の器》
2《ウルヴェンワルド横断》
2《致命的な一押し》
2《思考囲い》
4《パンくずの道標》
2《古き神々への拘束》
37
4《岩山被りの小道》
3《荒廃踏みの小道》
4《草むした墓》
2《踏み鳴らされる地》
4《寓話の小道》
2《森》
2《沼》
1《山》
1《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
23
60

1《湧き出る源、ジェガンサ》
2《古き神々への拘束》
2《ボーラスの城塞》
1《フェイに呪われた王、コルヴォルド》
2《致命的な一押し》
2《思考囲い》
2《運命の神、クローティス》
1《削剥》
1《マグマのしぶき》
1《減衰球》
15

●イゼットフェニックス

《弧光のフェニックス》による無限クロックと《宝船の巡航》によるリソースの勝ち筋に加え、《弾けるドレイク》《氷の中の存在》などサブの勝ち筋も内包したデッキ。
ひたすらに《宝船の巡航》のカードパワーによって成立しているデッキで、2マナキャントリによって失ったテンポを《宝船の巡航》《弧光のフェニックス》で一気に回収する。

パイオニアのイゼットフェニックスは1マナキャントリが弱い点と《魔力変》《はらわた撃ち》などの0マナスペルがない点から早期に《弧光のフェニックス》をリアニメイトすることが難しく、《宝船の巡航》で得られるリソースも相まってコントロールコンボとして構築するのが無難。
アグロデッキには《乱撃斬》《稲妻の斧》の1マナ除去2種で《宝船の巡航》に繋げ《弾けるドレイク》《弧光のフェニックス》で蓋をするプラン、コントロールデッキにはキャントリで《宝船の巡航》やカウンターをかき集め《弧光のフェニックス》の無限クロックと合わせてリソース勝負を仕掛けるプランを選択する。

フラッドスクリューともにしづらく、複数の勝ち筋を持つため最低限のデッキパワーはあるだろう。
青赤というコントロールにしては不器用な色や、仕掛けるに当たっての必要なマナとカードの多さ、キャントリが重く後手が若干苦しい点が欠点。


キャントリップを唱えるのみのターンがいくつか存在するとはいえ1マナ火力が8枚程度採用されており、《弧光のフェニックス》による無限ブロッカーも最終的に生まれるためクリーチャーデッキには基本有利。
バーン相手は果敢生物のクロックの速さ、ライフゲインの無さ、詰めの本体火力に干渉できない点から不利。

マスカンが多すぎるうえにこちらの勝ち筋がほぼ機能しない5c《ニヴ=ミゼット再誕》、カウンターの薄いコントロールなため《睡蓮の原野》コンボにも不利。

コントロール相手は正直コントロール側の構築次第な面が大きく、《魂標ランタン》《覆いを割く者、ナーセット》の有無や、青黒の場合は《絶滅の契機》《ヴラスカの侮辱》、青白の場合は《残骸の漂着》《封じ込め》などの追放除去の枚数によって変わる。
特に《覆いを割く者、ナーセット》はデッキの軸であるドロースペルが機能不全になるため苦しく、序盤にクロックを展開しない構造上落とすことも難しい。



〇リストを眺めていて気になったカードの感想

・《最大速度》
《弾けるドレイク》とのコンボカード。

インスタント除去が少ないかつゲームが長引く5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手にワンショットキルするとのうわさだが、若干懐疑的。

まず、基本的に5c《ニヴ=ミゼット再誕》以外のデッキには《弾けるドレイク》+《最大速度》を行うほどゲームが長引いているのであれば前それはウィンコンデイションでありオーバーキル。

5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手も《ニヴ=ミゼット再誕》が着地してしまえばブロッカーとなり攻撃が通ることはなく、《創造の座、オムナス》の場合もライフが大量に増えていくため削り切ることは難しい。
つまり、サイド後はマスカンをまず弾き続けなければいけないというゲームプラン上これをデッキに入れている余裕はないように思えるし、《寓話の小道》or手掛かり+《致命的な一押し》を1枚構えられるだけで妨害されてしまうのも含めて通る気がしない。


・《無効》
おそらく仮想敵は《運命の神、クローティス》と《墓掘りの檻》。
《運命の神、クローティス》に関しては《弧光のフェニックス》《宝船の巡航》ともに機能不全に陥るためカウンターしたいカードではあるが、《墓掘りの檻》は《弧光のフェニックス》にしか効かず《プリズマリの命令》《削剥》で対処もできるため概ね《運命の神、クローティス》専用サイドだろう。

《運命の神、クローティス》を採用しているデッキは5c《ニヴ=ミゼット再誕》とジャンドフードでともに多色が多く、《無化破》の方が適しているように思う。


・《パズルの欠片》《イゼットの魔除け》《プリズマリの命令》《非実体化》《神々の憤怒》《氷の中の存在》《霊気の疾風》《厚かましい借り手》
シルバーバレット枠。キャントリでデッキをとにかく掘っていくため1枚差しでもゲームに関与しやすく、入っているかどうかでかなり変わる。


・《急かし》
限りなく弱い1マナキャントリではあるけれど、パイオニアの1マナキャントリはろくなものがなく《弧光のフェニックス》を返すための1マナアクションとして必要なのだろう。
《突破》よりは《急かし》の方がまだ使えそう。


・《乱撃斬》《マグマのしぶき》
メインは《乱撃斬》が3枚採用されているリストが主流だが、あくまでこのデッキはコントロールであり本体に叩き込む展開は少ない。
《夢の巣のルールス》やミラーで機能する《マグマのしぶき》と散らした方が良いように思える。


・《スプライトのドラゴン》《嵐翼の精体》
パイオニアのフェニックスは前述の通りコントロールであり、序盤のクロックは基本メインに必要がない。
必要なクロックは《弾けるドレイク》のような手が減らず単体で勝つことのできる寿命が長いクロックで、これらのような手の減るクロックを採用する利点は薄い。

もちろん《睡蓮の原野》コンボのような序盤のクロックが欲しくなるデッキもあるが、《覆いを割く者、ナーセット》や《減衰球》などの直接的な対策カードを採用する方が無難。


・《若き紅蓮術士》
メインのデッキ構造上カウンターを構えながらクロックを刻むことは難しいが、5c《ニヴ=ミゼット再誕》や4c《創案の火》相手にはそのプランを取らなければいけなくなる。
《若き紅蓮術士》は2マナと軽く、キャントリを唱えるだけで追加のクロックも展開してくれるため非常に優秀。
《覆いを割く者、ナーセット》への圧もかけられる点も良い。



〇適当に組んでちょっと回したリストと感想

1《氷の中の存在》
1《厚かましい借り手》
4《弧光のフェニックス》
3《弾けるドレイク》
4《選択》
3《稲妻の斧》
1《急かし》
2《棘平原の危険》
2《マグマのしぶき》
1《乱撃斬》
4《航路の作成》
4《巧みな軍略》
2《胸躍る可能性》
1《イゼットの魔除け》
1《非実体化》
1《パズルの欠片》
1《神々の憤怒》
1《プリズマリの命令》
4《宝船の巡航》
41
4《蒸気孔》
4《尖塔断の運河》
4《河川滑りの小道》
2《シヴの浅瀬》
2《島》
1《山》
1《寓話の小道》
1《硫黄の滝》
19
60

1《神々の憤怒》
1《マグマのしぶき》
1《削剥》
3《若き紅蓮術士》
2《無化破》
1《否認》
3《神秘の論争》
1《軽蔑的な一撃》
1《イゼット副長、ラル》
1《覆いを割く者、ナーセット》
15


サイドのカウンターは《ニヴ=ミゼット再誕》《創造の座、オムナス》《覆いを割く者、ナーセット》すべてに干渉できる《神秘の論争》を優先し3枚。
それ以外は、《神秘の論争》ではカウンターできないゲーム後半でも機能する《否認》《軽蔑的な一撃》《無化破》を散らした。

マナ要求カウンターがちょっと多く、《呪文貫き》はいらなそう。《弧光のフェニックス》をリアニメイトさせた後の《絶滅の契機》にはぼちぼち強い。

《霊気の疾風》に関しては、1tずらした後の脅威を結局出し直されてはいけない5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手や、1マナのカードを2マナでずらす意味がないバーン相手にそこまで機能しないため採用せず。
グルールや緑単信心相手など、1tずらすことに価値のある相手が増えてきた場合には採用を検討する。
そもそも1tずらすカードであれば《厚かましい借り手》や《非実体化》で十分機能するようにも思える。


感触は、弱くはないけど普通。

カウンターでどうにかなる5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手ならばサイド後で改善できるためまだ戦いようはあるが、バーン相手はカラー的にほぼ改善しようがない相性。
キャントリの重さもアグロ相手には気になり、後手時はそのテンポ差で負けがち。

《宝船の巡航》のカードパワーによるごり押しで勝てる点は脳に優しくて良い。




●オーラ

オーラを付けたクリーチャーを《ケイラメトラの恩恵》《命の恵みのアルセイド》で守りつつ殴るアグロデッキ。
《上級建設官、スラム》や《憎しみの幻霊》といった損のしづらいオーラ付与クリーチャーが肝、最近は《成長の季節》を採用したアブザンオーラも台頭してきている。

白黒とアブザンではアブザンの方が純粋にドローエンジンが1種4枚多い分デッキ強度は高くなっていそうだが、《マナの合流点》が多く採用されておりアグロ耐性は下がっている。


オーラを付けて殴る構造上《致命的な一押し》《乱撃斬》などの1マナ除去に弱く、飛び道具がないアグロで最後の詰めもできないためデッキパワーは見た目感じず。
《影の評決》《絶滅の契機》の登場によって全体除去から《ケイラメトラの恩恵》で守ることすらできなくなってしまい、デッキのコンセプト自体が若干崩壊しているように思える。

《成長の季節》は数少ない《影の評決》への解答足りえるためアブザンカラーの方が良さげ。その場合はアグロ用の絆魂オーラが75枚に数枚欲しいだろう。


まっとうにクリーチャー戦をしてくれる《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》デッキ、除去が少なく全体除去も《ケイラメトラの恩恵》で守れる4c《創案の火》に有利。

《白日の下に》から《影の評決》で全てが崩壊する上に《創造の座、オムナス》でライフが無限に増える5c《ニヴ=ミゼット再誕》、バウンス1マナ除去が苦しいイゼットフェニックス、《致命的な一押し》《波乱の悪魔》でクリーチャーが消えるうえにライフがすぐ戻るジャンドフードに不利。

バーン相手はバーン側の構成次第で、2マナアクションが多ければ多いほどやりやすくなる五分~有利。オーラが先手の場合、バーン側に《乱撃斬》が無ければ絆魂クリーチャー2種にオーラがつきそのまま勝つ展開もあるためメイン戦の先手後手がとても大事。
スピリット相手は《ネベルガストの伝令》《鎖霊》の量次第。
《致命的な一押し》《影の評決》擁する青黒コントロール相手は《成長の季節》を早期に着地させられるかが全てな見た目不利。

《睡蓮の原野》コンボ相手はコンボの最高速度にライフを詰める速度が間に合っていない点、《九つの命》に無力な点、マナ加速全ぶっぱから《精霊龍、ウギン》がきつい点から不利より。



趣味でなし。




●青黒コントロール

おそらく5c《ニヴ=ミゼット再誕》を倒すために生まれたカウンターコントロール。
フィニッシャーは《奔流の機械巨人》と《サメ台風》で、《時を越えた探索》を《奔流の機械巨人》で唱える動きがとにかく強力。

ろくなライフゲインがない、《ドミナリアの英雄、テフェリー》のような1枚で完結している蓋が存在しない、青黒のカラー上エンチャントアーティファクトに触りづらい点が欠点。

アクションが大振りな4c《創案の火》5c《ニヴ=ミゼット再誕》、ピン除去と《影の評決》が刺さる白黒オーラ、ピン除去に加え《サメ台風》《神秘の論争》が刺さるスピリットには有利ぽい。
ろくなライフゲインがないうえに《乱動する渦》にほぼ触れないバーン、《影の評決》によって《屑鉄場のたかり屋》《戦慄の放浪者》は処理できるようになったものの《思考囲い》《変わり谷》で攻め方が多角的な黒単、ゲームが長引く構造上《睡蓮の原野》コンボに不利ぽい。

ジャンドフード相手はエンチャントに触りづらいという点を踏まえても、ゲームがどうあがいても長引くためちゃんと構築すれば若干青黒コントロール側が有利に思えなくもない。わからず。


《吸収》《ドミナリアの英雄、テフェリー》《引き裂き》が使えるジェスカイの方がコントロールとしての対応幅は広いが、《致命的な一押し》《思考囲い》《影の評決》の代替カードはないためトレードオフ。


雑多なメタゲームになりがちな非競技フォーマットにおいて、コントロールを使うことはデッキの軸が相当強くない限りしたくはないので使うことはなさそう。
フェッチランドがあるならば《時を越えた探索》《致命的な一押し》のカードパワーが二回り強くなるため考える。



〇リストを眺めていて気になったカードの感想

・《選択》
2枚コンボや《瞬唱の魔道士》があるわけでもないコントロールで採用されている理由がわからないカード。
《時を越えた探索》を早めるためにしても《検閲》があり、デッキをただただ圧迫しているだけに思える。


・《崇高な天啓》
《奔流の機械巨人》とのコンボを想定して採用されているだろうが、手での嵩張り方やテンポ的にオーバーキル感が強い。
そもそもこのコンボをせずとも《時を越えた探索》を墓地から唱えるだけでも大きくアドバンテージを取ることはできるうえ、サイド後は《神秘の論争》に弱い点もいただけない。


・《覆いを割く者、ナーセット》《思考消去》《思考囲い》
主流のリストのメインに能動的なアクションは採用されておらず非常に心配。
能動的なアクションの少なさはゲームプランの立てづらさや対コンボの弱さに繋がるため多少はあった方が良いように思える。


・《爆発域》
エンチャントアーティファクトに干渉できないかつマナベースに余裕のある青黒コントロールにおいては採用したい1枚。
2枚序盤で重なると動けなくはなるので採用して2枚ぽい。


・《暗記+記憶》
《覆いを割く者、ナーセット》とのコンボでゲームの蓋となる。
普通に裏を唱え相手の手が2枚にするよりも、《奔流の機械巨人》を相手のドローステップに唱え手を0枚にしたい。

表のデッキトップから2枚目バウンスの効果も十分強いため、《覆いを割く者、ナーセット》を採用するのであれば1枚は採用したい。


・《塵へのしがみつき》
《奔流の機械巨人》の誘発《弧光のフェニックス》《大釜の使い魔》《屑鉄場のたかり屋》のリアニメイトへの墓地追放、アグロ相手の再利用できるライフゲイン、何もない場合でもキャントリができると役割が広いカード。
特にライフゲインができる上にここまでの役割が持てる点は貴重で、ぜひ採用したい。

なお、脱出コストは基本的に《時を越えた探索》が使ってしまうため使えたとしても2回がせいぜいだろう。

手に被ると動きが弱くなるので多くて2枚が限度。


・《ゲトの裏切り者、カリタス》
昔はアグロ相手に猛威を揮っていたカードではあるが、現在のアグロ相手には残念ながら力不足である。
攻撃しなければライフゲインができない点と4マナの重さが足を引っ張ってしまい、不利盤面を返すことは難しい。

どちらかというとジャンドフードや《弧光のフェニックス》への墓地対策としての運用が強く、それを意識しての採用ならばアリ。

ライフゲインが欲しいのであれば、《永遠神の投入》や《エレボスの介入》の方が盤面に触りつつ即ライフゲインができるため強い。
なお、これらの重めなライフゲインよりも1マナ除去の追加をする方が、最終的にライフを守ることに貢献してくれるだろう。



〇適当に組んでみたリスト

3《奔流の機械巨人》
4《致命的な一押し》
1《塵へのしがみつき》
4《検閲》
3《思考消去》
2《無情な行動》
1《否認》
3《悪意ある妨害》
2《覆いを割く者、ナーセット》
1《英雄の破滅》
1《絶滅の契機》
2《影の評決》
2《サメ台風》
4《時を越えた探索》
1《暗記+記憶》
34
4《異臭の池》
4《湿った墓》
4《水没した地下墓地》
1《ヴァントレス城》
1《ロークスワイン城》
2《爆発域》
4《寓話の小道》
4《島》
2《沼》
26
60

2《思考囲い》
2《覆いを割く者、ナーセット》
2《サメ台風》
2《神秘の論争》
1《否認》
1《大群への給餌》
2《ゲトの裏切り者、カリタス》
1《肉儀場の叫び》
2《血の長の渇き》
15


ハンデスはメインが《思考消去》でサイドが《思考囲い》、ライフゲインの無さや諜報による探査コスト増加の関係上素直。

ゲームの蓋を作るために《覆いを割く者、ナーセット》と《暗記+記憶》を採用。
《覆いを割く者、ナーセット》はイゼフェニ相手はもちろんミラーや《睡蓮の原野》コンボにも強く、置きリソースは《思考のひずみ》に強い点も良い。

《サメ台風》は手で嵩張って強い相手がスピリットくらいなのでメインサイド2-2に減らした。

《大群への給餌》はエンチャントに触れる貴重な除去。《乱動する渦》や《パンくずの道標》を除去できない展開はそのまま負けに繋がるためライフの2~3点程度上げた方が良い。

《血の長の渇き》はソーサリーである点を除けば最もアグロに強いピン除去。そもそも1マナでテンポを取られることが基本なアグロ相手に2マナで除去をしても手遅れな展開が多く、テンポで後れを取らない1マナであることは非常に重要。
また、《血の長の渇き》は赤アグロの《反逆の先導者、チャンドラ》や緑単信心のPWにも触ることができ優秀。

《ゲトの裏切り者、カリタス》はジャンドフードとイゼットフェニックス用。


本当に気が向いたら回すかも。




●《睡蓮の原野》コンボ

《睡蓮の原野》を《演劇の舞台》と合わせて2枚盤面に揃え《見えざる糸》《熟読》《砂時計の侍臣》でマナを増やし、《深淵への覗き込み》を唱え手札を補充した後さらにマナを増やし、《願いのフェイ》から《副陽の接近》《タッサの神託者》などで勝つのが基本のコンボデッキ。
メインだけでもコンボは完走できるのに加え、《願いのフェイ》を採用しているため《漂流自我》で《睡蓮の原野》を直接抜かれない限りはコンボが止まることはない。

友人が良く使ってて1年くらい前になんか書いてたのでそれ参考。https://note.com/wkmidori/n/neaa91f6e6520#std2w


コントロールやミッドレンジなどの遅いデッキにめっぽう強く、それらのデッキは《減衰球》《覆いを割く者、ナーセット》《概念泥棒》などの対策カードを置かれない限りいくらでも勝つことができる。
また、それらに対しても《萎れ》やマナ加速からの《精霊龍、ウギン》などである程度対応でき、カウンターを構えている2マナに対して《見えざる糸》を使用し戦闘後メインにコンボを決めるなど、見た目よりも柔軟性がある。


アグロ相手は有利ではないものの《樹上の草食獣》《願いのフェイ》による減速が強く、キルターンがそこそこ早いのもあって1~3でそれらを唱えられれば勝利も十分視野。
《霊廟の放浪者》《呪文捕らえ》などカウンターを構えながら展開してくるスピリット、《炎樹族の使者》《ゴブリンの熟練扇動者》による高速クロック擁するグルール、《大いなる創造者、カーン》を採用しているタイプの緑信心に不利。

オーラ相手は《九つの命》による延命や全ぶっぱ《精霊龍、ウギン》が良く機能し、ブロッカー1枚でかなりライフが守れるため五分。
なんなら若干有利な気すらする。

バーン相手は2マナアクションが多ければ多いほど序盤の壁が機能しやすく《睡蓮の原野》コンボ側がやりやすくなる五分~不利。
主流のリストは《乱撃斬》の獰猛達成が難しく、《砕骨の巨人》も採用していないため《九つの命》を乗り越えることは難しい。
《大歓楽の幻霊》はつらいものの、《萎れ》《神々の憤怒》で対応できるのでどっこいどっこい。



基本的に青2浮きで《深淵への覗き込み》を唱え、浮きで《見えざる糸》を唱えることを目標とする平均5キルの最速4キルだが、マナ加速が絡まない場合の4キルは要求値が高く現実的でない。
《樹上の草食獣》《遵法長、バラル》《不連続性》《狼柳の安息所》といったマナ加速のどれか絡む場合は4キルになる確率が上がる。
《樹上の草食獣》は確定として、それ以外にどれを採用するかそもそもしないかはリストごとにばらつきがある。


マナ加速の無い4キル
 《睡蓮の原野》《演劇の舞台》盤面で《睡蓮の原野》を《砂時計の侍臣》で起こした後《演劇の舞台》起動で2浮き。《見えざる糸》で《睡蓮の原野》2枚が起きるのでそこからキル。
 《砂時計の侍臣》が《見えざる糸》でも可。

《樹上の草食獣》
 土地枚数のジャンプなため純粋に《睡蓮の原野》を置くターンが1ターン早くなる。
 最も強い。

《遵法長、バラル》
 《睡蓮の原野》+土地を《見えざる糸》で起こすだけで7マナ、1浮きで《深淵への覗き込み》が唱えられ、《見えざる糸》まで繋がる。
 クリーチャーなため生きてターンが返ってこないと機能せず、青黒コントロールや5c《ニヴ=ミゼット再誕》相手には微妙。
 アグロ相手には暇な2、3ターン目に肉壁として機能するだけ良いらしい。
 《睡蓮の原野》1枚でコンボが始動する点は破格。

《不連続性》
 3t《睡蓮の原野》の誘発を消せるため土地土地《睡蓮の原野》の盤面が生まれる。その土地を生贄に《睡蓮の原野》を設置した後《熟読》や、《演劇の舞台》コピー後3マナ浮く。
 《白日の下に》のカウンターや、自ターンエンドの《概念泥棒》を2マナでカウンターする動きができる。
普段は手で腐る《睡蓮の原野》の2枚目を有効札にできる点が魅力。

《狼柳の安息所》
 3t《睡蓮の原野》に設置、4t《演劇の舞台》コピー後2マナ浮く。
結局《睡蓮の原野》+《演劇の舞台》を揃える必要がある点は微妙なものの、《砂時計の侍臣》《熟読》から2浮きができる点は良い。
また、《深淵への覗き込み》からの後引き時にも総マナ量の増加に寄与してくれる。



なんだかんだ土地事故して爆発したり、《睡蓮の原野》《演劇の舞台》どちらかが見つからず爆発したりと勝手に死ぬこともあるなんとも言えないデッキ。
意識されると負けて意識されなければ勝つくらいのデッキパワー、弱くはない。




●バーン

昔散々語ってから特に何も変わってないっぽい。未だに主流のリストは赤白で、《大歓楽の幻霊》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》と賞味期限の短い2マナクリーチャー大量の形。


パイオニアの赤アグロが《ボロスの魔除け》《夢の巣のルールス》を採用した赤白なことは正直理解できない。

《夢の巣のルールス》は分割6マナで唱えた後《ヴィーアシーノの紅蓮術師》を唱え除去されるとして、計8マナで2点しか通らないため《ラムナプの遺跡》の方がよっぽど強い。
相手のキープ基準がメインからアグロ基準のものとなるので縛りプレイ用のカートとしか思えない。

そもそも、パイオニアの赤アグロは火力が弱いため火力を本体に撃ち込み続けるいわゆるバーンは適さず、1マナクリーチャーでダメージを出すスライが適している。
スライであれば、《ボロスの魔除け》よりもクリーチャーにも飛ぶ《稲妻の一撃》の方が同じ2マナとしてカードパワーが高い。


1マナクリーチャーの攻撃が通りづらくなる《森の女人像》がきつく、強力なライフゲインと《乱動する渦》に触れる《突然の衰微》を持つ5c《ニヴ=ミゼット再誕》、《魔女のかまど》+《大釜の使い魔》がきついジャンドフードに不利。
オーラに先手有利の五分、それ以外はテンポ差を返す手段が特になくライフゲインも乏しいため有利。



〇最近回したリストと感想

4《僧院の速槍》
4《損魂魔道士》
4《ギトゥの溶岩走り》
4《ボーマットの急使》
4《砕骨の巨人》
4《乱撃斬》
4《棘平原の危険》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
2《魔術師の稲妻》
3《反逆の先導者、チャンドラ》
2《髑髏砕きの一撃》
13《山》
4《ラムナプの遺跡》
60

4《乱動する渦》
4《ゴブリンの鎖回し》
4《暴れ回るフェロキドン》
1《減衰球》
2《削剥》
15



スパイがいなくなり《集団的抵抗》を採用する理由もなくなったので、サイドに採用していた《反逆の先導者、チャンドラ》をスライド。
4点火力自体は《創造の座、オムナス》に対して欲しかったため適任。


土地は《髑髏砕きの一撃》《棘平原の危険》込みで23。

《棘平原の危険》は果敢クリーチャーや《ギトゥの溶岩走り》の打点アップに寄与してくれるため見た目よりもずっと火力が出る。
タップインが多少気にはなるが、他のデッキに比べあまりにテンポ差がつくため1枚のタップインは許容できる。
また、《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》相手後手時は初手の1マナ火力がそのままキープ基準となり強力。

《髑髏砕きの一撃》は正直1枚でも良い。
ただし、基本的にこちらが常にライフを詰める側になるのでこれのせいで負ける展開はほぼミラーのみ。
緑系のデッキやスピリット相手に強め。


3点火力が75枚に6枚だとスピリット相手に不安なのと《霊気圏の収集艇》《魔女のかまど》用に《削剥》。
ジャンドフード用に《暴れ回るフェロキドン》を採用。
パイオニア王6-0-1で1位抜けから3没、挑戦者決定戦6-1-1で7位抜けから3没とぼちぼち勝てて嬉しかったので、久しぶりに振り返り日記を書くことに。

https://twitter.com/dokudanjoussu/status/1327568144446046208?s=20
https://twitter.com/dokudanjoussu/status/1330148572722057217?s=20
当たりとかは上記URL参照。


書き殴っただけなので適当です。



●はじめに パイオニア雑感とバーンを考え始めるまで


パイオニアは現在、数多の規制とプレイ環境が噛み合った末、フロンティアのようになってしまった。
オンライン大会が主な競技イベントではまず選ばれないためプロがプレイせず、そもそものプレイ人口が少ないのも相まってメタが形成されづらい混沌とした環境だ。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はかつての《時を越えた探索》を彷彿とさせ、これをいかに上手く使うか、打倒するかの選択になっている点も懐かしい。


このような荒んだパイオニア環境がどのようになっているかと言うと、

「チキチキベストオブ《自然の怒りのタイタン、ウーロ》デッキ選手権withロータスコンボ+スパイ」

という悲しい状況になっている。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と愉快な仲間たちでデッキが構成できてしまうほどこのカードは壊れているからだ。


ベストオブ《自然の怒りのタイタン、ウーロ》デッキは4cランプ、5c《ニヴ=ミゼット再誕》、ティムール《荒野の再生》のどれかで、正直どれを使ってもあんまり変わらないだろうという感想。

4cランプは押し付けが最も強いものの小回りが利かないためコンボに弱く、タップインランドの多さやピン除去の少なさから見た目よりもアグロに負けやすい。

5c《ニヴ=ミゼット再誕》は強力な除去・膨大なアドバンテージによるコントロールが強力で対アグロはほぼ必勝、《殺戮遊戯》や《概念泥棒》によって対コンボもワンチャンを作れる。
最終的なゴールが強すぎる4cランプや、大振りなアクションを咎めまくってくるティムール《荒野の再生》には弱め。

ティムール《荒野の再生》はインスタントアクション主体なため大振りなデッキ全般に強く、サイドボード次第では十分コンボにも戦える。
除去を赤に任せているため対処できない盤面が多く、低マナ高タフネスクリーチャーや、1マナマナクリ、PWに触る手段が乏しい。

適当に書くとこんな感じ。
これら以外、4c《荒野の再生》やスゥルタイ《荒野の再生》、スゥルタイ昂揚などはコンセプトが尖りすぎているか中途半端で、デッキパワーが問われる雑多な環境ではいまいち。


ロータスコンボとスパイは腐っても最速4キルコンボで、前者は多少の粘り強さを、後者は速度を重視している。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のアドバンテージやライフゲインを苦にしないためメタに食い込んではいるが、その実デッキ強度はあまりに脆弱。
ロータスコンボにかつて存在した速度や《減衰球》を乗り越える力はなく、スパイは打消し・《墓掘りの檻》・《殺戮遊戯》・《発展+発破》など数えきれない弱点が存在する。


ちなみに、コンボ以外で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》デッキたちに有利をつけようと白黒オーラ・緑信心・スピリットなどが頑張っているが、残念ながらそれは現実的でない。
オーラは《自然に帰れ》《爆発域》、スピリットは《神秘の論争》《サメ台風》等の致命的な弱点が存在し、緑信心に至っては真向からのマウント勝負で負けてしまうことすらある。
また、これらのデッキは全てシナジーデッキでカード単体のパワーが低く、取られたマウントを取り返すことはまず不可能だ。

そもそも、極論《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が入っている以外全く違ったコンセプトを持つデッキたちを対策しきることは困難なのだ。



と、ここまでがパイオニア王2、3週間前までで整理したお話。
使った方が良いようなデッキは頭の中であるもののティムール《荒野の再生》以外趣味でなく、そのティムール《荒野の再生》も構築の正解がいまいちわからなかったため、ひたすらにうじうじしていた。

そこで、気分展開にボロスバーンを神トライアルで回したところ《乱動する渦》が望外に強く、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》キラーなり得ると感じたため、バーンデッキを掘ることにした。




●ボロスバーンについて

https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/308930/show/

これは神挑戦者決定戦でtop8だったボロスバーン。赤単を考えていた当時はここまでリストが纏まっていなかったけれど、だいたいこんなもん。
全体画像見たかったらURLにどうぞ。


4《僧院の速槍》
4《損魂魔道士》
4《ギトゥの溶岩走り》
1《むら気な猛導獣》
4《大歓楽の幻霊》
4《ヴィーアシーノの紅蓮術師》
21クリーチャー

4《乱撃斬》
4《ボロスの魔除け》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
4《魔術師の稲妻》
20その他

6《山》
4《聖なる鋳造所》
4《戦場の鍛冶場》
4《感動的な眺望所》
1《針縁の小道》
19土地
60メインボード

4《灼熱の血》
4《乱動する渦》
4《岩への繋ぎ止め》
2《魂標ランタン》
1《夢の巣のルールス》
15サイドボード


バーンのデッキ構造自体はパイオニアの1マナ除去が弱いという性質に噛み合っており、序盤の展開が乏しい《自然の怒りのタイタン、ウーロ》デッキとやり合えるものだ。
さらに、ゼンディカーの夜明けで新たに得た《乱動する渦》はマウントの取り返しを許さず、盤面に一枚存在するだけで優位にゲームを進めることができる。

しかし、回してすぐに、既存のボロスバーンにはいくつかの問題点があるように感じた。
その問題点や感想について書いていく。


〇メインボード

・クリーチャーの選択

ボロスバーンには《僧院の速槍》《損魂魔道士》《ギトゥの溶岩走り》《大歓楽の幻霊》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》の5種20枚が採用されている。
しかし、この中で常時キープ基準となるクリーチャーは《僧院の速槍》と《損魂魔道士》しか存在しない。

《ギトゥの溶岩走り》は1tにプレイしたところで速攻はなく、次の攻撃でも1点しか概ね与えられない。2枚目の1マナクリーチャーとしては十分機能するが、キープ基準として扱うにはいささか力不足である。
2マナの2種は、そもそも2マナという時点でデッキの一番強い動きである1-1-1の動きに噛み合っておらず、後手時に4点以上与えることは稀で、アグロ相手にはその本体スペックの低さから足を引っ張る。
正直、《大歓楽の幻霊》は対ロータスコンボ専用、《ヴィーアシーノの紅蓮術師》は《魔術師の稲妻》を4枚採用するためだけの役割しかない。

このようなクリーチャー選択ではキープに裏目が多く存在し、2マナカウントの多さからテンポ面やサイド後の動きに不都合が発生してしまう。


・マナベース

 《ボロスの魔除け》《岩への繋ぎ止め》《夢の巣のルールス》を運用するに当たって、《聖なる鋳造所》《戦場の鍛冶場》《感動的な眺望所》を4枚ずつ採用している。
 その甲斐あってか白マナがないという事故はあまり起きないが、4枚目の土地がタップインになりアクションがもたつくことや、アグロ相手に土地からダメージを受けすぎるといった事故は頻出する。

 また、《ラムナプの遺跡》や《棘平原の危険》といったマナフラ受けになる土地は《岩への繋ぎ止め》の都合上採用しにくく、マナフラ受けは《夢の巣のルールス》に頼り切りになってしまう点も苦しい。
 そのデッキ構造は19~20の少ない土地枚数にも表れており、2+1や2+2のダブルアクションが求められるデッキ構造とは噛み合っていない。


・《夢の巣のルールス》と《ボロスの魔除け》の必要性

この2種はメインボードがボロスカラーになっている理由だが、どれだけ勝利に寄与しているのだろうか。
疑問を覚えたため、それぞれ採用するメリットデメリットについて整理した。

 《夢の巣のルールス》
  メリット
  8枚目の手札として常に存在し、タイムラグのせいで質は低いがマナフラ受けは担保される

  デメリット
  アグロがばれるため、こちらに都合が良いタップインタップイン初手をキープしてくれなくなる。
  《砕骨の巨人》や《ゴブリンの鎖回し》等、3マナ以上のパーマネントが使用できない

 《ボロスの魔除け》
  メリット
  1枚で4点与えられるためデッキの最大速度が若干上がる

  デメリット
  クリーチャーに触れず、アグロ相手に足を引っ張る
  2マナなため上手く調整しないとデッキのテンポが悪くなる

大まかなメリットデメリットを書き出したが、単色から2色にするまでのメリットをこの2種が持っているとはあまり思えない。


・対《創造の座、オムナス》

デッキの最大速度的に、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》に関しては脱出される前にライフを削り切ることも可能だが、《創造の座、オムナス》は別だ。
《成長のらせん》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》から動くことによって、4tから毎ターン4点ライフゲインを行えるこのカードを無視することはできない。
サイド後ならば《乱動する渦》でライフゲインは行えなくなるが、2度目の誘発と3度目の誘発によって逆にライフレースで負けてしまうこともあり得るため、一概に無視できるわけでもない。

また、《岩への繋ぎ止め》のような除去をデッキ内に入れても状況は改善しない。
ただのクリーチャー除去でしかないカードはライフを攻めるに当たって必要はなく、そもそもcipで1ドローしているカードに対して除去をしても意味がないからだ。
つまり、《創造の座、オムナス》を処理することができ、かつライフを攻められるカードが必要だ。



〇サイドボード

・《乱動する渦》

このカードがなければ赤アグロは成立しないほどに強力。
ライフゲインを阻害しつつ1点クロックとして機能し続ける他、《創案の火》や《白日の下に》も睨むことができ、役割は多岐にわたる。
サイド後はクリーチャーでクロックを刻むことが難しくなるため、除去されづらいクロックは非常に有能だ。
 
あまりのインパクトからメインボードに入れたくなる気持ちもわかるが、クリーチャー戦で完全に無力かつトップしても即効性は薄いため微妙。
 
他にアクションがある場合は《自然に帰れ》をケアして2枚目を貼らない、盤面に《創造の座、オムナス》がいる場合は《寓話の小道》をプレイされるとゲインを防げないためアップキープに起動するなど、多少所作がでる。


・《岩への繋ぎ止め》

1マナ確定除去ではあるものの、これが本当に必要な相手はおそらくオーラと緑信心の《長老ガーガロス》くらい。
だいたいのクリーチャーは《損魂魔道士》+火力で対処できるうえ、除去しかできないカードは2枚以上引いてしまうと自分の動きに支障が出るため4枚は過剰。


・インアウトの歪さ

クリーチャーデッキ相手に《大歓楽の幻霊》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》《ボロスの魔除け》のうち最低でも2種はアウトしたいものの、サイドボードにカードがない。
調べてみると、《夢の巣のルールス》を使用する場合、パイオニアのカードプールにそもそもクリーチャー戦で強いカードがほぼ存在しない。
 
テンポ差で勝てる場合は必要ないかもしれないが、ミラーや後手時の苦しみから目を背ける理由にはならない。
 


●赤単の構築

神挑戦者決定戦時の最終的なリストはこれ。
多少ふんわり採用している部分はあるものの、概ね納得いく構築ができた。

https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/308925/show/

全体画像見たかったらURLにどうぞ。


4《僧院の速槍》
4《損魂魔道士》
4《ギトゥの溶岩走り》
4《ボーマットの急使》
4《砕骨の巨人》
20クリーチャー

4《乱撃斬》
4《棘平原の危険》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
4《集団的抵抗》
2《魔術師の稲妻》
2《髑髏砕きの一撃》
24その他

12《山》
4《ラムナプの遺跡》
16土地
60メインボード

4《ゴブリンの鎖回し》
4《乱動する渦》
3《減衰球》
2《墓掘りの檻》
2《反逆の先導者、チャンドラ》
15サイドボード


ボロスバーンを回して感じた問題点を自分なりに改善し、赤単として再構築した。
以下簡単な解説。



〇メインボード

・クリーチャーの選択とか

主なクロックは1マナ4種系16枚のみで、《砕骨の巨人》は実質スペル枠。
理由は前述した通りで、デッキの一番強い動きである1マナ連打に2マナは噛み合っておらず、可能な限り減らしたい。
また、パイオニアは1マナ除去がメインで4枚がっつり採用されていることは稀なため、1マナクリーチャーを投げ続けているだけで盤面を圧倒できる。

新たなキープ基準としては《ボーマットの急使》を採用。
アグロ相手や後手時には機能しにくいが、序盤の展開がないランプ相手や先手時は膨大なアドバンテージを稼いでくれる。
しかし、クロック自体は1点と低く、他の手札によっては2tにプレイすることが正解な場合もある。

《鐘突きのズルゴ》《むら気な猛導獣》を1枚採用するかどうかは、カードパワーの低さと枠の無さ的に微妙なところ。

《砕骨の巨人》は2枚分の働きでアグロへの勝率を担保してくれるのに加え、ダメージ軽減不可のインクの染みは《九つの命》や《ドロモカの命令》を貫通してダメージを与えることができる点が強み。

ウィザードカウント8での《魔術師の稲妻》は、盤面のウィザードを除去され、2枚目以降が3マナでしか運用できなくなりやすいことを考えると2枚が限度。



・《集団的抵抗》

《創造の座、オムナス》を処理しつつプレイヤーに3点与えられる他、ルーティングモードがスパイ対策になっているカード。

強く運用するには4マナ以上必要なものの、《騒乱の落とし子》や《ゲトの裏切り者、カリタス》、《探索する獣》など痒いところに手が届き、《長老ガーガロス》を2点火力と一緒に損せず処理出来る点は素直に強力。
3マナと重く、2枚手に来ると捌ききれずに嵩張ってしまうため4枚必要かは疑問だが、唱えられない場合負けに直結することを考えると4枚あった方が良いと判断した。



・《棘平原の危険》《髑髏砕きの一撃》

《棘平原の危険》はマナフラ受け、《舞台照らし》の絢爛達成、追放除去など役割は枚挙にいとまがない。
テキストを読むだけではただの1点火力なものの、果敢の誘発や《ギトゥの溶岩走り》のパワーアップで2~3点以上の働きを常にしてくれることから、見た目以上に強力。
土地面のタップインでもたつくことはあるが、デッキ全体を1マナに寄せているため1回のタップイン程度であれば取り返せることも多いことを考えると、採用するリターンが勝る。
以前はマナクリデッキ相手に1マナ火力が《乱撃斬》しか存在せず後手の場合マウントを取られがちだったが、2種に増えたことによってマウントを取られることは大幅に減った。

《髑髏砕きの一撃》はボロスバーンを中心に、対アグロを意識して採用。
2枚中2枚の土地がこれでない限りライフペイが大勢に影響を及ぼすことはほぼなく、ゲーム後半の1:2交換は決め手となるため採用を決意。
正直あってもなくてもそこまで影響は出ないような気もするけれど、採用しない理由が思い当たらなかったので。
かなりのふんわり枠。

土地はこれら込みで22枚と、赤単にしては多め。
《集団的抵抗》の増呪や、2+2のダブルアクション、裏土地スペルの存在を鑑みて23枚の方が良いような気もする。
なお《集団的抵抗》の4枚目以外に枠はない。



〇サイドボード

・《減衰球》《墓掘りの檻》
《減衰球》は《大歓楽の幻霊》が採用されていない場合、メインを落としがちなので。
《墓掘りの檻》はスパイと《軍団のまとめ役、ウィノータ》用。
 
どちらも引かなければ最悪負けてしまう相手なため3枚ずづの方が良いが、枠の都合とスパイ相手は《集団的抵抗》も最悪あるため《墓掘りの檻》を2枚にした。
 

・《反逆の先導者、チャンドラ》
基本は《乱動する渦》+αの除去対策で、-3では《創造の座、オムナス》への除去も担ってくれる。
前者の役割としてならば《熱烈の神ハゾレト》や《実験の狂乱》も挙げられるが、《熱烈の神ハゾレト》は最速でコンバットできるかどうか怪しい上にダメージも通しにくく、《実験の狂乱》は《乱動する渦》対策のディッチャや《時を解す者、テフェリー》の-3に引っかかってしまうため微妙。

とは言ったものの、そもそも4マナのカードな時点で《乱動する渦》と相性が悪く、2枚必要だったのだろうかと挑戦者決定戦後に疑問を覚えた。



〇主要マッチのインアウト例と簡単な解説

だいたい似たようなインアウトをするので慣れれば楽。
除去+《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のプランが可能かつ《乱動する渦》に関与してくるデッキには不利、それ以外には多分五分か有利。



・5c《ニヴ=ミゼット再誕》 メイン 不利 サイド後 不利

in: 4《乱動する渦》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《砕骨の巨人》2《集団的抵抗》

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《創造の座、オムナス》に加え、《森の女人像》が立ちはだかる。
相手がタップインタップインスタートをするか《森の女人像》を引かれていなければゲームになるがそれ以外は概ね負け。
サイド後頼りの綱である《乱動する渦》も、《突然の衰微》の前では無力。引かれていないことを祈るのみ。
勝ちパターンはメインをキープ基準の噛み合いで取ったのち、《乱動する渦》で押し切るか、相手の構築かインアウトミスで《乱動する渦》の前にもじもじしているか。

この相性差だけはどう構築してもおそらくどうしようもない。諦め10割。



・4cランプ メイン 有利 サイド後 有利

in: 4《乱動する渦》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《砕骨の巨人》1《集団的抵抗》1《稲妻の一撃》 

メインに除去が入っておらず、初動《自然の怒りのタイタン、ウーロ》程度ならこちらは轢き殺すことができ、《水蓮のコブラ》キープはカモ中のカモなため有利。
《成長のらせん》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《創造の座、オムナス》全部持ちはさすがに負ける。
 
サイド後も《乱動する渦》に対抗するためのカードが採用されていることは稀で、《自然に帰れ》のような通常赤単に入れない歪なものとなるため相手の要求値は相当高い。 
盤面がいくら負けそうでも、《乱動する渦》を起動しつつ火力をプレイヤーに打ち込んでいくだけでコロッと勝ったりする。



・ティムール《荒野の再生》 メイン 有利 サイド後 五分~不利

in: 4《乱動する渦》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《集団的抵抗》2《砕骨の巨人》

メインは《検閲》や《神秘の論争》、《サメ台風》など不要札が多く、キープの段階でだいたい勝ち負けが決まってそうなマッチ。
先手で《成長のらせん》《荒野の再生》《発展+発破》をされるとさすがにきついが、それ以外は順当に回れば勝つ。
 
サイド後は相性が一転して、《乱動する渦》を《爆発域》や《霊気の疾風》で触りつつ、除去+《自然の怒りのタイタン、ウーロ》脱出プランが取れるため不利寄り。
サイドに取っているピン除去の量に左右される。ちなみに、こちらが先手の場合は《神々の憤怒》では間に合わないことも多いためピン除去の方が大事。
 


・ロータスコンボ メイン 五分 サイド後 微有利

in: 3《減衰球》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《集団的抵抗》1《稲妻の一撃》

いまいち良くわかっていないが、メインは《樹上の草食獣》と《願いのフェイ》で減速されながら4、5キルされるので先手有利の五分感。
キープしやすさやゆっくりハンドもキープすることを考えると若干有利かも?

《減衰球》はもちろん、《九つの命》対策の《砕骨の巨人》や《減衰球》を探せつつ《神々の憤怒》対策になる《反逆の先導者、チャンドラ》もイン。
 
小テクとして、《乱撃斬》は手に貯めておくと獰猛達成時《九つの命》を貫通するのは覚えておこう。

先手の場合、壁として出てきた《願いのフェイ》を処理する用に《集団的抵抗》を数枚残すかは悩み中。

・スパイ メイン 五分 サイド後 五分

in: 2《墓掘りの檻》4《ゴブリンの鎖回し》
out: 4《砕骨の巨人》2《稲妻の一撃》

メインはコンボの返しで手が3枚以上であれば《集団的抵抗》で勝ち、それ以外は負け。
 
サイド後はこちらが《墓掘りの檻》、相手は《神聖の力線》を入れるため若干複雑。
《神聖の力線》を貼らなかった場合は、手が3枚を切るまでにライフを詰め、コンボを強要させたのち《集団的抵抗》かそもそも《墓掘りの檻》で勝ち。
《神聖の力線》を貼られ、《墓掘りの檻》がない場合は負け。
《神聖の力線》と《墓掘りの檻》両方がある場合は《突然の衰微》を引かれたら負け、引かれるまでにライフを削り切れたら勝ち。

《楽園のドルイド》と《絡みつく花面晶体》を処理でき、相手のゴミ壁に屈しない《ゴブリンの鎖回し》もついでにイン。



・スピリット メイン 有利 サイド後 有利

先手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》
out: 4《集団的抵抗》

後手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《ボーマットの急使》2《集団的抵抗》

丁寧にロードを処理さえできれば、本体スペックは大したことがないクリーチャーの集まりなため順当にライフを削り切れる。
 
後手の場合は《霊廟の放浪者》に《ボーマットの急使》を突っ込ませることになるためそちらをアウトし、捌ききったのちのことも考え《反逆の先導者、チャンドラ》イン。
特に言うことなし。



・白黒オーラ メイン 五分 サイド後 五分

先手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》
out: 4《集団的抵抗》

後手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》2《反逆の先導者、チャンドラ》
out: 4《ボーマットの急使》2《集団的抵抗》

あまり整理できておらず、感覚的には先手完全有利の五分。
火力で処理ができないところまでオーラを絆魂クリーチャーにぺたぺたされたら負け、そうならなかったら勝ち。
序盤はオーラ側の盤面にクリーチャーが残るかどうかが先手後手で概ね決まるので先手有利感。

なまじライフゲインをする分《乱動する渦》を入れたくなるが、勝つときは捌ききって勝つためおそらくあまり役に立たない。



・緑信心 メイン 有利 サイド後 有利

先手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》
out: 4《集団的抵抗》

後手
in: 4《ゴブリンの鎖回し》
out: 2《集団的抵抗》2《稲妻の一撃》

マナクリや《炎樹族の使者》を焼き切りつつテンポ良くライフを削り切れるかがゲームの焦点。
相手の一番のキープ基準である1マナマナクリを1マナ火力8枚で処理できるため後手でも十分に戦え、先手ならば大幅有利。
ゲームが長引くと《長老ガーガロス》や《大食のハイドラ》X=4で面倒くさいことになるので、速やかにゲーム自体は終わらせたい。
 
サイド後先手は2枚目のマナクリを《ゴブリンの鎖回し》で処理できることも相まって、《長老ガーガロス》が着地する前か、着地しても貫通して勝てるため《集団的抵抗》は要らず。
後手は多少盤面のクリーチャーとPWを同時に触りたくなる場面が増える他、《長老ガーガロス》が間に合ってしまうため《集団的抵抗》は2枚残し。
実は後手は《ゴブリンの鎖回し》は4枚も要らないかも?
 
通常マナクリデッキには《ボーマットの急使》を抜くが、緑信心相手はゲームを速やかに終わらせなければならないため残し。



●おわり

最終的には好きなデッキを好きに構築して、そりゃあプレイも楽しく、そんな中で勝ち切れはしなかったけれどぼちぼち勝てたのでとても満足が行く結果だった。
何を握るのが正解だったのかは今でもわからないが、間違いなく自分の中で一番勝てるデッキだったとは思う。


荒んだフォーマットは好きなので、パイオニアはずっと荒んでいて欲しい。


◎前書き
フロンティアのデッキ開拓は人手もカードも全く足りない今日この頃、無事14期フロンティア神に返り咲いたので、神挑戦者決定戦に当たって考えていたデッキや注目したデッキのまとめを書いていくことにした。

そのデッキをどれだけ掘ったかで内容の濃さが違うのは勘弁願う。

今回は4cサヒーリと赤単と緑単《硬化した鱗》について書いていく。




〇4cサヒーリ
参考リスト
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/249947/show/
上記URLは神に返り咲いた時のリスト。
フロンティア屈指のデッキ強度とパワーがある王者デッキ。
観測した中で不利だと感じているデッキは《硬化した鱗》デッキのみ。

簡単な解説は以前の日記にある程度書いてあるので、今回はその後の変更点やサイドプランについて書いていく。



・サイドプラン
サイド後はこちらのコンボプランが通りづらくなることや、《ケイヤの誓い》《時を解す者、テフェリー》等が効きづらくなることが多いため、そのあたりの枚数調整をしながらコントロールプランを強めていくのが基本。

元々コントロールじみたコンボデッキなためうまくサイドを取れば強力なコントロールデッキになり、相手のサイドプランも外せるのが肝要。


それを踏まえて、サイドに必須なカードがいくつかある。
1,追加のアドバンテージソース
コントロールとして振る舞うにはアドバンテージソースが《時を越えた探索》4枚では心もとない。
そもそも4枚では手札に来るかどうかも定かではなく、《時を越えた探索》は一時的なアドバンテージソースであり、恒久的なアドバンテージソースではないからだ。
これを解決するには単純にアドバンテージを恒久的にとれるPWを採用するか、cip能力で大きなアドバンテージが得られるパーマネントが望ましい。

また、PWに関しては採用するに当たって条件がある。
それは、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》に一方的に負けないPWであることだ。
ミラーは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を巡るゲームになることが多く、それに致命的に弱いカードはなるべくデッキに入れたくはない。
この条件を満たすPWは3マナ以下であるか、能力でPWを処理できるかのどちらかだ。
ただし、間違っても《龍神、ニコル・ボーラス》を採用しようなんてしないこと。《スレイベンの検査官》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が採用されているデッキでUBBBRなど出るわけがない。

2,PWに触れるカードを多めに万能除去を数枚。
前の日記にも書いたが、このデッキの欠点はクリーチャーの少なさと除去の選択によってPWを触りづらいことだ。
その欠点を解消したコントロールデッキとなるために、PWに触れるカードは多めにとって損はしない。

万能除去に関しても、コントロールデッキとして振る舞うために75枚で処理できないカードを無くさなければならないからだ。
これはカードプール全体を見ても数が少なく、《完全なる終わり》《苦渋の破棄》《灯の燼滅》から選択になるだろう。


3,全体除去を数枚
これも展開力のあるクリーチャーデッキに対してコントロールデッキが必要なカードだ。
正直赤単程度の展開力とクリーチャーの質であれば単体除去の連打で事足りることもあるが、《集合した中隊》デッキや《硬化した鱗》デッキといった質を兼ね備えたクリーチャーデッキやドレッジといった1ターンに1枚の単体除去では間に合わないデッキも存在する。


4,恒久的な墓地対策+αとして《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》
フロンティアにおいて恒久的な墓地対策は《時を越えた探索》対策として重要であり、《時を越えた探索》を採用しているミラーやコントロールに対して運用することを考えると墓地対策以外に役割があるカードが良い。

その条件を踏まえて《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》は飛びぬけて強力だ。
ライフゲインによるアグロ対策。
小マイナスによる《硬化した鱗》デッキのXマナファクトクリーチャーや《硬化した鱗》、ミラーの《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のトークンや《スレイベンの検査官》等の処理。
これらだけでも採用に値するが、放置された場合は大マイナスによってゲームを決めてくれるところも高評価だ。

また、《夢を引き裂く者、アショク》も恒久的な墓地対策+αとして一考の余地がある。
こちらは墓地の追放を一気に行えることとサーチ不可能力が魅力。
ドレッジや《不屈の巡礼者、ゴロス》ランプ系のデッキが多いと感じた時には採用した方が良いだろう。


最後に、《悪魔の契約》はサイド後の《守護フェリダー》と《時を解す者、テフェリー》の量や、相手のカード選択によってインアウトを考えた方が良い。
契約死をカードカウントを損せずに避けるカードが大幅に減っているのであればもちろん《悪魔の契約》もアウトすべきだし、例えば相手のデッキに打消しが多く採用されているのであれば、契約死を避けるためのカードを消される確率が上がるため《悪魔の契約》はアウトすべきだ。



・マナベース
1《島》
1《沼》
2《神無き祭殿》
1《神聖なる泉》
1《蒸気孔》
1《聖なる鋳造所》
1《湿った墓》
4《溢れかえる岸辺》
4《汚染された三角州》
3《血染めのぬかるみ》
3《氷河の城砦》
2《水没した地下墓地》
24 U20 B17 W18 R13

基本土地は以前まで《平地》も採用していたが、《島》と《沼》に落ち着いた。
これは赤マナソースの2枚目を《蒸気孔》から《聖なる鋳造所》に変更したことが大きい。
変更した理由は、3t《サヒーリ・ライ》4t《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の動きをする際に、《聖なる鋳造所》があるだけでぐっと土地の置き方が楽になるからだ。
しかし、キープ基準でありマナ拘束の厳しい《思考消去》に絡まない土地が2枚以上存在すると、土地のせいで動きにくくなる確率が高まるため《平地》は不採用となった。

フェッチランドは4tや2枚目の《時を越えた探索》に寄与するため11か12枚が良い。
ここでは《血染めのぬかるみ》を3枚にした。理由は、ゲーム後半で持ってくる土地がなくなりかねないことと、《氷河の城砦》の枚数を増やすことによって《平地》がなくなった分のアンタップイン白マナソースを増やしたかったから。



・スペル選択
以前の日記で挙げなかったのみ解説していく。


《奔流の機械巨人》
主に追加のアドバンテージソースなのでサイドよりのカードだが、《サヒーリ・ライ》の奥義を機能させるために1枚メインに刺した。
デッキ開発当初は《時を解す者、テフェリー》への絶望的な弱さから採用を忌避していたものの、ミラーを多少プレイしたところ、メインは《スレイベンの検査官》《ケイヤの誓い》《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》によって意外と《時を解す者、テフェリー》が盤面に定着しにくかったため機能すると判断した。

カードパワーは一級品で、《時を越えた探索》はもちろんサイド後のコントロールプランにおいて1枚差しの万能除去を唱えられるのが魅力的。
もちろん、《守護フェリダー》や《時を解す者、テフェリー》、《サヒーリ・ライ》によって使いまわせるのもありがたい。
また、5/6というサイズから《熱烈の神ハゾレト》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のブロック、PW処理も兼ねられる。


《害悪な掌握》
色対策が完全に頭から抜け落ちていたため漏れていた。
ミラーの《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《守護フェリダー》《時を解す者、テフェリー》を処理できるとともに、《硬化した鱗》デッキの脅威も処理できる。

1週間前の神トライアルで《樹皮革のトロール》入りの《硬化した鱗》デッキを使われ、このデッキなら4cサヒーリキラー足りうると感じたため急遽採用することにした。
欠点としては《サヒーリ・ライ》が処理できないことであり、それを解消するのであれば《丸焼き》が望ましいが、こちらは《硬化した鱗》デッキに対して効かないため難しいところ。
しかし、ミラーは3tの《サヒーリ・ライ》でかなり動きが制限されるため、《丸焼き》は75枚に1枚はあった方が良いと挑戦者決定戦後に感じた。


《古呪》
PWに触りづらいこのデッキにおいて、どのようなPWマウントも乗り越えられる効果は破格。

ソーサリーのうえ範囲が狭く重なると動きづらいため採用枚数は1枚に抑え、クリティカルな場面で《時を越えた探索》から探すように運用するのが良い。


《苦渋の破棄》
《ケイヤの誓い》の使いまわしによってライフを保てるこのデッキにおいて、負け筋は処理不能なパーマネントによる圧殺が多く、それを解消してくれる。

《灯の燼滅》も幅広くパーマネントに触ってくれるが、3マナPWや《搭載歩行機械》等の処理はこちらの方が上手。
重なるとライフルーズが苦しくなりがちなので1枚が望ましい。


《浄化の輝き》
これも主に《硬化した鱗》デッキを見据えて採用。
火力やマイナス修正では到底処理できないサイズになる《硬化した鱗》デッキのクリーチャーはもちろん、アーティファクト・エンチャント除去によって《搭載歩行機械》のトークンと《硬化した鱗》も処理できる。
PWマウントも同時に解消できる《啓示の刻》やライフゲインができる《燻蒸》と悩んだが、5マナであることと機体にもクリティカルなことを踏まえてこちらにした。

しかし、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》のトークンやこちらの手掛かりトークンによってパーマネントが加速度的に増えることのみを考えると、《啓示の刻》でも良いかもしれない。


《覆いを割く者、ナーセット》
《守護フェリダー》によって再利用できるアドバンテージソース。
サイド後は1枚差しのカードが多くなりデッキ内のばらつきが激しくなるため、単純なドローよりも見れる範囲の広いこちらの方が強力。
3tに着地したこのカードが次のターンまで生き残るようなことがあれば、4tの《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》はもう決まったようなものなため、コントロールやミラーの勝負を決める1枚になりうる。

《時を越えた探索》があるフロンティアではドロー制限が機能しにくいが、それでもミラーにおいて《時を解す者、テフェリー》や《迷い子、フブルスプ》はもちろん、ゲーム後半《スレイベンの検査官》の手掛かりにタイムラグを発生させられるのは良い。
サイドに置く追加のアドバンテージソースとして《ドミナリアの英雄、テフェリー》と悩んだが、見れる枚数の少なさと相手が《覆いを割く者、ナーセット》をコントロールしていた場合のリスクを踏まえてこちらを採用した。


《思考消去》
これは《強迫》ではなく明確にこちらの方が良い理由ができたので特別記述。
元々クリーチャーは《致命的な一押し》と《ケイヤの誓い》でどうにかできると想定していたため、《強迫》とはキャントリップクリーチャーとのマナカーブによって選択していた。
しかし、《硬化した鱗》デッキというクリーチャー満載の不利デッキが出てきた以上、《強迫》を多くする理由もないだろう。



・対《硬化した鱗》について
1t《硬化した鱗》から《樹皮革のトロール》や《大食のハイドラ》を展開してくるパターンと、1t《エルフの神秘家》か《ラノワールのエルフ》から《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や《アーク弓のレインジャー、ビビアン》等のPWを展開してくるパターンともに苦しい。
相手のクロックは基本的に《致命的な一押し》でしか処理できず、《樹皮革のトロール》に至ってはそれですら処理ができない。
また、クロックが速いため《時を越えた探索》を唱えるターンを作らせてもらえず、コンボプランも《歩行バリスタ》によって抑えらてしまう。
4cサヒーリの弱点を見事についたデッキといえる。

メインは絶望的だが、《硬化した鱗》デッキは構造上デッキを回すカードを採用する枠がないため、運が良ければ取れるだろう。

サイド後はこちらが《硬化した鱗》デッキをどれだけ意識しているかで大きく変わる。
《害悪な掌握》《苦渋の破棄》等の単体除去や、《浄化の輝き》《啓示の刻》等の全体除去で完全なコントロールデッキとして振る舞えるように、また、《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》を限りなくアウトできるようにサイドを構築すればだいぶ相性は改善する。



・エルドレインの王権発売後について
まずは採用を検討しているカードから書いていく。


《魅力的な王子》
cip能力がどれも強めで汎用性も高くパワーがしっかり2あるのがポイント。
しかし、《思考消去》とマナ域が被っているのが厳しいか。
どちらかというと人間《集合した中隊》デッキの方が十全に使えそうではある。


《残忍な騎士》
ついに来た《英雄の破滅》。
前述した通りライフには余裕が持てるかつPWに弱いデッキなため、採用しない理由もないだろう。
墓地に行きにくいデザインなため《時を越えた探索》のコストや《コラガンの命令》による回収はしづらいが、《時を解す者、テフェリー》による使いまわしは強力。


エルドレイン収録の単色特殊土地は、マナベースが厳しいこのデッキでの採用は難しいだろう。


次にこのデッキの今後の立ち位置についてだが、軸が太くしっかりとしたデッキなため一気にメタ外に転がり落ちることはないだろう。
《硬化した鱗》デッキの復権や《残忍な騎士》によるPWヘイトは苦しいが、後者に関してはこちらも使えるうえ、前者はおそらく《残忍な騎士》にかなり苦しむ部類のデッキなため大きな問題もない。



〇赤単
参考リスト
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/249948/show/
上記URLは14期神挑戦者決定戦ファイナリストのリスト。
以前まではプールに存在するライフゲインカードの少なさと豊富なアドバンテージソースによって環境の王者デッキであったが、《ケイヤの誓い》を十全に活用できる4cサヒーリが幅を利かせてからは評価が右肩下がり。

14期神挑戦者決定戦も4cサヒーリだらけだったためSEに残ることはないと考えていたが、この人は多くのサヒーリを倒しながら決勝戦まで到達している。

他デッキとの相性は、《硬化した鱗》デッキには不利、4cサヒーリには相手の構成によるが微不利から不利、その他のデッキには概ね以前までの王者の貫禄通り五分以上の勝負ができるだろう。

僕の考案した赤単t黒の方は以前の日記に書いてあるので、今回はこのリストをベースに書いていく。



・メイン
土地は《山》16と《ラムナプの遺跡》4。
《陽焼けした砂漠》は《ゴブリンの鎖回し》のRRRや《舞台照らし》を絡めた複数アクションを阻害するため、個人的にはこの土地がベスト。

もしも《陽焼けした砂漠》を採用する場合はこの20枚に追加するのが良く、その場合は土地枚数が増加しているため4tまで土地を止めることなくプレイできる確率も上がり、《熱烈の神ハゾレト》が強く運用できるだろう。


クリーチャーは《ボーマットの急使》2《損魂魔道士》2《ゴブリンの鎖回し》3が特徴的だ。
《ボーマットの急使》2と《損魂魔道士》2はそれぞれ4cサヒーリの《スレイベンの検査官》と《時を解す者、テフェリー》に有効でないからだろうか。
ただ、《損魂魔道士》に関しては《魔術師の稲妻》が4枚採用されていることと《ゴブリンの鎖回し》のバリューを上げるために枚数を増やしていいように思える。

《ゴブリンの鎖回し》3はクリーチャーデッキ全般に強く、4cサヒーリ相手にも《時を解す者、テフェリー》のマイナスを綺麗に返せることや、《損魂魔道士》と合わせることによって《スレイベンの検査官》をトレード要員では無くすことが強みとなる。
特に後者は《ヴィーアシーノの紅蓮術師》を採用しているこのリストでは重要だろう。


非クリーチャー呪文は《乱撃斬》《稲妻の一撃》《魔術師の稲妻》《舞台照らし》が4枚。
火力の追加として《ショック》が1枚。
ゲームの蓋として《実験の狂乱》と《反逆の先導者、チャンドラ》が3:1で採用されている。

火力呪文の選択肢として他に《批判家刺殺》と《極上の炎技》が挙げられるが、前者はクリーチャーである程度ライフを削る必要があるデッキの構成上強く使えず、後者は3マナと重くソーサリーであり、《舞台照らし》や《実験の狂乱》との相性の悪さや打消しが環境から少なくなったこともあり強くない。
そのため、《乱撃斬》《稲妻の一撃》《魔術師の稲妻》に加えて火力呪文を採用したい場合は、このリストのように《ショック》がベストだ。

《実験の狂乱》と《反逆の先導者、チャンドラ》が散らしてあるのも、《実験の狂乱》から《実験の狂乱》がめくれる確率を下げつつサイドの枠を削減でき、《反逆の先導者、チャンドラ》自体が《実験の狂乱》と相性が良いのも素晴らしい。


他に採用を検討するカードとしては《鐘突きのズルゴ》や《熱烈の神ハゾレト》が挙げられる。

《鐘突きのズルゴ》は1マナクリーチャーでありながら《スレイベンの検査官》に止まることがなく、後半は速攻クリーチャーとしてソーサリータイミングの除去を避けながらアタックできるのが魅力的だ。

《熱烈の神ハゾレト》はサイドの枠を削減しつつゲームの蓋として機能しない相手がほぼ存在せず、何よりもPWが多く除去が《致命的な一押し》と《ケイヤの誓い》である4cサヒーリに強いのが良い。


また、《危険因子》をメインに採用した赤単も見るが、これは後手の場合勝率がめっきり落ちるのに加え、《覆いを割く者、ナーセット》を採用したコントロールデッキなぞに当たった日には目も当てられないためおすすめしない。



・サイド
追加のゲームの蓋やアドバンテージソース、除去、ライフゲイン阻害等が採用されている。
それぞれ詳しく見ていく。


《丸焼き》
前述の通り4cサヒーリのカード全般の他、《黎明をもたらす者ライラ》や《包囲サイ》といった赤単にとって致命的なライフゲインクリーチャーを処理できる。
赤単ではここまでの汎用性を持ち《黎明をもたらす者ライラ》を処理できるカードはないため採用しない理由もない。

しかし、これでは処理できない致命的なカードとして《ゲトの裏切り者、カリタス》があるため、別の対策カードも必要になる。


《焙り焼き》
範囲は狭いが2マナで5点火力とコスパが良い。
これで見るカードとしては《包囲サイ》と《ゲトの裏切り者、カリタス》といったライフゲインクリーチャーの他、《硬化した鱗》デッキや人間《集合した中隊》デッキのサイズの大きなクリーチャー、《巻きつき蛇》などの2マナで処理しなければならないが2点火力で処理できないシステムクリーチャーが挙げられる。

ピーキーなカードでプレイヤーを対象にも取れないため、採用して1枚が望ましい。


《極上の炎技》
前述したが、サイドに取るのであればそこまで悪くはない。
これで見るカードは《焙り焼き》とかなり被っているが、本体に飛ぶため《焙り焼き》と散らすことによってどんな場面でも最低限の役割を持てる。

しかし、《反逆の先導者、チャンドラ》でも4点ダメージは飛ばせることとそのカードパワーの差を考えると、採用に値するかは難しい。


《焼けつく双陽》
ミラーでの後手や《硬化した鱗》デッキが《巻きつき蛇》を採用していた場合に刺さる。
デッキ構造上攻め手を途切れさせたくはなく、そもそも運用できる場面がかなり限られるなので割り切って採用しないか1枚だけ保険に忍ばせるかというカード。

最悪サイクリングできるため、全体除去の中ではベストだろう。


《カーリ・ゼヴの巧技》
クリーチャーデッキの計算を大きく崩せる一時的コントロール奪取。
《焼けつく双陽》が後手用のカードならばこちらは先手用のカード。
2マナ以下の呪文を唱える能力は果敢クリーチャーと相性が良く、奪取クリーチャーと合わせて少ないマナで大きな打点を生み出せる。

機体も奪取できるため、インスタント4点火力がないこのデッキで困るであろう《キランの真意号》も対象にできる点は地味に魅力的だ。


《熱烈の神ハゾレト》
《衰滅》や《闇の掌握》、《反射魔道士》が流行っていた一時期と比べ、今は処理できるカードが環境から減っているため強力なゲームの蓋足りえるスペックだ。
特に速攻でパワー5な部分がPW環境である現在と噛み合っており、4cサヒーリやPWコントロールにはもちろん、破壊不能なためクリーチャーデッキ全般に強い。

手札が増えていく《実験の狂乱》とは相性が悪く、弱点も《実験の狂乱》と比べて多いためメインに採用されていないが、メタの都合でメインに採用されてもおかしくないだろう。


《反逆の先導者、チャンドラ》
忠誠度能力すべてが赤単と噛み合っていて、サイド後のロングゲームプランにも噛み合っている。
サイド後は小マイナスで《ゲトの裏切り者、カリタス》を処理できる点が高評価だ。

3枚採用しても問題がないほど強力だが、このリストでは《熱烈の神ハゾレト》を2枚採用しているのもあり抑えているのだろう。


《無頼な扇動者、ティボルト》
相手のライフゲインを阻害しつつトークンを2体生成でき、コントロールや4cサヒーリに悪くない。
《ケイヤの誓い》を受けても状況起因処理を挟んでから墓地に送られるためライフゲインが無い点、果敢が誘発するクロックなため盤面にクリーチャーを並べないデッキに対して果敢クリーチャーの打点を無駄なく上げられる点は良い。

しかし、果敢クリーチャーが絡まない場合のクロックは大したことがなく、《肉儀場の叫び》にも弱い点が悲しく、採用するかどうかは難しい。
もしこれを採用する場合には、果敢クリーチャーは多く採用する方が望ましいだろう。


《暴れ回るフェロキドン》
ライフゲインと4cサヒーリのコンボプランを阻害しつつ、3/3威迫と良質なサイズを持ったクリーチャー。
こちらは《無頼な扇動者、ティボルト》に比べてクロックが速い点は魅力的だが、《致命的な一押し》で大きくテンポロスする点が悲しい。

しかし、《集合した中隊》デッキやドレッジといったクリーチャーを大量に展開するデッキに対して強いという唯一性があるため、《無頼な扇動者、ティボルト》とどちらかを採用するのであれば《暴れ回るフェロキドン》の方が良く思える。


他に採用を検討するカードとしては、《歩行バリスタ》や《凶兆艦隊の向こう見ず》が挙げられる。
《歩行バリスタ》は《紺碧のドレイク》を処理できるカードの中では、本体に飛びつつクロックにもなりえるためベスト。意識するのであれば採用しよう。
《凶兆艦隊の向こう見ず》は主にアグロデッキを見つつ、コントロールデッキにもふんわりインできるため枠の調整等で採用を検討したい。



・エルドレインの王権発売後について
まずは採用を検討しているカードから書いていく。


《殺戮の火》
3マナ4点インスタントはフロンティア初。
そろそろバーンじみた赤単が組めるかもしれないので一応検討する。


《砕骨の巨人》
2マナ2点インスタントかつ3/4/3は良いスペック。
プレイヤーを対象にとっても損をしない火力が強力なのは、赤単古来からの決まり。
惜しむらくは《ケイヤの誓い》に弱い点と《ゴブリンの鎖回し》に一方を取られる3マナ域である点だろう。


《義賊》
2/2/2速攻でアタック時アドバンテージ効果は魅力的。
フロンティアでプレイアブルなならず者はいないだろうが、このカードで誘発するので問題はなさそうだ。
土地をプレイできないが、《時を解す者、テフェリー》や《致命的な一押し》、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のせいで重いカードの価値は下がっているため、唱えられないカードはそうそうないだろう。


《エンバレス城》
《山》が1枚あればアンタップインと条件が軽く、起動効果もコストが安いため1枚は入れ得のように思える。
《ラムナプの遺跡》と一緒に手札に来たときは悲しい。


現在の赤単で使いづらい《ヴィーアシーノの紅蓮術師》や《ギトゥの溶岩走り》、《魔術師の稲妻》の枠をこれら3種に切り替えるのは面白そうだ。


今後の立ち位置については、4cサヒーリがミラーと《硬化した鱗》デッキをどの程度見るかによって変わってくるだろうが、《残忍な騎士》の2点ルーズは間違いなく赤単にとって追い風ではあり、3/2/3絆魂程度なら軽く処理できるため立ち位置は現在より良くなるのではなかろうか。



〇緑単《硬化した鱗》
参考リスト
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/249951/show/
上記URLは14期神挑戦者決定戦top8かつそのスイス6回戦で全勝したリスト。

同氏はこの1週間前に開催された神トライアルにも《硬化した鱗》デッキで出場していたが、その時はタッチ赤され《丸焼き》や《チャンドラの敗北》がサイドボードに採用されていた。

挑戦者決定戦ではそのリストに磨きをかけ、このリストで6-0を記録した。
SEでは惜しくも土地事故によって1没してしまっていたが、事故なく回っていれば優勝も期待できただろう。

ここではその構築について書いていく。


・メイン
4cサヒーリの欄でも記述したが、デッキの軸は二つある。

一つ目は、2種類の1マナマナクリから《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や《アーク弓のレインジャー、ビビアン》、《世界を揺るがす者、ニッサ》を早期展開してマウントを取る軸。

二つ目は、《硬化した鱗》から《樹皮革のトロール》や《大食のハイドラ》といった高サイズクリーチャーを早期展開してマウントを取る軸だ。


さらに、これら二つの軸がナチュラルに交差しており、デッキを強固なものに押し上げている。

《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》と《アーク弓のレインジャー、ビビアン》は後引きした《硬化した鱗》のバリューをプラス能力によって高め、高サイズクリーチャーの早期展開はPWを展開する余裕を作る。

《世界を揺るがす者、ニッサ》は一見あまり噛み合っていないように見えるが、環境のPWが強力なため速攻クリーチャーの展開がそもそも環境にあっており、《森》から2倍のマナが出る能力は、マナフラ受けを兼ねているXマナアーティファクトクリーチャーたちに貢献している。


また、ゲーム後半でクリーチャーに+1/+1カウンターが一つでも乗っていれば、《カーンの拠点》と《硬化した鱗》によって異常な速さでクロックが増加する点も素晴らしい。


さらに、フェッチランドを採用せず1色に纏めているため土地から受けるダメージがなく、赤単に対して他のデッキよりも余裕をもって立ち向かえる構成となっている。


土地は《森》20と《カーンの拠点》3、《繁茂の絆》1もカウントできなくはない。
2tのGGと4tのGGGをマナクリを経由せずに捻出しなければいけない場面で、《カーンの拠点》を2枚引くとカードをプレイできずに負けてしまうため《カーンの拠点》は2枚に抑えた方が良いように思える。


スペル選択については、《繁茂の絆》と《領事の旗艦、スカイソブリン》が気にかかる。
《繁茂の絆》は序盤の展開が要なこのデッキに噛み合うカードではなく、《領事の旗艦、スカイソブリン》はPWが多い環境にはマッチしているが軸に沿ったカードではないため、それぞれ24枚目の土地とPWいずれかの追加にすることは検討しよう。


綺麗に纏まった構築になっているため、緑単という形にするのであれば採用を検討する類のカードは今のところ思い当たらない。


デッキ相性について対戦経験が少ないため明確ではないが、おそらくクリーチャーデッキ全般とサヒーリコンボに有利、絡め手が不足でケシスやシミックネクサスのような純正コンボデッキに、アドバンテージソース不足とマナクリの多さから打消しと全体除去が多く採用されているコントロールに不利。


ちなみに、以前まで《硬化した鱗》デッキに採用されていた《マナ喰らいのハイドラ》や《巻きつき蛇》は、《致命的な一押し》《ケイヤの誓い》《時を解す者、テフェリー》すべてに弱いため採用すべきではない。



・サイド
《アーク弓のレインジャー、ビビアン》の大マイナスでサーチする用のカードが多く採用されている。


《夏の帳》
ハンデス、単体除去、打消しに対してハンド、テンポアドバンテージが取れる。
マナクリが多く採用されているこのデッキならば1マナ構える動きはしやすく、守れば勝ちに直結するPWが多いため良くマッチしている。

範囲が広く、相手のプランを崩しやすいので4枚採用しても損しないだろう。


《茨の副官》
2/2/3のサイズと誘発効果が赤単と除去コントロール強力。
マナクリを減らしたいマッチアップでは代わりとなる低マナ域をインしなければならず、このようなカードはサイドに採用すべきだ。

他の2マナ域としては《密輸人の回転翼機》《毅然さの化身》《成長室の守護者》《ファイレクシアの破棄者》等が挙げられるが、それらの中では《茨の副官》が対赤単、コントロールともに強いため良いだろう。

2枚と言わず、マナクリをすっきり1種類アウトできるような枚数も検討したい。


《霊気圏の収集艇》
緑単で採用できる数少ない飛行クリーチャーで、3/5というサイズと絆魂付与でアグロ耐性が高い。
飛行どころか到達も存在しないこのデッキでは、ジェスカイウィンズや青白スピリットのような飛行デッキの攻勢を凌ぐことは難しく、その弱点をカバーできるカードだ。

搭乗コストが1なのもお手軽で、マナクリで搭乗できる。
絆魂能力はPWによるサイズアップの恩恵を大きく受ける点も魅力的だ。


《大食のハイドラ》
メインと合わせて4枚されているが、おそらく《アーク弓のレインジャー、ビビアン》の大マイナスからサーチできる除去兼クリーチャーとして採用されている。

このカードは《硬化した鱗》がない場合のバリューが低いため、メインに4枚採用したくないという理由もありそうだ。


《打ち壊すブロントドン》
《帰化》付きで3/3/4と高サイズなクリーチャー。
《帰化》能力は赤単の《実験の狂乱》はもちろん、シミックネクサスの《荒野の再生》やランプデッキの《不屈の巡礼者、ゴロス》などに機能する。

ハンデスや打消しがなくコンボデッキに不利になることが予想されるため、サイドインしながらサイドに残して置けるように2~3枚の採用も検討したい。

同じくコンボデッキへの対策クリーチャーとして《ファイレクシアの破棄者》が挙げられるが、こちらは《隠された手、ケシス》や《サヒーリ・ライ》等を阻害できるため、どちらを何枚採用するかが難しそうだ。


《不屈の追跡者》
貴重なアドバンテージソースかつ《硬化した鱗》との相性も良い。
コントロールに強力なカードで、これを《夏の帳》で守れればゲームの勝利に大きく近づける。

アドバンテージソースが少ないこのデッキではコントロールデッキに不利になることが予想されるため、こちらも枚数は要検討。


《難題の予見者》
4/4/4cipハンデスだが、この無色カウントで出るわけがない。


《約束された終末、エムラクール》
墓地のカードタイプの数に合わせてコストは減るが、概ねクリーチャーアーティファクトPWしか落ちないため軽くて10マナ。
《世界を揺るがす者、ニッサ》の常在型能力下でなければ出る数字ではない。


《高木背の踏みつけ》
5/5/4トランプル5点ゲインと《スラーグ牙》の劣化のようなクリーチャー。
アグロ相手に《アーク弓のレインジャー、ビビアン》でプラス能力をしながらマウントが取れている状況ならば、こんなカードに頼らなくてもゲームに勝てるだろう。


《魔術遠眼鏡》
シミックネクサスのコンボパーツである《水没遺跡、アズカンタ》を指定できる以外で《ファイレクシアの破棄者》に勝っている点がわからない。


僕は緑系のアグロデッキに対して造形が深くないので他に採用を検討するカードを挙げるのは難しいが、起動効果を阻害する《ファイレクシアの破棄者》、墓地対策の《土覆いのシャーマン》、軽いライフゲインの《ムラーサの胎動》、持続的なライフゲインの《自然の職工、ニッサ》なんかは悪くないだろう。



・エルドレインの王権発売後について
まずは採用を検討するカードから書いていく。


《グレートヘンジ》
《硬化した鱗》と噛みながらライフと手札を稼ぐ。
伝説であることと重いことを踏まえて採用して1枚だろうが、1枚から稼ぐアドバンテージ量は計り知れない。


《探索する獣》
マナクリやトークンによるチャンプブロックを防ぎながらPWを処理できるため、主にミラーで強い。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のトークンを無視しながらアタックを通せるのも魅力的。


《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ》
枠的にはおそらく《大食のハイドラ》の枠だろう。
こちらは素のスペックが高い代わりにただ大きい以外特筆することはないが、《大食のハイドラ》は《硬化した鱗》がなければ普通だが除去として運用できる点が優秀だ。


《石とぐろの海蛇》
数少ないメインに採用検討ができる到達持ちで、プロテクション多色なため《ケイヤの誓い》と《時を解す者、テフェリー》への耐性があるのが魅力的。


《ギャレンブリグ城》
5マナ段階からXマナクリーチャーを強く運用できるのが強み。
アンタップ条件も軽く、《カーンの拠点》以外に特殊土地も採用していないため複数枚採用して良いだろう。


今後の立ち位置については《残忍な騎士》に少し苦しむことになるが、結局優勝はしなかったため人口の少なさからそこまで強く意識されず、依然として良い立ち位置になると予想している。




◎後書き
本当は一気にフロンティアデッキまとめみたいな形で全部まとめようと思っていたが、想定外に文字数が嵩んだためここら辺でいったん区切ることに。





気が向いたらまた続きを書きます。
〇4cサヒーリ
前回の仮組メイン。

4《スレイベンの検査官》
1《迷い子、フブルスプ》
4《守護フェリダー》
4《致命的な一押し》
4《思考消去》
4《ケイヤの誓い》
4《時を解す者、テフェリー》
3《サヒーリ・ライ》
3《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1《悪魔の契約》
4《時を越えた探索》
36呪文
1《島》
1《沼》
1《平地》
2《神無き祭殿》
1《湿った墓》
2《神聖なる泉》
2《蒸気孔》
4《溢れかえる岸辺》
4《汚染された三角州》
2《血染めのぬかるみ》
2《水没した地下墓地》
2《氷河の城砦》
24土地 U20 B16 W17 R12

前回書いてなかったやつから

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
ニュートラルゲーム以上の展開であれば最も強いPWといっても過言ではない。
4マナとPWとしては軽く、プラスで5点クロック0でトークン生成とPWに強いのが特徴。
ミラーではお互いに《致命的な一押し》を構えながらコンボを抑制しつつ、最終的にリソース差か《時を解す者、テフェリー》からのコンボでゲームが決まりがち。そんななか、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》は相手の除去に役割を阻害されず、直接的な勝ちやPWでのマウントの取り合いに大きく貢献してくれる1枚だ。
コントロールには言わずもがな、アグロにも先手でテンポを失っていない状況であればゲームを決めるほど強力。
重なっても役割があるカードなので、個人的には75枚に4枚あっても良い。

《悪魔の契約》
効果がすべてデッキと噛み合っており、1枚で劇的なカード。
敗北効果は《守護フェリダー》と《時を解す者、テフェリー》で避けられ、自身の効果や《時を越えた探索》でそれらを引き込むことができる。
機能した際のリソース差が劇的なのはもちろん、ドローによるコンボパーツの引き込み、ハンデスによるコンボへの前方確認、4点火力によるライフゲインや対《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と全てがデッキのコンセプトに噛み合っているのが素晴らしい。
ただし、ハンドに2枚重なった瞬間に敗北効果を避けることが難しくなり、そもそも1枚あればゲームが決まる部類のカードなので1枚がおそらく適正。

弱点の追記
《不滅の太陽》はPWが機能不全になりメインでは除去もできないのでやばめ。

・サイドボードについて
4cゆえ、取れるカードの択は広い。
とりあえず入りそうなカードを適当に箇条書き

PW
《ヴリンの神童、ジェイス》
《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》
《夢を引き裂く者、アショク》
《はぐれ影魔道士、ダブリエル》
《最後の望み、リリアナ》
《復讐に燃えた血王、ソリン》
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
《死の権威、リリアナ》

除去・ハンデス・打消し
《強迫》
《集団的蛮行》
《灯の燼滅》
《渇望の時》
《喪心》
《アングラスの暴力》
《屈辱》
《コラガンの命令》
《シルムガルの命令》
《肉儀場の叫び》
《轟音のクラリオン》
《衰滅》
《否認》

その他
《漂流自我》
《反射魔道士》
《呪文捕らえ》
《陽光浄化者》

それぞれ軽く見ていく。

PW
《ヴリンの神童、ジェイス》×
役割は除去ハンデスドローの嵩増し。
しかし、《守護フェリダー》を除去するために相手は除去を残すため機能しやすいようなゲーム展開になるかと考えると微妙。
後手の場合《時を解す者、テフェリー》でバウンスされる、即効性がないためロングゲームの後半に使いづらい、《守護フェリダー》と相性が良くないなど何とも言えない。
採用するのであればクリーチャーを回収できるカードと使いたい。

《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》◎
墓地対ライフゲイン除去フィニッシャーと割と何でもできる。
アグロのクロック、ミラーの《スレイベンの検査官》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のトークン、コントロールやコンボの《時を越えた探索》、ニッチなところだと《硬化した鱗》や《歩行バリスタ》など様々な相手に有効。
奥義も《時を越えた探索》を多用するフロンティアでは普通に即死するため強力。
書いていて思ったが、ここまで範囲広いなら別にメインに1枚あっていいかもしれない。

《夢を引き裂く者、アショク》 〇
フロンティアでは主に墓地対、コントロール相手はサーチ不能が実質ランデスなのでぼちぼち。
《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》との違いは即効性と自分の《時を越えた探索》の探査コストになってくれること。

《はぐれ影魔道士、ダブリエル》 △
《守護フェリダー》で使いまわせるハンデス。
超絶ロングゲームマッチアップが増えるならば1枚差してもいいが、現状そんなこともないため微妙。

《最後の望み、リリアナ》 △
除去リソースフィニッシャー。
赤単のクロックが対《スレイベンの検査官》に特化しタフ1が減るのであれば除去としての信頼性が減る、回収するクリーチャーが《守護フェリダー》しか強くないなどの理由で、リソースにはならないものの同マナである《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》の方が良く思える。

《復讐に燃えた血王、ソリン》 ×
ライフゲイン《守護フェリダー》の嵩増し。
キャスト即マイナス《守護フェリダー》の場合自身が墓地に行く、同マナに《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》がいる、絆魂がついてもパワーが高いクリーチャーがいないなどの理由で微妙。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 ◎
強い。
単体で簡単に勝つことができ、PWに強いため良い。

《死の権威、リリアナ》 〇
クロック生成墓地肥やし《守護フェリダー》の嵩増し。
前述の《復讐に燃えた血王、ソリン》とは違いリアニメイトしても本体が残るのが強力。
プラスのクロック生成+墓地肥やしもPWへの圧と《時を越えた探索》のコスト軽減に寄与するため良い。
奥義が全体除去で勝ちに直結しない点や5マナと重い点が欠点。
重いため入れて1枚?


除去・ハンデス・打消し
《強迫》 ◎
1マナと軽く範囲も広い。
初手に欲しいカードなので《思考消去》と合わせて6~7枚が無難。

《集団的蛮行》 ×
除去ハンデス。
PWが落ちないためミラーで強くなく、アグロ相手も-2/-2では信頼できない。

《灯の燼滅》 〇
範囲が《致命的な一押し》と被っておらず、メインの欠陥であった高マナ域に触れないを補ってくれる。
ミラーでは《守護フェリダー》を見つつ《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》に触れ、厳しいマッチアップであるシミックネクサスの《荒野の再生》にも触れるのが良い。
細かいところでは、追放なため《コラガンの命令》等で使いまわしされないのも良い。

《渇望の時》 ×
ライフゲイン除去。
そもそもメインから単体除去8枚とガッツリ取っているため追加でここまで取るよりは、全体除去か単体除去もできるカードを取った方が良さげ。

《喪心》 ×
範囲はそこそこ広いものの、PWに触れる《灯の燼滅》を優先したい。

《アングラスの暴力》 △
PWに触れる除去として考えるとかなり優秀。
タッチカラーである赤を要求されるが、3マナPWに触れる部分が《灯の燼滅》との差別化点。
なお、本当に処理したPWを処理できない可能性があるためサイドカードとして適切かといわれると微妙?

《丸焼き》 △
ミラーでPWすべてと《守護フェリダー》に触れる除去。
ほぼミラー専用かつ除去なため優先度は下がる。

《コラガンの命令》 〇
除去《守護フェリダー》の嵩増し。
3マナと除去としてはかなり重いが、機体に対して強いのが良い。
《致命的な一押し》や《時を解す者、テフェリー》によって多少ましになっているものの、PWは基本的に機体に弱いため1~2枚あっても良い。
赤要求も3マナ段階ならそこまで気にならないだろう。

《屈辱》 △
確定除去だが、PWに触れないうえに重い。
利点を挙げると、シミックネクサスが《不屈の追跡者》をサイドインしていた場合に強め。

《シルムガルの命令》 △
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》+トークンを1枚で処理できるカード。
リアクションカードのくせに5マナと激しく重いため微妙だが、唯一性の観点から△。

《肉儀場の叫び》 △
全体除去としてはall-2/-2と若干信頼性に欠けるが追放除去。
現状《先祖の結集》コンボのようなクリーチャーを多く展開する墓地利用デッキは流行っていないため△。

《轟音のクラリオン》 ◎
全体3点かつ絆魂。
3点は1マナ果敢相手にも強気に唱えられ《守護フェリダー》は死なない範囲、絆魂能力は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が場に入れば劇的。
このデッキは白が濃く、2点でも自分のクリーチャーは死ぬため《光輝の炎》である必要もないだろう。

《衰滅》 △
《守護フェリダー》まで死んでしまう点と4マナはアグロに間に合ってない点が微妙だが、メタ次第で採用しなくもなさそう。

《否認》 〇
打消しを採用するならばこれ。
4cであることとダブルアクションで使用したいことを考えると《ドビンの拒否権》よりはこちら。
環境に《時を解す者、テフェリー》や《夏の帳》があるため大量に採用するのはリスク。


その他
《漂流自我》 〇
概ね対シミックネクサス用。
厳しいマッチアップなので採用して損はなさそう。スタンと同じく《夏の帳》があるので《時を解す者、テフェリー》マウント時に唱えたい。
ミラーで《守護フェリダー》宣言はサイド後別の勝ち筋が増えることを考えると微妙。

《反射魔道士》 ×
現状の役割的には《ケイヤの誓い》で良い。
《約束された終末、エムラクール》や《アーティファクトの魂込め》等が流行るのであれば採用圏内。

《呪文捕らえ》 ×
《時を解す者、テフェリー》と相性は良いが、前述の通りサイド後相手の除去が抜けるようなデッキではないため微妙。

《陽光浄化者》 △
対エネルギーと《硬化した鱗》用。
しかし、前者にはそもそもメインから強い構造になっており、後者は数が少ないため微妙。
一応唯一性があるため△。

《黎明をもたらす者ライラ》 〇
対アグロ。
《致命的な一押し》《反逆の先導者、チャンドラ》などのフロンティアでの主要な除去が効かないライフゲイン兼フィニッシャー。先手の場合は《ケイヤの誓い》のみで《黎明をもたらす者ライラ》までつなげることはできるが、後手の場合は3マナ全体除去を噛ませたい。
また、《損魂魔道士》や《実験の狂乱》で変えるため信用しすぎは禁物。

〇以上のカードを抜きだしと最大枚数。
3《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》
1《夢を引き裂く者、アショク》
1《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1《死の権威、リリアナ》
3《強迫》
3《灯の燼滅》
2《コラガンの命令》
3《轟音のクラリオン》
2《否認》
2《漂流自我》
1《黎明をもたらす者ライラ》
22
あとはインアウトとかで調整。


〇赤単
一応この間のフロンティア神トラは赤単で出たのでそのリストと戦績。

4《僧院の速槍》
4《損魂魔道士》
4《ギトゥの溶岩走り》
1《鐘突きのズルゴ》
4《乱撃斬》
4《強迫》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
3《炎の侍祭、チャンドラ》
2《魔術師の稲妻》
3《実験の狂乱》
2《反逆の先導者、チャンドラ》
40呪文
6《山》
3《血の墓所》
4《血染めのぬかるみ》
4《樹木茂る山麓》
4《ラムナプの遺跡》
21土地 B11 R21
2 《無頼な扇動者、ティボルト》
1《炎の侍祭、チャンドラ》
2《反逆の先導者、チャンドラ》
2《残忍な切断》
2《焼けつく双陽》
2《ドリルビット》
4《歩行バリスタ》
15

R1 赤単 ◯✖︎◯
R2 スゥルタイコントロール ◯◯
R3 5cサヒーリ ◯◯
R4 ID
R5 赤単 ◯✖︎◯
で1位抜けから
SE1 対戦相手来ずで勝ち
SE2 赤単 ✖︎✖︎

予想の3倍は赤単がいてビックリ。

反省点
《紺碧のドレイク》対策として《歩行バリスタ》を採用したが、当日の昼に《集団的蛮行》で良いことに気づかされた。
赤単ミラーのサイド後後手時ですべて負けているため、プランニングとカード選択が間違ってそう。


・サイドボードについて
とりあえず入りそうなカードを箇条書き。

クリーチャー
《ゴブリンの鎖回し》
《暴れ回るフェロキドン》
《再燃するフェニックス》

除去・ハンデス
《ドリルビット》
《集団的蛮行》
《残忍な切断》
《焼けつく双陽》
《コラガンの命令》

PW
《無頼な扇動者、ティボルト》
《炎の侍祭、チャンドラ》
《反逆の先導者、チャンドラ》

その他
《トーモッドの墓所》
《山》

それぞれ軽く見ていく。

《ゴブリンの鎖回し》 〇
肉質の良い除去。
赤単ミラーで相手がタフ1クリーチャーを採用していた場合や《搭載歩行機械》などに強い。タフ1でなくても《損魂魔道士》と合わせて使えば-1/-1カウンターばらまきになるため強力。
抜いてからミラーでの強さを再確認したが、タフ1が減少傾向になるならそこまで枚数が必要なわけでもない。
分類としてはリアクションカードなので2枚より。

《暴れ回るフェロキドン》 △
肉質の良いライフゲイン阻害。
クロックが速くゲームプランにあっている反面、3マナ全体3点や《致命的な一押し》でテンポ良く処理されてしまうのが難点。
《集合した中隊》デッキや《守護フェリダー》コンボには強め。

《再燃するフェニックス》 ×
ミラーのフィニッシャー。
スタンと違って《ゲトの裏切り者、カリタス》+《致命的な一押し》で手軽に処理されるため、処理されづらいフィニッシャーとしてはランクが下がる。

《ドリルビット》 ◎
追加のハンデス。
《ゲトの裏切り者、カリタス》や《黎明をもたらす者ライラ》などの致命的なクリーチャーから《ケイヤの誓い》や《黒き剣のギデオン》、《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》まですべてに対処できるため良い
しかし、メインに《強迫》を4枚取っているため2~3枚。

《集団的蛮行》 〇
ハンデス《紺碧のドレイク》用の除去。
プロ赤かつ後半に火力呪文への打消しとなる《紺碧のドレイク》はこのデッキの天敵であり、対処カードはサイドボードに必須。プロ赤のカードを処理できる選択肢はいくつかあるが、おそらくこれが一番強い。
《紺碧のドレイク》がいない場面では本体火力やハンデスになり、果敢も誘発できるのが良い。

《残忍な切断》 〇
確定除去。
前回書いた通り、《ゲトの裏切り者、カリタス》と《黎明をもたらす者ライラ》を処理できるカードはこれと《火による戦い》くらいで、こちらは概ね1マナで唱えられるため良い。
ニッチなところだと《硬化した鱗》デッキの《マナ喰らいのハイドラ》などにも強い。

《焼けつく双陽》 〇
3点全体除去。
ミラーの後手時や《硬化した鱗》の《巻きつき蛇》+何か、《集合した中隊》デッキに強い。
刺さる相手がニッチかつパッシブカードなので0~1。

《コラガンの命令》 △
《キランの真意号》入りのアグロデッキ用。
《キランの真意号》から《黒き剣のギデオン》の動きに対応できるカードではあるが、パッシブカードで対応するよりもアクティブカードで対応した方がゲームプラン的に良さそう。

《無頼な扇動者、ティボルト》 〇
ライフ阻害クロック。
《暴れ回るフェロキドン》との違いは主にクロックの速さ、除去耐性。
クロックは《暴れ回るフェロキドン》の方が速いが、PWゆえ全体除去で流れないのが強み。
サイド後の相手のゲームプランと噛み合いがちなのが良い。

《炎の侍祭、チャンドラ》《反逆の先導者、チャンドラ》 〇
《実験の狂乱》が効きづらい相手にダブルチャンドラプランが取れるのは明確な強み。

《トーモッドの墓所》 △
テンポ損のない墓地対策。
現状そこまで墓地利用コンボがないため入らないが、増えた場合は採用。

《山》 〇
後手時《舞台照らし》が機能しづらいことを考えると22枚目の土地はあった方が良い?

まとめるとこんな感じ。

2《ゴブリンの鎖回し》
1《炎の侍祭、チャンドラ》
2《反逆の先導者、チャンドラ》
2《残忍な切断》
2《無頼な扇動者、ティボルト》
1《焼けつく双陽》
3《ドリルビット》
3《集団的蛮行》
1《山》
17

今回はここまで。
最近MTGモチベの波が過ぎ去りつつあるのにそろそろフロンティア神挑戦者決定戦が近いということで、モチベを上げるのも兼ねて脳内メモを適当に書いていく。
今回はメインデッキまとめ。

〇4cサヒーリ
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/237907/show/
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/240892/show/

《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》による無限トークンでの勝ちを目指すコンボデッキ。

単体でのカードパワーが高いかつ《守護フェリダー》と相性の良いカードを多く採用しているため、《守護フェリダー》のカードパワーが底上げされている。
その影響か、除去とハンデスで盤面をコントロールし、キャントリップクリーチャーの使い回しや、《時を越えた探索》によるリソース差で勝つコントロールデッキとして動くことも可能。

《思考消去》《強迫》によるハンデス、《時を解す者、テフェリー》による妨害、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《最後の望み、リリアナ》によるイージーウィン、《時を越えた探索》による豊富なリソースなど攻めが多角的で妨害の上からも容易に勝つことができ、非常に強力なデッキといえる。

また、《致命的な一押し》と《ケイヤの誓い》+《守護フェリダー》によってアグロへの耐性も一定以上に備えている。


・《迷い子、フブルスプ》と《スレイベンの検査官》について
1U/1/1伝説cip1ドローとW/1/2cip手掛かり。
一見かなり似ているカードだが、良く考えると用途や強みが大きく異なる。

《迷い子、フブルスプ》は2マナなため《思考消去》とターンが被るかつテンポが悪い、伝説なため並べて壁にすることができない、タフ1なため《スレイベンの検査官》や《飛行機械技師》をブロックできないなど、序盤の動きとしては少し力不足な一方、ゲーム後半やマナベースに対しては良い影響を与えてくれる。
ゲーム後半は《時を解す者、テフェリー》や《守護フェリダー》、《サヒーリ・ライ》にによってドローを円滑に進めることができ、リソースの確保に寄与してくれるからだ。マナベースに関しては説明するまでもないだろう。

現神ナカミチさんが使用していたリストは、これら強み弱みの観点で見ると良く組まれている。《迷い子、フブルスプ》とターンが被る《思考消去》よりも《強迫》を優先する、序盤の色拘束が薄くなるため《次元間の標》を採用しても事故しづらい、序盤の動きの力不足からくるライフ減少を《次元間の標》で取り返すことができるなど。

一方で、《スレイベンの検査官》は色拘束と終盤のドローの円滑さを代償に、序盤のがっちりとしたアクションを担保してくれる。具体的には、1/1/2果敢達や《スレイベンの検査官》をブロックできる、1tをショックインすれば《思考消去》に繋げられる、横に複数並べることができるなど。
また、細かいところでは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の奥義を使用した際の強さはこちらのほうが大きい。

纏めとして、どちらを多く採用するかは他のカード選択によっても変わる。
個人的に、今はミラーを多少意識した方が良いと思うため、相手が《スレイベンの検査官》を採用していなかったときにPWを殴りやすく、ミラーで強力な《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と相性が良い《スレイベンの検査官》を多く採用し、《迷い子、フブルスプ》は0~1に抑えたほうが良いように思える。


・弱点について
あまりないが、なくはない。

わかりやすいところは4cゆえのマナベース。
しかし、ただ土地を割るだけであれば豊富でほぼ無限なアドバンテージソースによってすぐ復旧されてしまうため、《暗殺者の戦利品》や《戦争の犠牲》でPWに触れつつ《時を越えた探索》で勝ち筋を速やかに探せるスゥルタイコントロールがおすすめだったりなかったり。

次は、除去が《致命的な一押し》《ケイヤの誓い》《時を解す者、テフェリー》かつ殴れるクリーチャーがいないため、PWと5マナ以上タフ4以上速攻に触れないこと。
ただし、PWは相手のPWを落とせない場合、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》や無限コンボによる負けが見えてしまうため、《黒き剣のギデオン》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》がおすすめ。
5マナ以上タフ4以上速攻は、《守護フェリダー》を落とせる《栄光をもたらすもの》が良い。
ちなみに、《アダントの先兵》と《善意の騎士》は《致命的な一押し》と《ケイヤの誓い》であれば効かないので〇。

最後に、どうあがいても勝ち方が戦闘ダメージであること。これが弱点になるのは概ねシミックネクサス限定。《時を解す者、テフェリー》がいなければ《花粉のもや》によってコンボを通すことはできず、《時を越えた探索》有するシミックネクサスは速度がスタンダードよりも遥かに速いため手早く無限ターンに入られてしまうだろう。
ちなみに、《爆発域》X=3構えで無限コンボを抑制しつつ《時を解す者、テフェリー》を除去できるのも苦しい。

・仮組みメイン
4《スレイベンの検査官》
1《迷い子、フブルスプ》
4《守護フェリダー》
4《致命的な一押し》
4《思考消去》
4《ケイヤの誓い》
4《時を解す者、テフェリー》
3《サヒーリ・ライ》
3《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1《悪魔の契約》
4《時を越えた探索》
36呪文
1《島》
1《沼》
1《平地》
2《神無き祭殿》
1《湿った墓》
2《神聖なる泉》
2《蒸気孔》
4《溢れかえる岸辺》
4《汚染された三角州》
2《血染めのぬかるみ》
2《水没した地下墓地》
2《氷河の城砦》
24土地 U20 B16 W17 R12

マナベースはメインで《時を越えた探索》を唱えてコンボパーツを探す動きをする以上トリプルシンボルが必要になるため青濃いめ。白と黒はトントンくらいで赤タッチ。
《思考消去》を唱えやすくするためにM10は青ベースで、その関係上赤マナソースは《蒸気孔》の方が望ましい?


〇赤単
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/240906/show/
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/237903/show/

《僧院の速槍》《損魂魔道士》《ボーマットの急使》といった強力な1マナクリーチャーで序盤からライフを攻め、《舞台照らし》《危険因子》《実験の狂乱》などのリソースで詰めるアグロデッキ。

赤単色では《黎明をもたらす者ライラ》《ゲトの裏切り者、カリタス》《包囲サイ》などをまとめて除去できるカードで実用的なものは《火による戦い》くらいだが、タッチ黒をして《残忍な切断》を採用することで解決できる。
《強迫》も果敢クリーチャーや相手のサイド後のプランと噛み合っており強力。

そんな赤単は、火力呪文が弱いものの1マナクリーチャーがとにかく強力で、《ラムナプの遺跡》や豊富なリソースカードによってフロンティアでは常に上位に君臨していたが、4cサヒーリの登場によって立場を危ぶまれている。

それもそのはずで、上記URLのような形の赤単はとにかく4cサヒーリ相手への相性が悪い。
1マナクリーチャーでもトップクラスの強さであった《ボーマットの急使》は《スレイベンの検査官》《迷い子、フブルスプ》にリソース消費無しでブロックされ、《ヴィーアシーノの紅蓮術師》はブロックされるうえにこちらが後手の場合は《ケイヤの誓い》で大きくテンポを取られてしまう。
そもそも《ケイヤの誓い》+《守護フェリダー》で6点回復されこちらのクリーチャーは2体除去、1/4が場に残るはあまりにも苦しい。
また、最後の頼み綱である《実験の狂乱》は《時を解す者、テフェリー》でバウンス、トップに火力がない場合返しで無限コンボ、そもそもハンデスで抜かれる始末。

おそらく現在のリストから大きく手を加える必要があるデッキ。

・クリーチャーの選択について
前提として求められる能力は、戦闘で《スレイベンの検査官》を一方的に倒すことができるかつ《ケイヤの誓い》でテンポを取られない。
これらを両立するクリーチャーは《僧院の速槍》《損魂魔道士》《ギトゥの溶岩走り》《鐘突きのズルゴ》の4種類がプレイアブル。
それぞれ2/2か条件付き2/2で、1マナクリーチャーなため《ケイヤの誓い》で除去されてもテンポを取られづらい。
《鐘突きのズルゴ》に関しては伝説なため入れて1枚なことを考えるとクリーチャーは最高13枚。12枚でも初手に1枚来る確率は8割超えているので〇。

・仮組メイン
4《僧院の速槍》
4《損魂魔道士》
4《ギトゥの溶岩走り》
1《鐘突きのズルゴ》
4《乱撃斬》
4《強迫》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
3《炎の侍祭、チャンドラ》
2《魔術師の稲妻》
3《実験の狂乱》
2《反逆の先導者、チャンドラ》
40呪文
6《山》
3《血の墓所》
4《血染めのぬかるみ》
4《樹木茂る山麓》
4《ラムナプの遺跡》
21土地 B11 R21

ウィザードカウントが8なので《魔術師の稲妻》は少な目に。
ハンデスで詰めのカードを落とされた後《ケイヤの誓い》をプレイされるという負け筋を潰せるように詰めのカードは多めに採用。

《強迫》
《ケイヤの誓い》や《黒き剣のギデオン》などメインから採用される非クリーチャー呪文で対赤単性能の高いカードが増えた、対シミックネクサスが本体火力の減少により怪しくなる、そもそも《鐘突きのズルゴ》以外のクリーチャーと相性が良い等の理由でメインに移動した。

《炎の侍祭、チャンドラ》
果敢が誘発する継続的なクロック兼詰めのカード。前述したが、《致命的な一押し》と《ケイヤの誓い》の効かないクロックは赤単にとって大事。
序盤果敢クリーチャーが《スレイベンの検査官》を乗り越えるために使用した《乱撃斬》や、コンボ・コントロールに対して《強迫》を使いまわせるため非常に小回りが利く。
また、《反逆の先導者、チャンドラ》をマナカーブで展開することができれば5tに《反逆の先導者、チャンドラ》の奥義を起動するのも現実的な範囲だ。

《反逆の先導者、チャンドラ》
純粋な詰めの性能であれば《実験の狂乱》の方が高いが、こちらは《時を解す者、テフェリー》への耐性が高い。
また、《ケイヤの誓い》で落ちるようになるためあまりやりたくはないが、4点ダメージは《守護フェリダー》のタフ4を考えると必要なシーンもあるだろう。


今回はここまで
5月4日と5月11日に晴れる屋で開催された環境初陣戦とMCQに参加。
初陣戦は7-1-1からSE2没、MCQは6-2で20位とぼちぼち勝つことができた。
今回はそれらの振り返り。

まずは環境初陣戦から。

○環境初陣戦
・使用デッキ
https://article.hareruyamtg.com/article/26034/
これの4位。
構築自体は概ね友人のそのまま。
メインでの新顔は《伝承の収集者、タミヨウ》、《樹上の草食獣》、《総動員地区》、《爆発域》。

《伝承の収集者、タミヨウ》
カードを見た時点での想定から100倍は強く、+によるコンボパーツ探し兼山札堀り、-の万能性、常在型能力によるハンデス耐性と全てがデッキに噛み合っている。4枚で良かった。

《樹上の草食獣》
2種類目の2マナ以下ランパン。《成長のらせん》との違いは、キャントリップではない代わりに0/3到達のサイズがあること。
デッキ構造上、4マナの強カードをいかに上手く使えるかがゲームのキモなため、採用することは確定。問題は何枚採用するかだが、枠の都合と2枚引いたときのリスクを考えて1枚に。

《総動員地区》
マナが出るフィニッシャー。最後までフィニッシャーは悩んでいたものの、ろくなカードが出てこなかったのでこれで妥協。これのせいで《爆発域》の2枚目が取れないので、他のカードをフィニッシャーにした方が確実に強い。

《成長室の守護者》はミラーの《覆いを割く者、ナーセット》マウントクソゲーとエスパーの《時を解す者、テフェリー》へのささやかな抵抗として、プレイアブルな2マナクリーチャーがこれという話に。
《不快な冷気》は友人の宗教。


・レポ

R1 赤白英雄的 ○○
特に何も無く相性通りに踏み潰し。
《根の罠》を《伝承の収集者、タミヨウ》で使い回しているだけで楽々。

R2 スゥルタイミッドレンジ ××
メインは《荒野の再生》から《薬術師の眼識》3枚を表裏で唱えた結果、手札が土地だらけになって負け。
サイド後は1t《ラノワールのエルフ》《強迫》2t《マーフォークの枝渡り》《強迫》3t《軽蔑的な一撃》4t《ビビアン・リード》と全て持たれていたため負け。
これは無理。

R3 青黒クロパ ○○
《プテラマンダー》を《思考消去》や除去でバックアップするようなデッキ。
リソース回復手段が無かったため、こちらのマストカウンターの量が相手より上回って勝ち×2。

R4 ジャンドデスチェイン ○○
特に何も無く相性通りにメインは勝ち、サイド後は相手が《燃えがら蔦》を採用していなかったことと殴り値が高いハンドでも無かったため勝ち。

R5 エスパーミッドレンジ ○○
メインは不要札の差で勝ち、サイド後は相手の事故で勝ち。

R6 ジェスカイフレンズ ○×○
メインはいつも通りブン回って勝ち。サイド後は《時を解す者、テフェリー》と《ドミナリアの英雄、テフェリー》が《主無き者、サルカン》で殴ってきて負けと、相手が一生土地3で止まって勝ち。

R7 グルールアグロ ○○
メイン相手先手2t《成長室の守護者》3t《グルールの呪文砕き》4t《グルールの呪文砕き》の上から勝ち、サイド後1t《ラノワールのエルフ》2t《ボーラスの壊乱者、ドムリ》3t《軍勢の戦親分》《燃えがら蔦》の上から勝ち。
《不快な冷気》が染みたのと、相手が《荒野の再生》を割るというミスをしたのもあるが、これで勝てるならなにやっても勝てそう。

R8 グリクシスコントロール ○○
メインは《荒野の再生》が通るタイミングでなにをとち狂ったのか《伝承の収集者、タミヨウ》を唱えてしまい負けそうになるも、ぎりぎり勝ち。
サイド後は《軍勢の戦親分》と《正気泥棒》を《成長室の守護者》と《押し潰す梢》で上手く捌いて勝ち。

R9 ID

SE1 エスパーミッドレンジ ○×○
メインは《爆発域》で《時を解す者、テフェリー》を相手エンドに除去して返しに勝ち。
サイド1戦目は《第1管区の勇士》と《時を解す者、テフェリー》で盤面くしゃくしゃにされ、こちらのプレイミスもあり負け。
2戦目は相手が7枚キープだったにもかかわらず、1t2tとM10タップインだったため《漂流自我》キープかと考え常にカウンターを構えながら慎重にプレイ。
最終的に《殺戮の暴君》が暴れて勝ち。
本当にサイド1戦目のプレイミスが酷く、見てないカードをケアしつづけ、コンバットをミスり、カードの切り方をミスり、ゲームのプランニングもミスした。
控えめにゴミ。


SE2 スゥルタイミッドレンジ ○××
メイン《エリマキ神秘家》で《伝承の収集者、タミヨウ》を消されびびるものの、何事も無く勝ち。
サイド後は3t《漂流自我》×2で負け。
《生体性軟泥》入れてないからしょうが無いね。


・感想
環境初期らしく毎回違うデッキと当たり、非常に楽しく試合をすることができた。
シミックネクサスのデッキパワーも前期とは比べものにならないほど上がっており、プレイも快適。《根の罠》切れやマナフラッド負けが《伝承の収集者、タミヨウ》のおかげで限りなくなくなり、《伝承の収集者、タミヨウ》単体でチェインが始まることや《爆発域》で《燃えがら蔦》に触れるようになったのが大きい。
エスパーミッドレンジ相手はかなり厳しいマッチアップだと感じたので、サイドボードをもう少し考える必要がありそう。


○晴れMCQ
・使用デッキ
シミックネクサス
メインボード
2《樹上の草食獣》
4《根の罠》
4《成長のらせん》
3《アズカンタの探索》
1《一瞬》
1《無責任な放逐》
2《悪意ある妨害》
1《覆いを割く者、ナーセット》
4《荒野の再生》
4《薬術師の眼識》
4《伝承の収集者、タミヨウ》
4《運命のきずな》
5《島》
7《森》
4《繁殖池》
4《内陸の湾港》
4《天才の記念像》
2《爆発域》

サイドボード
4《繁茂の絆》
4《生体性軟泥》
2《殺戮の暴君》
3《否認》
1《世界を揺るがす者、ニッサ》
1《押し潰す梢》

環境初陣戦からほぼスタンをやらずに前日まで経過。
友人が勝てない勝てないと阿鼻叫喚だったので話しを聞くと、メインに《時を解す者、テフェリー》が多く採用されているバントミッドレンジ、エスパーミッドレンジが大流行、前者には《エリマキ神秘家》が後者には《思考消去》+《正気泥棒》というなかなか《時を解す者、テフェリー》以外も厳しいラインナップ。また、白単タッチ青もにわかに流行っており、メインはブン回られ無ければなんとかなるものの、これまたサイド後に《時を解す者、テフェリー》と《ドビンの拒否権》で圧殺されるとのこと。
前期まで概ね勝てていたエスパーコントロール相手も、サイド後3tの《時を解す者、テフェリー》か《正気泥棒》の二択で裏目を引いたら封殺されるため、そこまで勝てるわけではないらしい。

信頼を置いている《運命のきずな》プレイヤーである彼がそこまで言うならそうなのかなあと思いつつ、馬鹿なので《運命のきずな》を使う方向で頭をこねくりまわすことにした。

問題は《時を解す者、テフェリー》に起因する。
・クリーチャーは呪禁が無い限りバウンスされる。
・《一瞬》は相手ターンの《時を解す者、テフェリー》に触れず、あまり意味が無い。
・打ち消すにも先手3tの場合は《否認》等2マナカウンターしかかからない上にそれも《思考消去》で落とされる可能性があり、数多く採用すると着地してしまった際の腐りかたが激しい。また、《正気泥棒》の裏目が厳しい。

こうなってくると解決策は、
・返しで《時を解す者、テフェリー》では触れないPWかクリーチャーでマウントを取り返す。
・《爆発域》X=3を相手エンドに起動し、返しで致命的な盤面を作り出す。
のが現実的。

ということで、メインの《樹上の草食獣》、《爆発域》を2枚に増やし、《伝承の収集者、タミヨウ》も4枚に。
特に、《樹上の草食獣》は《時を解す者、テフェリー》の返しで4、5マナのアクションを取ることに寄与するだけで無く、《正気泥棒》をブロックできるため非常によろしい。
《爆発域》2枚を取る影響で《総動員地区》は解雇(27枚目の土地を取るならば話は別だが)。呪文でフィニッシャーを取らなければいけなくなったため、クリーチャーデッキに強い《無責任な放逐》を採用。

どの枠を削るかで小一時間悩んだが、細川さんの記事を見て《選択》を抜く知見を得、一人回しの結果普通に回ったため《選択》を抜いた。
しかし、普通に回ったといってもちょくちょくチェインが止まったため、マナフラッド受けとして《覆いを割く者、ナーセット》を1枚だけ採用。PWなため《時を解す者、テフェリー》に強めかつ、常在型能力が強力なので○。

サイドプランは、《繁茂の絆》によるライフゲイン+サーチと、《生体性軟泥》による盤面制圧がやはり一番軸がずれているという結論を出した。
《生体性軟泥》は相手のサイドボードカードである《ドビンの拒否権》を無視しながら《時を解す者、テフェリー》に強くでられ、盤面に残れば1枚で勝つことができる優秀なカード。緑カウント15では起動型能力の緑トリプルを用意することは難しいが、《世界を揺るがす者、ニッサ》や《荒野の再生》といったマナサポートがあるためどうにかなるだろう。また、このカードは連打することによるリターンが高く、前述したとおり1枚でも勝てるため、2枚や3枚よりは4枚が好み。
《繁茂の絆》は《生体性軟泥》を探しつつ、ライフを維持してくれるサイドプランに合ったカード。以前の感覚として、ライフゲインがないとランパンから《生体性軟泥》ではアグロデッキに間に合わないため、ライフゲインできるカードは必要不可欠。また、《爆発域》や《伝承の収集者、タミヨウ》、《樹上の草食獣》等、除去リソースランパン全てに触ることができる万能感も素晴らしい。欠点があるとすれば、ソーサリーであることと2マナであること。

あとは、友人からエスパーミッドレンジとコントロールが強いという話しが来たので《殺戮の暴君》を増やし、直接《時を解す者、テフェリー》《覆いを割く者、ナーセット》に殴りかかることができ、《生体性軟泥》プランと相性が良い《世界を揺るがす者、ニッサ》を採用。

《押し潰す梢》はPW環境である今そこまで刺さるカードでは無いが、《生体性軟泥》で地上を止めた上から《正気泥棒》で殴られるのが癪だったり、《パルン、ニヴ=ミゼット》に負けたくなかったので1枚は採用。《水没遺跡、アズカンタ》や《伝承の収集者、タミヨウ》でデッキを掘るスピードが半端ではないため、シミックネクサスでは60枚の中に1枚でも入っていることが重要。

・レポ
R1 エスパーミッドレンジ ○○
相手先手2t《思考消去》で《伝承の収集者、タミヨウ》が抜かれ3tに《正気泥棒》を出されるも、《一瞬》で戻してから《悪意ある妨害》で打ち消す。
その後、トップしてきた《伝承の収集者、タミヨウ》着地でそのまま勝ち。
サイド後は《第1管区の勇士》に殴られ続け、《時を解す者、テフェリー》が着地する。《生体性軟泥》を出すが、《拘留代理人》で本体を《時を解す者、テフェリー》の-でトークンを処理されピンチになる。
しかし、相手のクロックがそこまで早くなかったため《爆発域》X=3起動が間に合い、《生体性軟泥》が着地して勝ち。

R2 青黒コントロール ○○
メインはだらだらやって《運命のきずな》仕掛けで勝ち。
サイド後は《覆いを割く者、ナーセット》から《漂流自我》2連打され、1枚は弾くものの2枚目で《運命のきずな》を抜かれる。
しかし、ハンドに《殺戮の暴君》があったためそのまま処理されず勝ち。

R3 白単タッチ青 ×○×
メインは後手で1t《樹上の草食獣》2t《成長のらせん》と良い滑り出しだったが、後が続かずマナフラッド。《伝承の収集者、タミヨウ》の能力選択を間違え、負け筋を増やしてしまい負け。
サイド後1戦目は《繁茂の絆》連打から《生体性軟泥》連打で勝ち。なんだかんだコンバットが難しかった。
2戦目は《成長のらせん》から《荒野の再生》+《薬術師の眼識》、《伝承の収集者、タミヨウ》+《根の罠》と動ける良ハンドだったが、土地が3で止まり負け。

R4 エスパーコントロール ○○
メインは相手のスリーブが透けていたためジャッジを呼んだら、両面カードが入っていたらしくゲームロス。2戦目はメインのまま行われた。
なお、相手除去キープ、こちら《成長のらせん》+《薬術師の眼識》キープで勝ち。

R5 赤単 ○×○
メインは後手だったが、相手ダブマリこちらブン回りだったため勝ち。
サイド後1戦目は順当に1ターン間に合わず負け。
2戦目は相手1t《ギトゥの溶岩走り》2t《ヴィーアシーノの紅蓮術師》3t《ゴブリンの鎖回し》。ハンドに火力が2枚以上あるのであれば3tのアクションは火力火力だろうと予想し、余裕を持ってチェイン。その後、《繁茂の絆》2枚で1ターン分稼いで勝ち。

R6 バントミッドレンジ ○××
メインは《エリマキ神秘家》と《拘留代理人》の上からコンボを決めて勝ち。
サイド後はプランニングの甘さからサイドミス。《根の罠》を2枚残すべきでは無かったし、《成長室の守護者》相手に《殺戮の暴君》を入れるべきでは無かった。

R7 バントネクサス ○○
メインは相手が先にチェインを始めるも、手札に不要札が重なったかターンが帰ってくる。そのままターンを返さず勝ち。
サイド後は相手が無限にプレイミス。《荒野の再生》を4tにぶっぱされ、こちらのハンドに何も無く通ってしまう。その後、《世界を揺るがす者、ニッサ》《アズカンタの探索》《ドミナリアの英雄、テフェリー》《爆発域》と負けを覚悟したが、《薬術師の眼識》再活で最後の手札だった《否認》を切り、《爆発域》を貯める余裕があったにもかかわらず放置していたため、ターンが帰ってきた隙にコンボを決めて勝ち。

R8 白黒アグロ ○○
休憩、フリーウィン。

6-2 20位


・感想
白単相手はともかく、バントミッドレンジ相手は対戦経験の少なさとサイドカードの選択が如実に出た。《生体性軟泥》だけでは《拘留代理人》《エリマキ神秘家》《ハイドロイド混成体》の壁を乗り越えることができず、《爆発域》が必要。バントミッドレンジを意識するのであれば《爆発域》の追加を取るべきだった。
しかし、それ以外のデッキ構築に関しては特に不満もなかったため当分大きな変更はなさそう。
そろそろ真面目にフロンティアを考えなければいけないのでスタンダードをプレイする機会は減るだろうが、まだまだ今期は長く続くのでできる限り楽しんでいきたい。
4月6日に晴れる屋で開催されたラヴニカの献身環境名人戦に参加。
スタンダードモチベはほぼ無く、ドラフトも最近ほとんどしていなかったので半ば記念参加の気分だったが、体が覚えていた部分や運の良さ等がかみ合い、幸運にも7-1-1でtop8に入ることができた。
いつも通り、今回はその振り返り日記を書いていく。

○スタンダードのデッキ選択
リストはこれの2位。
https://article.hareruyamtg.com/article/24586/

まず、僕の環境に対する考えを簡潔に説明する。
ラヴニカの献身環境は混迷を極めており、いわゆる板デッキと呼ばれるデッキは存在しないというのが僕の考えだ。
これは、環境に存在するデッキの種類が多すぎて、どのデッキにも致命的な相性のデッキが存在するところに起因する。
そんななか、スゥルタイミッド、エスパーコントロール、グルールアグロはなかなかの万能性を誇っているが、それでもいくつかの致命的な相性のデッキは存在するし、マナベースに欠陥を背負っていることも否定はできない。

このような環境の場合、一定以上のデッキパワーを持った、押しつけの強い、十全に使えるデッキを握るのがベストという持論の元、《運命のきずな》デッキを使うのはだいぶ前から確定していた。
この選択がスタンダードに対するモチベーションの低下をもたらしていた部分もあるが、それは置いておく。

そんななか、なんやかんやで名人戦二日前になってしまい細かいデッキリストも考えていなかったため、《運命のきずな》デッキにおいて僕がかなりの信頼を置いている前環境名人にリストを伺い、リストをシェアさせてもらった。

特徴的な点は《楽園の贈り物》の採用と、フィニッシャーが《ハイドロイド混成体》から《発展/発破》になっている所だ。
《楽園の贈り物》は《発展/発破》のために赤赤を供給してくれる他、《水没遺跡、アズカンタ》の能力で加わるライフゲイン、サイド後の《生体性軟泥》プランを補助してくれる等様々な役割があり、弱い相手はミラーとコントロールくらい。GP以降急速にシェアを広げているグルールアグロに対してクリティカルな一枚であり、キルターンを一ターン長くするのと同時にこちらのアクションを強くできる素晴らしいカード。
《発展/発破》はフィニッシャーでありながら《ハイドロイド混成体》と比べて、クリーチャー除去、ドローとカウンターの嵩増し、《水没遺跡、アズカンタ》で加わる、インスタントアクションとほぼ全ての点においてデッキに合っている。赤赤要求が少し厳しいが、《荒野の再生》があれば実質赤一つ、《楽園の贈り物》があれば何も考えずに唱えられるため見た目ほど問題は無い。

《一瞬》と《悪意ある妨害》の減少、《クロールの銛撃ち》の不採用からミラー、青単へのガードはかなり下がっているが、一般的なシミックネクサスと青単はグルール・赤単と相性が悪く現状SEまで残りづらいと判断したため、SEまで勝ちきることを考えればかなり好み。

○ドラフトピック
組んだデッキ
2《賢者街の学者》
1《フェアリーの決闘者》
1《評議会の急使》
1《組織の伝書使》
2《冷気をもたらすもの》
1《のし歩く城塁》
1《アーチ道の天使》
9クリーチャー
1《空の縛め》
1《略式判決》
1《スライム縛り》
2《吸収》
2《法魔道士の束縛》
2《精神純化》
1《拘引者の忠告》
1《ドビンの鋭感》
1《スフィンクスの眼識》
1《解任+開展》
1《詮索の目》
14呪文
7《島》
6《平地》
4《アゾリウスのギルド門》
17土地

あんまり覚えて無い記憶を辿ってピック譜

1-1 《アーチ道の天使》 レア、アンコで取りたいものが無く、コモンに《的中》や赤黒の低マナクリーチャーがいたラグドス、グルールパックだったため二パック目の返しを期待して白。
1-2 《欲深いスラル》 アゾリウスの強いカードが無かったため《不正相続》との二択で悩んだ結果こちらに。
1-3 《肉儀場の叫び》 《傲慢な支配者》と悩み、赤いカードを多く流していることとレア度的にピック。
1-4 《神無き神殿》 ろくなカードが無かったため青白、エスパーへの変更を鑑みてピック。
1-5 《組織の伝書使》 《評議会のグリフィン》と悩んだが、《肉儀場の叫び》との相性や青白に変更したときの使い勝手を考えてこちらに。
1-6 《ドビンの鋭感》 この段階でこれが流れてくるということは上家にアゾリウスはいないと判断し、アゾリウスをメインにピックすることに。
1-7~15 どこかで《賢者街の学者》と《法魔道士の束縛》、《詮索の目》を拾ったくらいで、あとは悲しみながら《悲しみの騎士》や《大ムンクルス》を泣く泣くピック。

2-1 《のし歩く城塁》 アゾリウスでこいつかーと思いながら一応ピック。
2-2 《略式判決》 《ドビンの鋭感》と相性の良い除去。迷わずピック。
2-3 《空の縛め》
2-4 《冷気をもたらすもの》 わーい、と思いつつ《ヒレバサミダコ》を流して悲しくなる。
2-5 《冷気をもたらすもの》二連できて喜ぶも、また《ヒレバサミダコ》を流してしまって上家育成ゲーム感。
2-6~15 《吸収》、《フェアリーの決闘者》、《スフィンクスの眼識》あたりを拾いながら《棘輪の曲芸》、《孵化+不和》をカット。最後の方で《精神純化》や《肉儀場の叫び》、《オルゾフのロケット》といったしみるカードをピック。

3-1~15 どこかで《不敗の陣形》《解任+開展》《法魔道士の束縛》《スフィンクスの眼識》のパックが来て、《解任+開展》をピック、《法魔道士の束縛》が帰ってきたのは覚えている。後は《鋭射手の斉射》をカットしながら《スライム縛り》や《評議会の急使》、《小走りワニ》や《一面の視線》といったサイドボードカードを適当にピック。

○レポ
スタンダード
R1 スゥルタイミッド ○○
2t《成長のらせん》3t《荒野の再生》を二回から適当に《発展/発破》を《荒野の再生》を割った《ビビアン・リード》に唱えたりして勝ち。

R2 ゲートコントロール ○×○
メインは特に何も無く相性差で勝ち。
二本目は《門破りの雄羊》《押し潰す梢》二枚《否認》《軽蔑的な一撃》と全部もたれてて負け。三本目は《魔術遠眼鏡》二枚で《水没遺跡、アズカンタ》と《天才の記念像》を指定され、《押し潰す梢》で《荒野の再生》が割られるも、クロックを引かれなかったため《発展/発破》を連打してライブラリーを《運命のきずな》だけにして勝ち。

R3 スゥルタイミッド ○○
《ゴルガリの女王、ヴラスカ》がメインに入っていて《楽園の贈り物》が割られたものの、《荒野の再生》が割られなかったためそのまま勝ち。サイド後は特に覚えていないため何も無く勝ってそう。

ドラフト
R4 青白t黒コントロール ○-
メインは常に膠着状態で、だらだらとしたロングゲームに。《不正相続》を着地させてしまうも、時すでに遅し。《ドビンの鋭感》や《アーチ道の天使》でライフが30近くなっていたため、ゲームに影響を及ぼすことは無く、《精神純化》でドローが強い分で勝ち。
この時点で三十分近く時間を使っていたため引き分けも視野に入れながらプレイし、そのまま時間切れで勝ち。

R5 グルール ×○○
メインは《ドビンの鋭感》をぐるぐるさせながら盤面をコントロール。《解任+開展》と《賢者街の学者》でクロックがいたこと、ライフゲイン量が多かったことからライフレースをしかけるものの、暴動三連打とこちらのマナフラがかみ合い合えなく負け。
サイド後はだらだらコントロールしつつ《精神純化》で勝ち。

R6 シミック ×○○
だらだらコントロールしつつ《トカゲ体の混種》以外を捌いて落ち着いていたら《シミックの隆盛》が着地、そのまま押されて負け。
二戦目は《シミックの隆盛》にだけ気をつけつつ、常に《吸収》を構えながらプレイ。相手がしびれを切らして《シミックの隆盛》を唱えてきたので打ち消し、そのまま《精神純化》使い回しルートへ。序盤の《詮索の目》で一枚《精神純化》をディスカードしてしまっていたため二枚目を探すも、最後の一枚まで見つからず焦った。
三戦目は十四分ほどしかなかったため序盤からある程度攻めるプランに。《のし歩く城塁》で地上を全て止めていたため、こちらの飛行クロックを阻害するカード以外は完全に無視し時間ぎりぎりで勝ち。

スタン
R7 青単 ×○×
メイン先手から《成長のらせん》《荒野の再生》でいけるかと思ったが、《セイレーンの嵐静め》《執着的探訪》《呪文貫き》で負け。
二戦目は《成長のらせん》《荒野の再生》が通り、なんやかんやあり無限ターンへ。相手の場に《セイレーンの嵐静め》が二体いたため《僧帽地帯のドルイド》で殴って勝ち。
三戦目は《楽園の贈り物》を《選択》から《呪文貫き》され、相手の動きからカウンターの量が少ないと判断するも、《マーフォークのペテン師》三連打のクロックが早く、《根の罠》を抜いているためチェインが間に合わず負け。

R8 ティムール再生 ○○
6tに《パルン、ニヴ=ミゼット》をぶっぱされるも、返しで《荒野の再生》着地。色々やりつつ《発展/発破》で《パルン、ニヴ=ミゼット》を処理しつつそのまま勝ち。
サイド後はマナトラブルで青がでない相手を虐殺。
R9 ID

SE1 グルール ○○
2t《アズカンタの探索》3t《楽園の贈り物》の返しで《成長室の守護者》順応パンチ。《グルールの呪文砕き》がいないなら楽そうだなと思いつつ《成長のらせん》でお茶を濁していたら、4t5tと《グルールの呪文砕き》が走ってきてびびる。4tの方は返しの《発展/発破》で処理できたことと《楽園の贈り物》のゲインから三点残り、勝ち。
二戦目は《燃えがら蔦》が置けないまま土地が二枚で詰まった相手を《生体性軟泥》と《荒野の再生》で勝ち。

SE2 バントネクサス ×○×
一戦目は《発展/発破》で《吸収》をコピーして《荒野の再生》を通すものの、相手の《ドミナリアの英雄、テフェリー》も通ってしまう。バントカラーなら《一瞬》は入ってないだろうと予想し、ケアせずにメイン《薬術師の眼識》で動いたら《一瞬》を唱えられて負け。
二戦目は《楽園の贈り物》を《秋の騎士》で割られ、《アズカンタの探索》を《拘留代理人》で追放される。しかし、相手の土地が5で止まり、こちらは伸び続けたため《運命のきずな》から仕掛けてそのまま勝ち。
三戦目は4tの《薬術師の眼識》を《中略》で追放されマウントを取られる。《秋の騎士》と《拘留代理人》の存在から《押し潰す梢》の枠が少なそうだと判断し、《発展/発破》構えで《荒野の再生》をぶっぱ。見事に《押し潰す梢》が刺さり、《成長室の守護者》や《エリマキ神秘家》まで唱えられて負け。
何もわからなかった・・・。

○後書き
スタンダードではそこそこ好きなデッキである《運命のきずな》を、ドラフトでは得意アーキタイプであるアゾリウスコントロールを組むことができ、環境最後の大型大会を満喫することができた。
来期スタンダードは、灯争大戦のスポイラーで面白そうなカードがちょくちょく出ているため楽しみなのが半分、新テフェリーで《運命のきずな》ともお別れなんだろうなと悲しさ半分。

最後に、リストを教えてくれた前名人に感謝~。


リミテッド神挑戦者決定戦と本番の振り返り
リミテッド神挑戦者決定戦と本番の振り返り
3月9日に晴れる屋で開催されたリミテッド神挑戦者決定戦に参加。
なんと運良く7-1でトップ7に入ることができ、翌日の神決定戦の参加権利を得ることができた。
本番は見どころのないパック達からくる下の上から中の下程度のデッキを構築し、無残にも瀧村さんの《ハイドロイド混成体》《予知覚》《エリマキ神秘家》入りスーパーシミックに虐殺され、これぞMTGという気分になった。
今回はその振り返り日記、シールドのデッキ構築時やドラフトのピック時に考えていたこと等を書いていく。

〇シールド
・デッキ構築
細かいプールは見づらいけれど画像参照、実際に組んだデッキはURL参照。
https://article.hareruyamtg.com/article/22123/ これの3位。

まず、プール全体をぱっと見た各ギルドの印象から。

アゾリウス:低マナ帯はあるがゲームを決めるカードがなく、微妙。一応《オルゾフのギルド門》が2枚あるのでタッチ《債務者の輸送》2枚でデッキにならなくはないが、長ラウンドを勝ち切るのは無理。

ラグドス:アグロをするには低マナ帯が足りず、除去コンにするには《不正相続》や除去の枚数が足りないためデッキにならなそう。

グルール:《荒廃ワーム》や《グルールの呪文砕き》、《一族のギルド魔導士》等の強力なマルチカードは多いが、赤緑ともにプレイアブルなカードがあまりにも少ない。一色タッチしてもカードが足りないレベル。

オルゾフ:低マナ帯は少ないが、除去や重いところは普通にあるので悪くはない。ギルド門も2枚取れているのでマナベースも良し。しかし、アドバンテージを取るカードが無いため、ロングゲームが予想できるシールドで勝ち切れるかは怪しい。

シミック:マナカーブが悪くなさそうで、《生術師の使い魔》+順応クリーチャー3種による勝ちパターンや《再発生》《精神純化》でのロングゲームも行えるため強そう。若干カードは足りなさそうだが、ギルド門とロケットでグルールの強力なマルチカードをタッチできるため許容範囲。上振れで一番勝ちが狙えそう。


このような印象からシミックタッチ赤にすることにし、カードを並べていくことにした。
とりあえずデッキに入りそうなカードを雑に並べていくと、最後の1、2枚で悩んだ。
候補は《マンモスグモ》、無理やり門を複数入れて《門の巨像》、《野蛮な一撃》、《批判家刺殺》、《活力の贈り物》、《石のような強さ》。
考えた結果、《門の巨像》は門の数、《活力の贈り物》《石のような強さ》《野蛮な一撃》はクリーチャーの数的に採用見送り。《批判家刺殺》は最後の最後まで悩んだが、唱えられないリスクを上回るリターンがないと判断し、泣く泣く《マンモスグモ》2枚を採用した。

・戦績
リミテッドなためそんなに意味はないが一応。


R1 bye
神の力は偉大

R2 アゾリウスタッチ緑 ×〇〇
一戦目はこちらのアクションがないうちにカラカル、3/2/1死後1とテンポよく動かれ、ようやく唱えたクリーチャーをバウンスされそのまま負け。
二戦目は相手のマナスクリュー、三戦目は《生術師の使い魔》と《速足ウツボ》でぼこぼこにして勝ち。

R3 グルール ××
一戦目は序盤から1:1交換を繰り返すこちらの望む展開になるが、ブロックをミスってしまい一枚無駄にカードを消費してしまう。その一枚差からか盤面は膠着状態かつお互い手札無しのトップ勝負になる。最終的に相手が《荒廃ワーム》と《スカルガンのヘルカイト》をトップして負け。
二戦目はお互い《荒廃ワーム》を唱え膠着したところに《スカルガンのヘルカイト》がまたもや出てきて負け。

R4 エスパー ×〇〇
一戦目は1/1/2接死、3/2/1死後1から《不正相続》2連打になすすべなく負け。
二戦目は相手の飛行クロックとこちらの《速足ウツボ》《ヒレバサミダコ》のクロック勝負の末、《生術師の使い魔》をトップして勝ち。
三戦目は飛行クロックをサイドインした《評議会の急使》で止めている間に地上で殴っていたら、相手の色事故もあり勝ち。

R5 オルゾフ 〇〇
一戦目はカラカルから《不正相続》と動かれるものの、後続がなく殴り勝ち。
二戦目は奇跡的に2tから肉質の良いクリーチャーを連打でき、《荒廃ワーム》で締めて勝ち。

R6 グルール 〇〇
一戦目は相手初動《野生の律動》でこちらの《本質の把握》が腐り、《門破りの雄羊》が通ってしまう。何とか《門破りの雄羊》をダブルブロックで処理したあと、相手の唯一の後続を《荒廃ワーム》で処理して勝ち。
二戦目は《グルールの呪文砕き》と《荒廃ワーム》を早い段階で引き込めたのでそのまま流れで勝ち。

R7 シミックタッチ白 〇〇 マツモトユウキさん
いつもバブルマッチやフューチャーマッチで当たって負けていたので、勝った喜びからか何も覚えていない。

R8 エスパー 〇〇
一戦目二戦目ともに2t《生術師の使い魔》から順応クリーチャーが暴れて勝ち。


全体的にレアがハンドに吸い付いたため本当に運が良い7-1だったが、上振れて勝てるデッキ選択をきちんとできた自分をほめてあげたい大会になった。
《マンモスグモ》の2枚目に関しては本当に正解かわからないが、まあ概ね最適なデッキ構築ができたのではないだろうか。
トラウマであったマツモトユウキさんに勝ったうえでのトップ7は感無量である。


〇ドラフト
https://article.hareruyamtg.com/article/22114/ これのシート4。

ピック段階で対戦相手と先手後手の決定権が伝えられる。対戦相手は瀧村さんで決定権は相手。
この段階で攻めよりのラグドスやグルールは厳しいと判断し、オルゾフアゾリウスあたりに座れたらいいなと考えた。
一パック目のレアは《鏡の行進》で落胆し、アンコモンにも大したカードは無かったためしぶしぶ《傲慢な支配者》をピック。幸いオルゾフの流れは良く、《アゾリウスの騎士判事》を拾いながら順調に白と黒のカードをピックすることができた。
それ以降は剥いたパックと流れが異常に悪く、もういっそ殺してくれ見たいな状態が続いたのでレポは残さないでおく。

まあどれだけうまくピックしていても《ハイドロイド混成体》《予知覚》《エリマキ神秘家》には勝てなかったと思うので、反省は2パック目の途中からちゃんとギルド門を取っておいて逃げ道を用意しておいたほうが良かったくらいにしたい。
そもそもドラフトは経験値が少なすぎて反省点を探すことすら難しいので。


〇まとめ
正直、実力不相応な程シールドで勝ててしまったため、ドラフトでぼろ負けしたのは実力の低さに加え運が収束した妥当な結果と言える。
最終的に4000ptしか形として残るものはなかったが、プロとドラフトをする経験や緊張感はなかなか得られるものではないので、とても良い経験になった。

ではでは~。

無事友人との神決定戦を制しフロンティア神に。
フロンティアをプレイする上で最大の目標と言っても過言ではない神の座を手に入れたため、達成感もありながら目標を失った喪失感もあり、何とも言えない気分で日々を送っている。
そのため、気持ちを落ち着かせるためにもデッキ選択、プレイ中に考えていたこと等を整理していく。


〇フロンティアがラヴニカの献身で得たもの
神挑戦者決定戦は献身発売前だったためまずここから。
インタビュー記事でも書いたが、今回はなかなかに強いカードが多かった。

・《舞台照らし》、《批判家刺殺》
平成の《物読み》、《稲妻の連鎖》と噂の2つ。
ただでさえ強かったフロンティア赤単にこんなものが来たら一体どうなってしまうのか。
詳しくは後述する赤単の調整録的なところで。

・《吸収》
フェッチショックでそこそこ痛いマナベースや赤単の強さを鑑みると、とても強力な打ち消し呪文。
しかし、コントロールの天敵である《約束された終末、エムラクール》やPWの奥義を打ち消せる《不許可》とどちらを何枚採用するかが悩ましい。
個人的には《不許可》2《吸収》2か、メインは《不許可》でサイドに《吸収》2がおすすめ。

・《屈辱》
コントロール待望の丸いエンチャント除去。
フロンティアでは《見えざるものの熟達》、《アルゲールの断血》、《アズカンタの探索》等2マナの脅威エンチャントが多く、コントロールミラーのサイド後はこれらでゲームが決まってしまうこともしばしば。
《屈辱》はその2キルをケアしつつ、《奔流の機械巨人》も処理できるためもはや入れ得では?

・《魔性》
これまたコントロール待望の軽いPW除去。
今まで3マナ以下ではPWにほぼ触れず、4マナまで行けば《ヴラスカの侮辱》があるものの重いためフロンティアではそこまで強くなく、なんならミラーサイド後の《ヴリンの神童、ジェイス》を巡る攻防では何の役にも立たなかった。
そんななか、《魔性》は3マナでPW、《密輸人の回転翼機》や《霊気池の驚異》等のアーティファクト、クリーチャーと広範囲に対応できる優良スペル。
多少マナシンボルは重いが、《致命的な一押し》を採用する黒ベースのコントロールなら問題なく採用できるだろう。

・《肉儀場の叫び》
《鞭打つ触手》のほぼ上位互換。
ドレッジや《先祖の結集》デッキ、《屑鉄場のたかり屋》等に対してはこちらのほうが効果的。
また、割とどうでもいいが《儀礼的拒否》で打ち消されない。

・《成長のらせん》
おそらくフロンティア最強のランパン。
後述の《荒野の再生》と合わせて《運命のきずな》はもちろん、インスタントカウントなことも絡めて昂揚ランプデッキも組めそう。
今後に期待が持てる一枚。

・《荒野の再生》
《運命のきずな》と絡めて悪さしかしないカード。
フロンティアでは《時を越えた探索》という半ばサーチカードもあるためさらに悪さができる。
対赤単は不安になるが、それ以外にはかなり強いデッキが組めそうなのでこちらも今後に期待が持てる。

・《災いの歌姫、ジュディス》
3マナ、人間、ロード、全体pig1点付与と伝説以外非の打ち所がないほど《集合した中隊》と相性がいいカード。
現状立ち位置が微妙な《集合した中隊》デッキのマスターピースになることを期待。

・《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》
《奔流の機械巨人》、《時を越えた探索》、《霊気池の驚異》に対してのメタカード。
人間やバントフラッシュ、または《異端聖戦士、サリア》等と組み合わせてヘイトベアーのようなデッキが組めるかもしれない。

・各種有効色ショックランド
フェッチショックのスーパーマナベースの完成。


〇デッキ選択
まず、メイン2本サイド後最大3本の3本先取マッチという形式について。
この形式だとメインで相性が悪いマッチアップをサイドで改善して勝つという、MTGにおいての基本が通用しにくくなると考えた。
メイン戦を両方負けてしまうと、0-2から3連勝しなければいけなくなるからだ。
いかに相性が改善するとはいえ、事故が発生するMTGのシステム上3連勝は厳しい。

つまり、デッキを選択する上で重要になってくる条件は、
・0-2するような相性が悪いマッチアップがほぼない。言い換えれば、デッキパワーが高い。
・滑り勝ちで2-0できる可能性がある。
この2つ。

正直、2-0さえできればあとは1戦勝手に相手が事故ってくれれば勝てるので、メイン番長のようなデッキが望ましい。

ここまでを踏まえて、色々考えていた雑多なデッキを横に置き、以前から強くデッキパワーがある程度保証されている、《霊気池の驚異》、赤単、青黒コントロールに焦点を当てて考えることに。

・《霊気池の驚異》
相性が悪いマッチアップ:サヒーリコンボ、赤黒アグロ、《陽光浄化者》《漂流自我》を採用しているコントロール
滑り勝ち:《織木師の組細工》から《霊気池の驚異》があるため可能

・赤単
相性が悪いマッチアップ:《集団的蛮行》を採用しているコントロールとドレッジ、対赤単だけを考えた《霊気池の驚異》、アブザンアグロ
滑り勝ち:得意中の得意

・青黒コントロール
相性が悪いマッチアップ:《霊気池の驚異》、多色コントロール
滑り勝ち:無理

・エスパーコントロール
相性が悪いマッチアップ:構築次第、寄せるデッキによって誰にでも0-2しうる
滑り勝ち:5t《ドミナリアの英雄、テフェリー》からマウントを取り続けられるため可能

・ダークジェスカイコントロール
相性が悪いマッチアップ:赤単
滑り勝ち:エスパーと同じ

ざっと整理してこんなところ。
ぱっと見ダークジェスカイか赤単が良いかなーと考え、《時を越えた探索》ミラーをしたくなかったり、適当に作ったリストで全部回したら赤単が一番しっくりきたり、メイン戦2-0を最も達成しやすいだろうと赤単を掘っていくことに。


〇赤単調整録
最終的なデッキリストはこれ。
https://article.hareruyamtg.com/article/20823/

とりあえず、《舞台照らし》と《批判家刺殺》について。
・《舞台照らし》
テキスト通りの超パワー。赤1マナで行動回数を増やしてくれるカードは果敢クリーチャーと相性が良いが、絢爛というシステム自体は果敢と相性が悪いため少し難しい。しかし、そもそものカードパワーが高すぎるため赤単ならば4枚入れない理由もないだろう。
これの絢爛達成のために《日焼けした砂漠》も考えたが、そもそもダブル、トリプルアクションを平然と行うデッキで赤マナが出ない土地は事故の元でしかないためダメダメ。

・《批判家刺殺》
平成の《稲妻の連鎖》…と思いきやフロンティアの赤単にとっては正直微妙。ほかのカード、もしくはコンバットと合わせなければ唱えられないのはかなり致命的で、果敢クリーチャーはもちろん《舞台照らし》、《実験の狂乱》とも相性が悪い。
最終的に、このデッキなら《ショック》や別の火力の方が強いと判断。


・デッキ作成過程
4《ボーマットの急使》
4《僧院の速槍》
3《損魂魔導士》
4《乱撃斬》
4《舞台照らし》
8《山》
4《樹木茂る山麓》
4《血染めのぬかるみ》
4《ラムナプの遺跡》
からスタート。
クリーチャーをどこまで採用するかが難しいところだが、《致命的な一押し》でテンポ損しかしない2マナ以上のクリーチャーは要らないと判断。
よって、《遁走する蒸気族》や《コラガンの命令》でテンポを大きく失う《密輸人の回転翼機》よりも、《ヴィーアシーノの紅蓮術師》を優先。
それに伴い、ウィザードカウントの増加から《魔術師の稲妻》と、中盤以降速攻1/2/2になってくれる《ギトゥの溶岩走り》を採用。
火力の枚数が足りていないため、2マナと重めだが丸い火力の《稲妻の一撃》を採用。
この時点でスペル枚数は35枚。
後手でもコントロールに勝てるようにリソースが2枚ほど欲しいと考え、《危険因子》と《実験の狂乱》で悩む。《舞台照らし》を2tに唱えた時、絶対に唱えることのできない《実験の狂乱》より《危険因子》の方がデッキにあっていると判断し、《危険因子》を採用。
残り3枚は軽い火力にするかーと実質1マナ3点火力である《タイタンの力》2枚と《ショック》1枚を合わせた60枚が初期案。《タイタンの力》は《ケラル砦の修道院長》あたりでもいいなあと思いつつ、とりあえずこれである程度回すことに。

(初期案)
4《ボーマットの急使》
4《僧院の速槍》
4《ギトゥの溶岩走り》
3《損魂魔導士》
4《ヴィーアシーノの紅蓮術師》
4《乱撃斬》
2《タイタンの力》
1《ショック》
4《稲妻の一撃》
4《舞台照らし》
4《魔術師の稲妻》
2《危険因子》
8《山》
4《樹木茂る山麓》
4《血染めのぬかるみ》
4《ラムナプの遺跡》

次にサイドボード。
4《暴れ回るフェロキドン》
3《反逆の先導者、チャンドラ》
2《実験の狂乱》
2《山》
の11枚からスタート。
《暴れ回るフェロキドン》はドレッジ、ラリー、サヒーリコンボ、アブザンと様々デッキに対してクリティカルに刺さるため4枚、ゲームプランとも噛み合っているし。
《反逆の先導者、チャンドラ》と《実験の狂乱》はサイド後になりがちなロングゲームを支えてくれるほか、弱点である《集団的蛮行》や《ゲトの裏切り者、カリタス》に対して強いのが魅力。《実験の狂乱》はかさ張ると弱いため3-2に。
さすがにここまで重いカードをサイドに入れていると土地20では機能しないため《山》を2枚。
ここまではほぼ確定かなーと考え、残り4枚の候補を精査。
羅列していくと、

・《ゴブリンの鎖回し》
ミラー、雑多なアグロ用。正直神が赤単を使うとは考えていないため優先度は低い。
・《削剥》
主に対《霊気圏の収集艇》用。
・《火による戦い》
対《黎明をもたらす者ライラ》、《包囲サイ》用。
《遁走する蒸気族》がいないためキッカーは現実的ではなく、以前と比べて評価が若干落ちる。
・《極上の炎技》
《ゲトの裏切り者、カリタス》を見ながら対コントロール用の打ち消されない火力。
・《軍勢の戦親分》
《致命的な一押し》で大幅にテンポを取られることを除けば、全体除去の返しとしてとても優秀。

この辺りまで考え、コントロールの《黎明をもたらす者ライラ》やミッドレンジの《霊気圏の収集艇》に対してもっとクリティカルなカードはないかと改めてストレージを漁っていたところ、《残忍な切断》が目に付く。
《山》を《血の墓所》にすれば黒カウント10で普通に唱えられることに気づき、それに伴って《コラガンの命令》もミラーのリソース勝負や《霊気圏の収集艇》で強いため良いなーとなり、2枚ずつ採用。これで一応15枚。

(初期案)
4《暴れ回るフェロキドン》
3《反逆の先導者、チャンドラ》
2《実験の狂乱》
2《血の墓所》
2《コラガンの命令》
2《残忍な切断》

その後、ある程度一人回しを行い、《タイタンの力》の何とも言えなさと除去コントロールへの弱さに気づき不採用に。
これ以上入れたい火力もないため《ケラル砦の修道院長》や、メインに1枚《血の墓所》を入れて《恐怖の劇場》等を試したが、別にこれ《実験の狂乱》がメインでいいんじゃないかと考えサイドから2枚そのままメインに移動。
サイドの枠が空いたため、コントロールに対して強い《極上の炎技》を採用してデッキリストを提出した。

なお、デッキリストを提出してからメインに《実験の狂乱》を入れるなら土地21でよかったのではと思ったが後の祭り。多分《実験の狂乱》と《血の墓所》1-1か、《ショック》を土地に変えたほうが良かった。


〇プレイ中に考えていたこと
動画はこれ、一緒にどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=zcQk4arRKMI

・メイン1戦目
土地は1枚だが、土地を1枚引けた瞬間に勝つ手札なので7枚キープ。最悪1ターン止まってもアクションはあるため及第点。
1t:《僧院の速槍》の返しに《山》《ボーマットの急使》でお互い大爆笑。

2t:無事土地を引け安堵するのと同時に、返しが《密輸人の回転翼機》だったところでメインは構築差でほぼ勝てるだろうなと予想。

3t:特に考えることもなくフルパンの返しが《竜髑髏の山頂》からgo。《竜髑髏の山頂》が採用されているということは相当黒が濃い赤黒で、《屑鉄場のたかり屋》と《飛行機械技師》のセットと《コラガンの命令》、サイドには《ゲトの裏切り者、カリタス》まで入っているかなあと予想。

4t:一応《コラガンの命令》をケアしてメインで《ボーマットの急使》を除去せずに果敢誘発を構えながらパンチ。《ヴィーアシーノの紅蓮術師》は多分殴らなくて良かった()。結果、《稲妻の一撃》が唱えられ、《乱撃斬》があったらメインで唱えることを加味して《乱撃斬》で《ボーマットの急使》を除去。返しは《反逆の先導者、チャンドラ》-で割とどうでも良し。

5t:土地が止まって若干面倒だなあと思いつつ別にのんびり火力トップで勝てるライフなのでパンチしてgo。返しのセットランドが《沼》から予想通り《屑鉄場のたかり屋》でgo。《沼》の存在から《ゲトの裏切り者、カリタス》を、《屑鉄場のたかり屋》から《飛行機械技師》をほぼ確信、《集団的蛮行》まで入っていてもおかしくないと予想。

その後は特に何もなく殴って勝ち。

・メイン2戦目
特に何事もなく7枚キープ。
1t:ランドセットgoだったため《乱撃斬》キープかなあと思いつつなかった時のリターンを考えて《損魂魔導士》を唱えるものの、予想通り《乱撃斬》。

2t:《屑鉄場のたかり屋》はさすがに除去しないとクロック負けると思いつつアクション渋いなと引いたカードが《ボーマットの急使》だったため、都合いいなとダブルアクション。

3t:《密輸人の回転翼機》と《血の墓所》タップインはかなりハンドが透けた。除去はなく、手札は《反逆の先導者、チャンドラ》や《密輸人の回転翼機》がダブっていると判断。概ねこの試合も勝てそうだなーと思っていたら《舞台照らし》で土地がめくれず萎え。

4t:《密輸人の回転翼機》に登場してきたので素直に除去。返しは《ショック》と《ギトゥの溶岩走り》でまあ及第点。理想は土地から《実験の狂乱》だったが致し方無し。

5t:《密輸人の回転翼機》パンチから《舞台照らし》で《無許可の分解》がめくれ、《舞台照らし》入ってるんだとちょっとびっくり。こっちは土地が引けなかったため《僧院の速槍》からパンチgo。《ボーマットの急使》は除去されたら能力起動、土地を引けたら《実験の狂乱》もあるしどっちでもいいやとゆるふわ。

6t:《栄光をもたらすもの》で激しくびっくり、《舞台照らし》入っててマナトップ《反逆の先導者、チャンドラ》じゃないんかと。ただ、びっくりしたけれど《ボーマットの急使》能力起動から手札使いまくってぴったり勝ち。

・サイド後1戦目
デッキ選択の時点で考えていた理想の展開になってくれて心ウキウキ。
しかし、相手の選択が黒濃いめの赤黒アグロだったためサイド後はばちばちに赤単をメタってくるだろうと判断。メインのままだと十中八九勝てないと考えたため、相手の事故か自分のブンに《反逆の先導者、チャンドラ》か《実験の狂乱》を合わせて3本のうち1本を取るプランに。《ゲトの裏切り者、カリタス》対策に《残忍な切断》もしっかり入れて大量イン。
クリーチャーをどこまで抜くかが難しいが、《ボーマットの急使》は《コラガンの命令》、《飛行機械技師》に弱いためオールアウト。《ヴィーアシーノの紅蓮術師》は《飛行機械技師》に弱いため何とも言えないが、一応絢爛を達成できるため1枚アウトにとどめた。

土地3スペル4とぱっと見良さげだがノンクリーチャースペルが無く悩ましい手札。一応4マナのリソースたちや火力何でもと受け入れはソコソコ広いためキープ。
1t:フェッチgoの返しにフェッチショックから《僧院の速槍》で順調なもののドローが土地で弱し。

2t:特にいうことなし。
3t:同上

4t:《熱烈の神ハゾレト》が出てきてさらにびっくり。お前《栄光をもたらすもの》まで入っててそれまで入ってるんか。《損魂魔導士》が2枚墓地にいるため《実験の狂乱》トップでなければ勝てないと判断し、《魔術師の稲妻》をプレイヤーに。

そのまま負け。

・サイド後2戦目
特に重いところも見せなかったことと、相手のアクションが除去だらけかつ《熱烈の神ハゾレト》まで見えたことから《ヴィーアシーノの紅蓮術師》をさらに減らして《極上の炎技》を追加。

土地1枚だが、《ギトゥの溶岩走り》と《舞台照らし》が3枚あるためキープ。

1t:特に何もなく。
2t:土地が引けて安心し、パンチから《舞台照らし》。土地がめくれずに萎え。

3t:《僧院の速槍》2枚パンチの返しになぜか《ヴィーアシーノの紅蓮術師》を唱えてしまう。冷静に考えると、パンチ《舞台照らし》から土地のめくれを期待したほうが手札の《反逆の先導者、チャンドラ》的にベストだった。

4t:パンチで《舞台照らし》も土地引けず、うーんこの。概ね負けなので情報だけ出したいなあと考え始め、返しに《ゲトの裏切り者、カリタス》が出てきて最低限。

5t:《飛行機械技師》で自分の予想があっているのを確認。

6t:《密輸人の回転翼機》のルーティングで《焼けつく双陽》が見えたのでうれしい負け。

・サイド後3戦目
《焼けつく双陽》、《飛行機械技師》、《ゲトの裏切り者、カリタス》と見えたのでメインのままだと勝てないことを確信。役に立たないであろう《ヴィーアシーノの紅蓮術師》もオールアウト。

土地1マリガン土地2スペル4キープ。4マナが2枚と重いが妥協。
1t:特に何もなし。
2t:土地を引いたためフェッチではなく《山》を置いて《ギトゥの溶岩走り》を唱え忘れgo。《魔術師の稲妻》の受け入れと前向きに考える。返しは何もなかったため《稲妻の一撃》と予想。

3t:《僧院の速槍》パンチはスルー。まあ火力火力だと避けられた上に自分の《僧院の速槍》死ぬしね。アクションは予想通り《稲妻の一撃》。返しのパンチはブロック。《コラガンの命令》ならランドセットから殴るので裏目は《稲妻の一撃》か《乱撃斬》。しかし、それらを唱えた場合《飛行機械技師》は出てこないため良く、ダメージを通さなければ絢爛も達成しないためリターンは大きいと判断。結果、何もなく《屑鉄場のたかり屋》から土地止まりでgo。ほぼベストな展開。

4t:選択肢としては《反逆の先導者、チャンドラ》から+で《僧院の速槍》か-で《屑鉄場のたかり屋》除去か《実験の狂乱》。《反逆の先導者、チャンドラ》の場合、返しに《飛行機械技師》や火力があるとそのまま落ちるか悪い状況になってしまうため、土地詰まりを一番咎められるのは《実験の狂乱》と判断。返しはパンチから《舞台照らし》だが土地がめくれず、なぜかフェッチからショックランドを持ってきていなかったため《乱撃斬》も唱えられず。あほ。

そのあとは《実験の狂乱》でそのまま狂い勝ち。

全体通してかなり予想通りだったので満足満足。

〇あとがき
準備、試合、記事書きと全てが本当に楽しかった。
友人との神決定戦は今までのMTG人生で一番楽しかったので、ぜひ次回も友人に優勝してもらいたい。交代制ということで。
フロンティアはこれで一段落ついたので、離れていた間に《クラーク族の鉄工所》が禁止になったがスロットマシーンとして復活したモダンや、《運命のきずな》が楽しいスタンをちまちまと楽しんでいきたいところ~。
ではでは~~。
12月20日と22日に晴れる屋で開催されたショックランド争奪スタンダードとフェッチランド争奪モダンに参加。
スタンダードはターボネクサスで3-0-2から優勝、モダンはKCIで4-0-2からSE2没。
最近出る大会ほとんど勝てて気分が良い、反省はしつつも勝てるうちに勝っておこう。

・ショックランド争奪スタンダード
○デッキリスト
https://deck.hareruyamtg.com/ja/deck/219202/show/

知人からリストを教えてもらってほぼ完コピ。サイドの《最古再誕》だけその場で適当に入れたが、一回も唱えることは無かった。最後まで悩んでいた《緑探しのドライアド》の2枚目にするべきだった。

○レポ
R1 トリココントロール ○○
メインはこちらが2tに《アズカンタの探索》をおけたので《楽園の贈り物》込みで14マナでるまで待機。相手もそこまでずっとドローゴーだったのでエンドに《運命のきずな》2連打。両方打ち消されるものの、こちらメインの《ドミナリアの英雄、テフェリー》から《運命のきずな》が通りそのまま勝ち。
サイド後は相手の《軍勢の戦親分》を《氷結》で処理しつつ《殺戮の暴君》で勝ち。

R2 ナヤミッドレンジ ×○○
メインは《アズカンタの探索》を《ビビアン・リード》に割られ、その後マナフラして負け。
サイド後は《苦悩火》で死なないようにケアしながら《ドミナリアの英雄、テフェリー》を定着させて勝ち。《議事会の裁き》もしっかり《風への放流》で対処し、完璧。

R3 グリクシスコントロール ×○○
2t《アズカンタの探索》で悠長にやっていたら《宝物の地図》から《パルン、ニヴ=ミゼット》が出てくる。これはきついなあと思いながら《ドミナリアの英雄、テフェリー》からチェインスタート。ちょうど良いタイミングでマイナスをしたら《潜水》で弾かれ、追加ドローで来たであろう《呪文貫き》が《運命のきずな》に刺さり負け。
サイド後はやはり《殺戮の暴君》が暴れて2本勝ち。

R4 ID
R5 ID

SE1 トリココン ×○○
メインは《アズカンタの探索》がおけなかったため《ドミナリアの英雄、テフェリー》を2連打するも両方弾かれ、相手が《ドミナリアの英雄、テフェリー》から3マナ構え始めたので投了。
2戦目は4t《薬術師の眼識》6t《殺戮の暴君》でクロックを刻みつつ《否認》を構える。《弾けるドレイク》でブロッカーを用意されるも、除去して勝ち。
3戦目は3tの《軍勢の戦親分》の返しに《秋の騎士》。4/3のボディで本体の攻撃を抑制している間に相手は土地が止まりこちらは土地が進む。2体目《軍勢の戦親分》を出され、ちょっとライフが危なくなってきたところで《殺戮の暴君》が間に合い勝ち。

SE2 ビッグレッド ○○
《苦悩火》以外負ける理由が無いマッチアップ。順当に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を守り切って勝ち。

○感想
ターボネクサスはこの日までMTGArenaでしか回したことが無く、サイド戦を行うのは初めてだったが、自分にかみ合ったデッキだったためかうまく回すことができた。
回していて幸福度が高いデッキなので来期スタンもターボネクサスを使いそう。《成長のらせん》とかいうやばやばカードも来ることだし。


・フェッチ争奪モダン
○デッキリスト
https://article.hareruyamtg.com/article/16685/
ここに乗ってるリストのサイドの《白鳥の歌》を《否認》にしたやつ。

このリストはKCIの一つの完成形だと思っており、何かいじるとしたら墓地対策やアーティファクト対策の影響を軽減するための何かか、《求道者テゼレット》を追加の《クラーク族の鉄工所》として1枚刺すなど。

○レポ
R1 ドレッジ ○○
メインは素直に4キルして勝ち、相手の落ちが渋かった。
サイド後は《古えの遺恨》2枚《暗殺者の戦利品》3枚《虚空の力戦》1枚唱えられるも、《自然の要求》で《虚空の力戦》を割り《トーモッドの墓所》で墓地を掃除して長引かせている間にコンボ決まって勝ち。
KCI相手に阻害カードばかり入れても勝てない、個人的には自明だけれども対戦相手からするとわかりづらいんだろうなと。

R2 青赤フェニックス ○○
メインは順当にキル速度の差で勝ち。
サイド後は《練達飛行機械職人、サイ》を出したら相手がうなってそのまま勝ち。
《炎の斬りつけ》と《氷の中の存在》は抜いちゃいけないぞ。

R3 バントスピリット ×○○
メインは通らなかったら負けと《クラーク族の鉄工所》を投げたら《呪文捕らえ》されて負け。仕方ないね。
2戦目は《安らかなる眠り》2枚《霊気の薬瓶》カウンター3とがちがちに固められるも、盤面のクロックが薄く《発明博覧会》のゲインでゲームをひたすらに伸ばす。ハンドに対策カードが蓄えられたところで《仕組まれた爆薬》X=5烈日3からスタート。なんと普通にとおったので、次のターンに《自然の要求》2枚と《稲妻》で《呪文捕らえ》2枚の上から《安らかなる眠り》を両方割ってそのターンのうちにコンボで勝ち。
3戦目は《練達飛行機械職人、サイ》がうっかり通って勝ち。

R4 ランタンコントロール ○○
メインサイドともに《イシュ・サーの背骨》1枚で勝ち。
デッキ強度の差を思い知った試合。

R5 ID
R6 ID

SE1 青赤フェニックス ○○
スイスと違う人であったにも関わらず、全く同じ勝ち方で勝ち。
人は《練達飛行機械職人、サイ》を忘れがち。

SE2 グリクシスシャドウ ××
試合始まる前に相手がわかっていたためゲロを吐きながら後手を選択。事故ってくれないかなあと祈っていたらこちらが土地0土地0で事故。負け。
サイド後は2t《練達飛行機械職人、サイ》ハンドをキープするも、《コジレックの審問》で普通に落とされて普通に負け。
無理無理勝てない、天地がひっくり返っても勝てない。

○感想
最後に絶対に当たってはいけない相手に当たったので致し方無し。モダン神挑戦者決定戦と違ってミスも無く勝てたので良かった良かった。
全く持っていないためフェッチは欲しかったが、5000ptでもまあ。
ちょうどターボネクサスを組むに当たってptを使ったところだし。
うーん、バントスピリット相手には《炎渦竜巻》が無くても別に勝てるし、グリシャドウ相手に強めの《練達飛行機械職人、サイ》の4枚目を入れた方がいいんだろうか。
○前書き
12月16日に晴れる屋で開催されたモダン神挑戦者決定戦に参加。
使用デッキはKCIコンボで、結果は2byeから3-4で5-4と振るわず。
まあ、練習量と運相応の結果なのでそこまで悔しく無かったり。
なんなら最近離れていたモダンの楽しさを再確認でき、とても良い日になった。

○デッキリスト
https://article.hareruyamtg.com/article/16685/
ここに乗ってるやつ。

○レポ
R1 bye
R2 bye

R3 バーン ×○○ (前回挑戦者のマキさん)
メインはダイス負けで1t《ゴブリンの先達》から理想ムーブをされ3kill。
2戦目は2tの《安らかなる眠り》を《自然の要求》で処理し、ちょっと耐えたあとにコンボで勝ち。《摩耗+損耗》がインされていたので若干違和感を覚えた。
3戦目はこちらが《感電破》と《自然の要求》を計4枚引くことができ、さすがに勝ち。
2戦目に《頭蓋割り》を考えていない唱え方をしたため、そこは反省。


R4 ティムールクロパwithブリーチエムラ ××
メインは《血清の幻視》から《タルモゴイフ》と動かれ、3tの《クラーク族の鉄工所》を《呪文貫き》されたところでデッキタイプをおおむね把握。しかし、《選択》を唱えられはてなとなっているところで、5tに《裂け目の突破》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》で突然死。
サイド後は相手の打ち消しが怖くだらだらとやっているところで無限にプレイミス。《否認》を無駄に切ったり、見えていない《謎めいた命令》をケアして《練達飛行機械職人、サイ》を出さなかったりなど。結局無駄に使った《否認》のせいで《精神を刻む者、ジェイス》が通り、負け。
そもそも相性がゲロ悪いとはいえ、経験の無いデッキ相手への対応がへたくそすぎるのは自覚しており、永遠の課題。


R5 緑単トロン ○×○
メインは先手3killで勝ち。
2戦目は《絶え間ない饑餓、ウラモグ》2連打で負け。
3戦目は《大祖始の遺産》を置かれるも相手の土地が止まる。土地止まったんなら余裕を持ってやるかあと6tぐらいに《大祖始の遺産》の上から勝ち。

R6 青黒エルドラージ ××
メインは土地0土地0土地0で占術でも土地見えず、1tに《コジレックの審問》を唱えられたのでそのまま投了。
サイド後は《コジレックの審問》から《難題の予見者》2連打をされ絶望。《練達飛行機械職人、サイ》から《屑鉄さらい》で耐えたかと思うも、《現実を砕くもの》2連打。トランプルとかいうテキストに敗北。
相性ゲロゲロマッチアップ+運悪だったとはいえ、2戦目は一応プレイミス。
一回目の《現実を砕くもの》のアタックを《屑鉄さらい》とトークン2体で相打ちせず、《オパールのモックス》と1マナアーティファクトをぐるぐるしてれば全然勝てた試合、反省。


R7 ジェスカイ隆盛コンボ ×○○
顔見知りで使用デッキを知っていたためくすり。
メインは《極楽鳥》《ジェスカイの隆盛》から先手3kill。
2戦目はこちらが3kill。この時点でお互い大爆笑。
3戦目は後手なため《自然の要求》だけでなく《感電破》もイン。相手の動きがそこまで良く無く、キャントリップスペルで準備をしているうちに《クラーク族の鉄工所》を唱えるも、《儀礼的拒否》と《外科的摘出》で見事にカウンター。
さあここからが腕の見せ所と《屑鉄さらい》のビートプランに切り替え。相手のコンボを《自然の要求》と《感電破》で通さず、こちらは《屑鉄さらい》でクロックを刻む。《コラガンの命令》でクロックがなくなるも、《埋没した廃墟》で回収し、最終的に《オパールのモックス》と《黄鉄の呪文爆弾》がぐるぐるして勝ち。
お互い3killコンボデッキの中、良い試合ができてとても楽しかった。


R8 ホロウワン ×○×
メインは先手で《オパールのモックス》2枚《クラーク族の鉄工所》《精神石》2枚《彩色の宝球》 《燃え柳の木立ち》をキープ。土地が止まり、キャントリップしても土地が引けずに負け。
2戦目は相手にクロックがたたず、そのままコンボで勝ち。
3戦目は《燃え立つ調査》から《外科的摘出》2連打で負け。
メインのキャントリップがプレイミス。1マナキャントリップの追加を引けたため、1t《オパールのモックス》+《彩色の宝球》、2t《彩色の星》+《オパールのモックス》+《精神石》なら相手の動きがとても遅かったため勝っていた。


R9 赤単フェニックス ×○×
メインは2tに3枚の《弧光のフェニックス》が走ってきたため負け。
2戦目は《僧院の速槍》で殴られ続けるも、追加が来ず勝ち。
3戦目は《トーモッドの墓所》を構えられながら《僧院の速槍》で殴られ続ける。その後、《屑鉄さらい》をブロッカーに回してしまい負け。
ブロックしなくてもライフが5とまだ余裕があったため、次のターンにコンボをして《トーモッドの墓所》の上から勝つプランをとらなければいけなかった。


○後書き
改めて記事を書いてみるとものすごい反省の量、こりゃ勝たんわという
ただ、パワーと楽しさが無限大のデッキということを再確認。
一時期大増殖していたくせに最近めっきりと減ったアーキタイプなため、自分だけでも末永く使っていきたい。

スタンダードはおろかモダン一線級、レガシーでもおもちゃ感覚で使われている《弧光のフェニックス》のフロンティア運用について。
今回はデッキ構築にあたって、思考を整理する目的で書いていくためあしからず。

○フロンティアにおける《弧光のフェニックス》の強み、弱み
とにかく除去耐性が高いクロックを粘り強く用意できることが強みで、ブン回った時の爆発力もなかなか。
フロンティアでは《流刑への道》が無く《封じ込め》の採用率も高くないため低マナで追放されず、《致命的な一押し》や《反射魔道士》では除去にならないことを考えると相当な除去耐性。

一方で、キャントリップスペルを唱えるだけのターンが発生する都合上、スタンダードと同じく赤単に弱め。また、フロンティア特有の弱点として《墓後家蜘蛛、イシュカナ》の前になすすべがないところが挙げられる。

想定有利不利は、赤単×コントロール○コンボ○。

○スタンダート、モダンのデッキリスト雑感
参考リスト
http://www.izzetmtgnews.com/archives/73290

除去はスタンダード、モダンともに10枚程度。
残りはキャントリップと最低限のフィニッシャー。

モダンは一枚一枚の必要マナが低いためか土地が極限まで減らされており、マナ軽減のカードも無し。アグロ一直線の赤単と、多少コントロールプランもとれる青赤がある。青赤は5c人間やドレッジ、ブリッジヴァインなどに強いためか《氷の中の存在》が、赤単は赤赤が苦にならなくドローとディスカードどちらも有効に働く《騒乱の歓楽者》が特徴。

一方で、スタンダードはキャントリップカードが基本的に2マナなため土地が若干多め。さらに、マナ軽減として《ゴブリンの電術師》が採用されている。

スタンダード、モダンともにリソース兼フィニッシャーが採用されている。

○スタンダード採用カード
・キャントリップ、ルーティング
《選択》、《航路の作成》、《苦しめる声》、《発見//発散》、《急進思想》
・除去
《ショック》、《溶岩コイル》、《標の稲妻》、《幻惑の旋律》
・フィニッシャー
《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《ミラーリ予想》、《つぶやく神秘家》
・その他
《ゴブリンの電術師》、《潜水》、《一瞬》

○モダン採用カード
・キャントリップ、ルーティング
《信仰無き物あさり》、《選択》、《血清の幻視》、《手練》、《思考掃き》、《航路の作成》、《イゼットの魔除け》、《苦しめる声》、《魔力変》
・除去
《稲妻》、《はらわた撃ち》、《稲妻の斧》、《癇しゃく》、《イゼットの魔除け》、《炎の突き》、《氷の中の存在》
・フィニッシャー
《僧院の速槍》、《氷の中の存在》、《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《騒乱の歓楽者》
・その他
《最大速度》、《危険因子》

○デッキの方向性
まず、スタンダードとモダンどちらに寄せるか。
これは明確で、スタンダード。
モダンで採用されているような一マナキャントリップがフロンティアではほぼイリーガルなため致し方無し。マナ軽減クリーチャーと20枚以上の土地は必須。

次にカラー。
モダンと比べ唯一勝っている点の《宝船の巡航》、《時を越えた探索》を使わない理由が無いため、フェッチランドは10枚前後採用することが望ましい。
青は確定で、エスパーかグリクシスだとフェッチランドが綺麗だが、この手のデッキでは白に強いカードが少ない上、ショックインランドがすくないためグリクシスが妥当か。
イゼットも可。

簡単にマナベースを組むと
・グリクシス
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
2《溢れかえる岸辺》
1《蒸気孔》
2《湿った墓》
1《山》
2《島》
1《沼》
17 R12 U15 B13 +自由枠3,4枚

・イゼット
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
2《蒸気孔》
4《尖塔断の運河》
4《島》
3《山》
21 R17 U18

採用カードによってある程度変わるためグリクシスは完全には決めなかったが、こう見ると《僧院の速槍》を入れてがっつり攻めるなら一ターン目の赤が安定するイゼットの方が良さげ。一応グリクシスでもフェッチランド12枚にして土地からのダメージを気にしないのであれば、1ターン目《僧院の速槍》もできなくは無いが。

○フロンティア採用圏内カード
・キャントリップ、ルーティング
《選択》、《航路の作成》、《巧みな軍略》、《発見//発散》、《収まらぬ思い》、《急進思想》、《苦しめる声》、《安堵の再会》
・除去
《乱撃斬》、《稲妻の一撃》、《削剥》、《稲妻の斧》、《癇しゃく》、《極上の炎技》、《致命的な一押し》、《集団的蛮行》、《コラガンの命令》
・フィニッシャー
《弧光のフェニックス》、《弾けるドレイク》、《氷の中の存在》、《僧院の速槍》、《騒乱の歓楽者》、《黄金牙、タシグル》、《ヴリンの神童、ジェイス》
・その他
《宝船の巡航》、《時を越えた探索》、《遵法長、バラル》、《立身//出世》、《秘蔵の縫合体》

ぱっと洗い出した感じこんなところ。
イゼットでもカードは足りそうだが、《先頭に立つ者、アナフェンザ》や《ゲトの裏切り者、カリタス》といったキラーカードに対しての有効打が薄いのがきつそう。さらに不利マッチと予想される赤単にメイン除去が《乱撃斬》と《稲妻の一撃》では、果敢で躱されそうでちょっと頼りない。

赤のパワーカードが少ないため、青黒タッチ赤のグリクシスにすれば土地からのダメージも少なくでき、《致命的な一押し》で赤単や墓地対策二人組にも強く立ち回れそう。

あと、ワンチャン《農場//市場》なんかもありかもしれない。これはショックインランドが揃った来期に期待。

○カードの取捨選択
グリクシス仮定
・キャントリップ、ルーティング
赤マナを要求するスペルはマナベース的に無し。
脳内での優先度は《選択》>《航路の作成》>《収まらぬ思い》≧《巧みな軍略》>《急進思想》>《発見//発散》。
《選択》
1マナなため最優先。
《航路の作成》
一番広い選択肢からカードを捨てられるためルーティングスペルの中ではさいつよ。
《収まらぬ思い》
使用感が本当にわからないためとりあえず試してみたい。ダメだったら《巧みな軍略》。
《急進思想》
カードパワーだけで見るとかなり低いが、墓地から唱えられることと手札のカードを能動的に捨てられるカードがなんだかんだ少ないため必要そう。
《発見//発散》
これ使うくらいなら《巧みな軍略》使いそう。

・除去
赤の除去を抜きで考えると4《致命的な一押し》4《集団的蛮行》2《コラガンの命令》当たりが良さげ。《致命的な一押し》と《コラガンの命令》は単純なカードパワーで。《集団的蛮行》はデッキ全体のシナジーを考えるとなかなか。
あまり考えること無し。サイド後の《才気ある霊基体》が若干つらいかなあと思いつつ、どうせ《ゲトの裏切り者、カリタス》用に《致命的な一押し》残すしいいかという。
ちなみに《喪心》は肝心の墓地対策二人組が伝説なので無し。

・フィニッシャー
とりあえず、赤が重いフィニッシャーは無し。
《弧光のフェニックス》
デッキコンセプト、4枚。
《氷の中の存在》
2マナと軽いフィニッシャーだが除去耐性ほぼ無いため厳しい。
ただ、ドレッジや《墓後家蜘蛛、イシュカナ》に強いのでサイドにはありより。
《黄金牙、タシグル》
《致命的な一押し》、《喪心》、《闇の掌握》、各種火力で死なない除去耐性と軽いマナコスト、マナフラ受けの能力とそこそこ優秀。2枚くらい入れてもいいかも。
《ヴリンの神童、ジェイス》
何でも死ぬがうっかり裏返ったら最強。リソース兼フィニッシャー兼ルーティングのイカれクリーチャー。本当に何でも死ぬのでサイドの方が強いが、能力がすべてかみ合ってるため悩ましい。枠があったらメイン。

・その他
《宝船の巡航》、《時を越えた探索》
1マナ3枚ドローと2マナ7枚見て2枚加える。どちらも強いが、デッキ的には前者の方が強い。《弧光のフェニックス》がデッキボトムにいっても困る。
《遵法長、バラル》
マナ軽減枠、主要スペルが2マナなため採用。3か4かは微妙なところだが、ルーティングカードがそこそこあるため被ったら捨てれば良さそう。
《立身//出世》
《ヴリンの神童、ジェイス》を4枚採用するなら併せて採用したいカード。
地味に1マナで《遵法長、バラル》を出せるのは強い。
《秘蔵の縫合体》
わからない、とりあえず無しで検討。

○デッキ構築
とりあえず雑に整理したカードを並べる。

4《遵法長、バラル》
4《ヴリンの神童、ジェイス》
4《弧光のフェニックス》
2《黄金牙、タシグル》
14クリーチャー
4《選択》
4《致命的な一押し》
4《航路の作成》
4《収まらぬ思い》
4《急進思想》
4《集団的蛮行》
2《コラガンの命令》
2《立身//出世》
4《宝船の巡航》
32呪文
1《山》
3《島》
2《沼》
1《蒸気孔》
2《湿った墓》
4《血染めのぬかるみ》
4《汚染された三角州》
3《溢れかえる岸辺》
20土地 R13 U17 B15

これで6枚オーバー。悩んでいた《ヴリンの神童、ジェイス》と《立身//出世》を抜くとぴったり。
なんならこれ《山》いらないような気はするので一人回しして土地は微調整。


サイドボードは適当に考えるとして今日はここまで。
地道に調整していきたい。
11月18日に晴れる屋で開催されたフロンティア神挑戦者決定戦で無事優勝できたので、簡単なレポートとデッキについて色々書くことに。
使用デッキは4c《霊気池の驚異》で、これhttps://article.hareruyamtg.com/article/15665/の8位。

2bye持ってたのでR3から。

R3 URフェニックス ×○○
メイン戦は2tに出てきた《氷の中の存在》が除去できずにそのまま負け、サイド後は除去できたため勝ち。
あんまり印象に残ってないが、《氷の中の存在》が必ず2tに出てきて切れた覚えはあるためそれだけだったんだろう。


R4 赤単(hopesの鈴池さん) ××
メイン戦はある程度凌げたものの、《霊気池の驚異》と《織木師の組細工》どちらも引けず負け。サイド後は《魔術遠眼鏡》でガチャ禁止令を出され、火力で焼き切られて負け。
相手がブンなのに対してこちらが終止渋回りだったので当然の負け。


R5 赤黒現出 ○○
メインは《帆凧の掠め盗り》を2連打されて《霊気池の驚異》を取られたり《膨らんだ意識曲げ》で《約束された終末、エムラクール》が抜かれたりするも、だらだらやってたらもう一枚の《約束された終末、エムラクール》キャストが間に合い勝ち。
サイド後は《魔術遠眼鏡》を出されたので《墓後家蜘蛛、イシュカナ》と《不屈の追跡者》でアド勝ち。


R6 ドレッジ ID
このとき上に勝ち点13が4人、12点が6人、10点が1人で自分6位。本来ならIDせずにガチるところだったのだが、対戦相手が5位でIDを持ちかけてきた上にドレッジ。正直絶対にやりたくないマッチアップだったのでIDすることに。
結果、8位で無事抜けることができたため良し。


SE1 青黒コントロール(細川さん) ○○
青黒コントロールということはわかっていたため、メインは相手のフィニッシャーをすべてつぶしてライブラリーアウト勝ちするプランを徹底して勝ち。
サイド後は《薬術師の眼識》と《不屈の追跡者》で土地を伸ばし、《約束された終末、エムラクール》と《絶え間ない饑餓、ウラモグ》を連打して勝ち。
《スカラベの神》と《漂流自我》が入っていなかったため簡単mtgだった。


SE2 ターボネクサス(hopesの江原さん) ×○○
メインは《霊気池の驚異》を相手エンドに起動したら外した上にターンが帰ってこず負け。そもそも起動すること自体がミスだったとはいえ悲しみ。
2戦目は《ならず者の精製屋》と《不屈の追跡者》を並べ、カウンターを構えながら殴ってたら6t目くらいに勝ち。フォグを全部抜いてしまったんだろうなあ。
3戦目は《ドミナリアの英雄、テフェリー》を打ち消した返しに《霊気池の驚異》から、今度はちゃんと1ターン待って起動。《約束された終末、エムラクール》がめくれ、相手のハンドをぼろぼろにしたあとは適当に殴って勝ち。


SE3 赤単(R4と同じ人) ○○
https://www.youtube.com/watch?v=3uKt-vIvo38
動画があるのでだいたいそれで。

個人的な見所はメイン戦5t目、《密輸人の回転翼機》が攻撃してきた時にすぐ《蓄霊稲妻》を使わなかったところ。
なぜこの選択を取ったかというと、手札に《絶え間ない饑餓、ウラモグ》が2枚あるため面除去できるカードは《焼けつく双陽》2枚のみで心許なく、《発生の器》起動で《墓後家蜘蛛、イシュカナ》を当たりにしつつあわよくば《コジレックの帰還》を墓地に落としたかったから。
結果的には後続が出てきてしまい、エンド《蓄霊稲妻》から次ターンに《コジレックの帰還》キャストとなったが、その場合でもライフは17と十二分にあるためそこまで問題は無し。《コジレックの帰還》の誘発も行えるようになり、余裕を持って《霊気池の驚異》につなぐことはできた。

サイド後は相手のサイドミスなので特に言うこと無し。



こんな感じで無事優勝できたわけだけども、生放送やツイッターで《霊気池の驚異》がぼろくそに叩かれており結構悲しかった。
前回の神決でも優勝したのに全くユーザー増えてくれないことも割と悲しみ・・・・・・。
というわけで、ちょっとでも興味を持ってくれるようにデッキ選択の理由やラヴニカで得たもの、有利不利あたりをつらつらと。
ラヴニカ以前のあれこれは神のほうで一緒に書いたので。
神のほう→https://wakamidori.diarynote.jp/201809271936077522/

・デッキ選択の理由
とりあえず、適当なローグに負けないデッキパワーを持つことを前提に候補を出し、最終選考に残ったのが赤単、エスパーコン、ドレッジ、4c霊気池。

その中で真っ先に消えたのがエスパーコン。理由はうまい人相手のミラーで勝てる気がしなかったのと、残り3つを均等にメタった構築を作れなかったため。

次に消えたのがドレッジ。これは強さを把握できたのが最近過ぎて、最大パワーを発揮できる構築がわからなかったため無しに。あと、最近本当に流行っていたから。実際、細川さんはドレッジ絶対殺すデッキ構築だったので正解。

最後の赤単と4c霊気池は結構ぎりぎりまで悩んでいたが、意識されている赤単は勝ちきれないと考え候補から消去。2年くらい使っているためデッキを十全に回すこともできるしと4c霊気池に。

とまあ、完全に消去法で選んだデッキがうまくはまってくれたというところ。
具体的な強さとかは例の記事を見てほしい。


・ラヴニカで得たもの
なんといっても《蒸気孔》と《草むした墓》。この2枚が来たおかげで《血染めのぬかるみ》から1tに緑が、《樹木茂る山麓》から青が出せるようになり、マナベースがとてつもなく改善された。

また、ナチュラルに黒マナを捻出できるようになったため、《墓後家蜘蛛、イシュカナ》の能力起動だけでなく、《コラガンの命令》や《餌食》といった優秀な黒いカードを採用できるように。

さて、これでコントロール相手の相性が改善されたかなあと思いきや別にそんなことは無く。土地が伸び切らずに始祖エルドラージが唱えられなかったり、そもそも《ドミナリアの英雄、テフェリー》の壁は厚かったりと普通に負ける負ける。

そこで、土地が止まって負けることを防ごうとドローソースである《天才の片鱗》を使用していたら、神から《薬術師の眼識》でいいんじゃないかというアイデアが。実際、《発生の器》で墓地に落ちても問題無く、ハンドのゴミをドローに変換でき、コストでうまく墓地のカードタイプを調整できるというまごう事なき神カードだったのだ。


・有利不利
有利:赤単、ジェスカイウィンズ、ミッドレンジ全般、青黒コントロール、先祖の結集コンボ、エスパー機体
5分:エスパーコントロール、黒緑硬化した鱗、青黒魂剥ぎ
不利:青赤ハサミ、ドレッジ、サヒーリコンボ、青赤フェニックス、青赤果敢


●後書き
念願叶って優勝でき、心が穏やかになりました。そのため、今はモダンのリハビリに奮起しているところ。フロンティアのことは次のパックがでるまで考える気がしないのも相まって、次の記事はモダン神挑戦者決定戦になりそう。
フロンティアのユーザーが増えてくれたらそこそこ喜ぶけど、あのコメント欄と晴れる屋のなにもしなさを鑑みるにまあ無理なんだろうなあ。神に晴れる屋で記事くらい書かせればいいのにとは思う今日この頃。